記事に使わなかった写真を整理中。
幼い子たちと工作遊び。紙に切り込みを入れて折り返すと、「高いところ」ができます。
その下にヨーグルトの空きカップを置くと、
すごく魅力的な落とし穴ができました。
別の切り込みを入れて、じゃばらに折ると階段に。
Aちゃんは人形を階段を上らせては、
「トコトコトコ、ドスン」と落とし穴に落として大笑い。
写真は、ゆるく丸めた新聞紙でできた「大きい魚」。
魚釣りをしています。
記事に使わなかった写真を整理中。
幼い子たちと工作遊び。紙に切り込みを入れて折り返すと、「高いところ」ができます。
その下にヨーグルトの空きカップを置くと、
すごく魅力的な落とし穴ができました。
別の切り込みを入れて、じゃばらに折ると階段に。
Aちゃんは人形を階段を上らせては、
「トコトコトコ、ドスン」と落とし穴に落として大笑い。
写真は、ゆるく丸めた新聞紙でできた「大きい魚」。
魚釣りをしています。
3歳児さんたちのグループレッスンでする工作や遊びのテーマは、
それぞれの子が最近した体験や夢中になっている物事やその子の好きな日常の
ひとコマをテーマにしています。
何を作るか、何で遊ぶのか、当日、作り始めるまで決まっていませんから、
その都度、大人が知恵を絞る姿や素材を工夫して使う姿を見せたり、
子ども自身の自由な発想と創造力に任せて作品作りやごっこ遊びをしたりしています。
その子の旬の体験にスポットをあてて何かすることは、
親御さん自身が子どもの実体験の豊かさについて検証するきっかけとなります。
思いだすこともないほど、毎日のルーティンワークに追われている時には、
どんなことを子どものお友だちが喜び、楽しみ、注目しているのか、
体験を共有しながら、「次はこんなことをしてみよう」とアイデアをあたためる機会に
していただいています。
汐見稔幸先生の『子どもの学力の基本は好奇心です』という著書にこんな話が
載っています(少し要約しています)。
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<学力を育てる4つのブロック>
学力を育てる4つのブロックとは、学力が育つための要素と構造をあらわした図です。
一番下に広がるのは「実体験の豊かさ」
その上にあるのは「感情体験の豊かさ」
その上が「知育的体験」
一番上の一番小さい部分が「文字や数」です。
各ブロックの高さは、どれだけその体験を深く感じたか、どれだけ熱中してやったかを
あらわします。
どれだけ多様に熱中して体験したかによって、それぞれの面積が決まるのです。
子どもは自分が実体験をすることによって、さまざまな感情をもちます。
「えっ!」とおどろいたり、「どうして?」と問いをなげかけたり、あるいは、
おもしろいとか、楽しいと感じたりします。
そして、「どうしたらもっと大きなものがつくれるだろう」とか
「もうちょっと面白く遊ぶにはどうしたらいいかな」など、
課題意識やギモンをもつようになります。
こんな場合、そばに大人がいて、適切にかかわってあげると、おどろきやギモンの世界は
より豊かになっていくことはわかるでしょう。
体験するというのは、するだけではなかなか豊かな感情体験にならないで、
すぐに忘れさられていきます。
知育的体験も、
実体験がベースにないと、たとえば絵本を読んでいても、よく理解できません。
ブロック遊びや絵をかくときも、「もっとカッコいいもの、つくれないかなあ」
「もっときれいなものをかきたいな」という気持ちになるのは、ホンモノの
「スゴイ!」と思える体験をした子です。
体験や感動がとぼしいのに文字や数を小さなときから教えようとしても、
土台が小さくて頭でっかりなブロックになってしまい、
バランスが悪くて安定しないなど、子どもにムリが生じます。
戸坂潤という哲学者が「知性とは感情が論理をもつことである」という意味のことを
言っていますが、感情の豊かな働きのない知性はないのだと思います。
「きれいだな」「なんでだろう」こうした感動や問いかけが、
少しずつ複雑なことがらの文脈に乗り、形を整えていくと、論理になっていくのです。
『子どもの学力の基本は好奇心です』 汐見稔幸 旬報社より要約)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
汐見先生の言葉は、虹色教室の活動で核となっているものと重なります。
少し前の記事で、
昼と夜についての興味を抱いた2歳の女の子と作った工作を紹介したところ、
次のようなコメントをいただきました。
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昼と夜の装置作ってみました。
簡単なのに、写真だけで意味を誤解していた私には試行錯誤でした。
二歳九カ月の娘は、「夜だね、朝になったね、面白いね。」とコメントするも
そんなに食いつきませんでした。
何度かオンライン教室の工作を作ったのですが、一度か二度見て終わりになって
しまいます。作ってみたいとか壊すとかよりあんまり関心がないようです。
何かひと工夫が要りそうです。
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この工作に夢中になった女の子は、
生活のなかでいろんな体験をしながらお母さんといっぱいおしゃべりをするなかで、
自分で世界が明るい時と暗い時があることに気づいて不思議に感じたのです。
そうした体験のベースがあって、この工作に夢中になったという経緯があったのだと
思います。
実体験のなかで感動したというベースがないまま、
子どもの言葉や心の声にあまり耳を傾けることもなく、
いきなり工作を提示したり、教具を与えたり、知識を披露したりして、
子どもに「食いつく」という状態を期待していると、
子どもは大人を見限ったような態度を取るようになるかもしれません。
もちろん、ただ期待せずに作ってあげるくらいなら構いませんが、それでも
3回のうち2回までは、子どもが興味を持っているものをテーマに据えて
あげてくださいね。
子どもは本人が本当に感動することを提示してあげれば、大人に尊敬を伴った、
期待する心を抱くようになるし、大人の教えることから真剣に学ぼうとします。
虹色教室で工作をするのは、
物作りが実体験の感動をもう一度味わいなおした上で、
次に体験する時に、より豊かに体験を吸収し、より深く感動する素地を作って
くれるからです。
工作をすることで、空間認知力が向上し、思考力や表現力が豊かになることは、
それが目的ではなくて、そうした結果、付随してくるものでしかありません。
今日のレッスンで、ひとりの子は駐車場の券売機のボタンを押すと
アナウンスが流れて券が出てくる体験をして、それに感動していました。
それで今回は券売機を作りました。
また幼稚園に行き始めて、不安もあるけれど、行きたい気持ちもある状態で、自分でも
「幼稚園のお部屋が作りたい」というので、それを作ってフラミンゴの人形を入れて遊びました。
野球場に行った体験もしたそうなので、野球ゲームでも遊びました。
他の子らはサクランボが実っていく様子を見て驚いた体験や
前に教室で「こぐまちゃんのホットケーキ」の絵本で遊んで以来、毎朝ホットケーキを
少しだけ作って焼いているという話をしていました。
「計算問題はできるけれど……」「型通りの易しい文章題は解けるけれど……」
という自閉っ子たちが、よくつまづく問題です。
1から5までのかずのうち、3より大きい数は□あります。
(最レベ1年生)
「1から5までのかず」が、1、2、3、4、5を指すことがわからない子は
けっこういます。
数のカードを使って選ばせると、「これは?」「これは?」と8や9や0を手にして
たずねます。
「から」や「まで」という言葉が理解しにくいようです。
何度も間違いを正しながら、「ある数からある数まで」という条件が
どのような数を指すのかを理解しても、
「3より大きい数は□あります」の□に9を入れていた自閉っ子のAちゃん。
実際に3より大きい数はどれとどれかカードを選ばせると、4と5を手にしたことから、
このふたつの数を足し算して□に入れていたことがわかりました。
4と5という数だけど、4という数1つと5という数1つを足すから
2になるということは、Aちゃんをすごく悩ませていました。
が、少し前までは易しいすごろく風のゲームもいっさいできなかったAちゃんが、
この頃は、「風船ゲーム」や「戦国時代」などのカードゲームをぼちぼち
楽しめるようになっていることが、
この4と5という数のカードが9ではなく、「2枚」であることの気づきに
役立ちました。
「4」「5」という風船カードといっしょで、数がいくつあるのか問われる場合、
「1枚、2枚」「1個、2個」と数えることに長い時間を経て納得しました。
「遊びでも工作でも何でもいいのですが、考えたり試したりできるような体験を
してほしいです」「自分でやらず、自分で考えず、ママやって、が目立ちます。
考えたり推理したりして頭を使ってもらいたいです」という声をいくつか
いただきました。
そこで、教室のレッスンの中で、子どもが考えたり推理したり試したりする
体験ができるように工夫している点を紹介しますね。
その子が今、興味を持っているものを通して考えるきっかけを作っています。
新年少のAくんと新年中のBくんは、クレーンのおもちゃをいじって遊んでいました。
ただクレーンを上下に動かすだけでは、考える楽しみが味わえないので、
クレーンの先にひっかけるバケツ(紙コップ製)を作って、
Aくんが好きなビー玉転がしのおもちゃと組み合わせて遊ぶことにしました。
転がり落ちてくるビー玉を、
クレーンの先につけたバケツで受け取る遊びにふたりは夢中。
ビー玉転がしとクレーンのようにふたつの遊びを組み合わせることで、
いろいろ工夫するチャンスが生まれます。
Aくんのお母さんが、
紙コップで「中に入ったビー玉がひっくりかえる」仕掛けを作ったので、
先の転がってきたビー玉を紙コップのバケツで受ける遊びと
組み合わせることにしました。
ついでに今、教室で流行っている武士の時代の戦法の『石落とし』(もどき)として
遊ぶことに。
どの位置にひもを貼るかで、ひっくり返ったり、返らなかったり。
ビー玉がたまると、石がごろごろ。
こういった遊びは、十分遊びきった後も、さらに発展した遊びにつながりやすいです。
同じようなシステムでエレベーターを各階で止まらせたり、
コインを入れると出てくる自動販売機なども作れます。
車にひもをつけて坂道を上らせることもできます。
また、紙コップのバケツでビー玉を受け止めるのではなく、
落ちた先でできることをいろいろ考えてみるのも面白いです。
普段はなかなか遊びが長続きしないBくん。教室で見つけた
ガムマシーンの部品が気に入って、「誰にも貸したくない」と一悶着起こした後で、
キャンディー屋さんをして遊んでいました。
紙コップに穴を開けて、キャンディーの機械のコインの投入口を作ったのが
うれしくてたまらないらしく、「ぼくがj考えたんだよ」と繰り返していました。
そこで、いっしょにキャンディーマシーンを作ることにしました。
「コップに切り込みを入れる」というBくんの思いついた工作方法で
ほとんどできる作りです。
上から見ると、どうすればビー玉が下に落ちるのかわかります。
「ここをもっと切ればいいんだよ」と、切り込みを広げることを
思いついたBくんは、とても誇らしそうでした。
毎回のように書いていますが、
子どもの好み、個性、熱中する事柄を把握するのも大切です。
新年中のCくん。一番大きい数、最強の生き物、でっかい乗り物など、
比べられる量やサイズに注目する子です。
算数タイムに、「3人の子の手の中に隠した3体ずつの人形の数がいくつか」
といった問題にいきいきと取り組む姿があります。
頭の中で扱っている数をカウントしていくのが得意なようです。
男らしい強さへの憧れから、危なっかしくて乱暴な遊びやルールや物を
破壊するような遊びをしたがることもありますが、何かに熱中し始めると、
ねばり強く取り組みます。
Cくんがデュプロの線路をつないで遊んでいたので、
「線路をだんだんだんだん高くなるようにしていって、
車がシューッとジェットコースターみたいに滑りおりてくるようにしてみる?」
とたずねると、うなずきました。
Cくんのように数の増減が気になる子は、こんなふうに「だんだん高くなっていく」
といった物作りをとても好みます。他に「高い高いビルとエレベーターを作る」とか、
「大量に何かを取りつけて最強の武器を作る」といったシチュエーションも。
下の写真は、Cくん同様、数や秩序を好む子たちが熱中する作品作りです。
Cくんの場合、サイズや数の好みが強さへの憧れと結びついているので、
下のような作品作りを巨大化させたり、
強く見えるよう飾り付けていく方が好むかもしれません。
何かを破壊してしまうほどの強さを好む子には、
最後に「滑り降りてくる」とか「すばやく走る」とか「高速回転する」といった
オチも必要なようです。
今回作った「だんだん高くなっていく線路」の話題に戻りますね。
「速くダイナミックに滑りおりてほしい」という思いがあれば、
「もっと速く滑りおりるにはどうすればいいだろう?」と
大人といっしょにいろいろなことを試してみることができます。
☆ 坂を急にする。
☆ 乗り物に重りを乗せて重くする。
など、いろいろな方法が試せるかもしれません。
「速くなるのはどうしてか」「遅くなるのはどうしてか」と
理由を話しあうこともできます。
今回は、たまたま教室にあったデュプロの線路で、
「どうしたら速くすべりおりるか」を試していますが、
ビー玉転がしのおもちゃを使ってもいいし、上の写真のような
ビー玉が滑って行く仕組みを、紙を折ってブロックに乗せることでも
再現できます。
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<おまけ> ブロックでクレーンを作る方法。
日本大学医学部教授、マイアミ大学脳神経外科生涯臨床教授などを経て、
06年から日本大学総合科学研究科教授をしておられる林成之氏の著書
『子どもの才能は3歳、7歳、10歳で決まる!』(幻冬舎新書)に、
0~3歳、3~7歳、7~10歳以降の脳のために良い子どもへの働きかけ方が
載っていました。簡単にまとめて紹介しますね。
読みやすい本ですから、ぜひ著書を読まれることをおすすめします。
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0~3歳は、
脳の細胞が増え続ける時期で、未熟な脳に負担をかける知識の詰め込みはNG。
将来的に才能が伸びなくなる原因を作ります。
理解力や思考力、記憶力を存分に発揮するための最初のかぎは、「興味を持ち、
好きになり、感動すること」です。人間の脳が「好きになる力」をつけるのに
大きな役割を果たしているのが、お母さんの役割です。
3~7歳は、不要な脳の細胞が死んでいく「間引き」の時期。
脳神経回路網は、間引きが適切に行われるほどほどよく発達し、
「勉強やスポーツのできる脳」の基礎固めを目指します。適切に「間引き」し、
脳神経伝達回路網のベースをしっかり作ることが重要なので、知識やテクニックを
教え込む時期ではないのです。
この時期は、脳の機能や本能、心を鍛える際の妨げとなる「脳に悪い習慣」を
やめることが大切です。
★脳に悪い習慣
・物事に興味が持てない 感動しない
子どもが「面白くない」つまらない」「そんなのどうでもいい」などとしょっちゅう
口にしていたら要注意。興味や感動は、脳をしっかり働かせるためのかぎです。
・無理、できない、大変など否定的な言葉を使う
子どもの口から否定的な言葉が出るのは、楽をしたい、失敗したくないといった
自己保存の法則が働いているから。
否定語が脳に及ぼす影響は、とても大きく、すべてA10神経群が情報にマイナスの
レッテルを貼る作用があるので、口にするだけで脳の理解力や思考力が落ちます。
・よく「後でやるよ」と言う
・集中できず、途中で違うことを考える
・だいたいできたところでやめる
・人の話を聞き流す
・人をバカにする 尊敬できない
・学んだことを確認しない
・自分が失敗したことを素直に言えない
・損得を考えて手を抜く
7歳~10歳以降の勉強は、自主的に勉強させることが大切です。
この時期、子どもに「勉強しなさい」と言ってはいけないそうです。
子どもを思えばこそ出る「勉強しなさい」。
でも「勉強しなさい」は封印しなくてはなりません。
特にある程度発達した子どもの脳にとっては、このような指示・命令は
”百害あって一利なし”だからです。もちろんただ放っておけばいいわけでもありません。
自己報酬神経群の機能を高めつつ、うまく子どもを導くためには、
「よい質問を投げること」が有効です。
娘からちょっと早めのクリスマスプレゼントとして贈ってもらったカードゲーム2種。
『戦国時代』と『ぴっぐテン』。
どちらも、子どもたちに大盛況です。
それでは、『戦国時代』の紹介を。
正しい名前は、AGE WAR ライナー・クニツィアの戦国時代です。
ゲームの難易度はトランプの七並べやババ抜きと同じくらいのレベル。
簡単だけど夢中になる面白さです。
小1のAくんのレッスンでのこと。
お母さんのお仕事の都合で小4のお姉ちゃんに送ってきてもらったAくん。
お姉ちゃんといっしょに『戦国時代』ゲームで遊んだところ
あんまり楽しかったので、お家でも遊べるようにゲームを作ることにしました。
Aくん、わたし、Aくんのお姉ちゃんと手分けしてゲームのカードとサイコロ作り。
お姉ちゃんは、それはていねいに仕上げていくのですが、
わたしとAくんのふたりで適当で大雑把に作っていくものですから、
時折お姉ちゃんから、「Aはもう作らんといてー」だの「先生の絵、鬼瓦じゃなくて、
ゆるきゃらじゃん!」といったクレームが出ました。そうこうするうちに無事、完成。
イラストがわかりにくいため、その分、難易度がアップしましが、楽しく遊べました。
算数タイムにAくんは、小2用の最レベの巻末テストをしました。
よくできていました。
(最近、時間がなくて算数のレッスンの様子を書く余裕がないのですが、近いうちに
算数学習についての記事をアップしますね。)
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教室で人気のもうひとつの歴史物のゲームです。(過去記事です)
遠足で映画村に出かけたり、忍者屋敷を作って以来、虹色教室では「歴史」がブームです。
2歳児さんも忍者になりきってますよ。
そこで、新しくゲームを購入しました。『風林火山』という国取り合戦のゲームです。
織田信長や徳川家康の駒を使って、領土を奪い合う遊びです。
本来の遊びは難しいし、もたつくので、大豊作、疫病発生、一揆発生、
金山発見~などのカードの指示に従いながら領土を奪い合い、
戦いは駒の武士3人ずつのトントンずもう合戦にする(虹色教室ルールです)と、
どの年齢の子にも大うけです。
「一揆ってなあに?」「下総は、しもうさだね」など、質問や発見が飛び交います。
終わったら「もう一回!!」コールが何度も出た久々に大ヒットの楽しいげームでした。
※過去記事のため、このゲームは現在、
廃盤もしくは品薄状態になっている可能性があります。
虹色オンライン教材の動画がうまく見れない状態の方がおられるようです。
ご迷惑をおかけし、申し訳ございません。
順次メンテナンスをしていきますので、作業中も教材は閲覧できますが、
閲覧途中に画面が変わることもあるかと思います。
全て完了しましたら、またお知らせいたしますので、
もうしばらくお待ちください。
宜しくお願い致します。
3、4歳のグループの子たちと『絵本大好きクラブ』の活動をしました。
『だるまちゃんとてんぐちゃん』の絵本を見ながら、
だるまちゃんのようにかっこよく(?)変装。おわんを帽子にするシーン。
てんぐのうちわの代わりに「やつでのはっぱ」をうちわにするだるまちゃん。
「やつでのはっぱ」を切りとる時、
紙を半分に折って、線対称になるように切りとりました。
「線対称な図形」は、どの年代の子にとっても不思議で魅力的な形です。
紙の中央部分をはさみで切りとるのは難しいけれど、
半分に折って切ると、簡単に切れる上、左右どちらも同じ形になっているのは、
まるで手品のようです。そんな線対称の面白さをもっと味わうために
鏡を出してきて、折ったままのやつでのはっぱにあてました。
すると、うちわの形になります。鏡をはずして、折った紙を広げても
同じようにやつでのはっぱになります。
子どもたちは大喜び。
こんな形も折って、切りとってみました。
鏡を使って、どんどん変化する形でお話を作っていく遊びをすると、
○ちゃんが上手にお友だちの絵を描いて鏡遊びに興じていました。
そこで、○ちゃん作のブロックハウスも鏡で増築。
『わたしのて』という絵本を見ながら、ねんどの型をとるシーンを再現して
遊んでいたところ、
◆くんが、だるまちゃん……の時に遊んだ鏡に型をとったねんどを置いて、
増える様子を楽しんでいました。
途中で、◆くんが、「いっぱいになった!」と歓声をあげました。
のぞくとこんなふうに……。他の子らも大喜びです。
こんな発見もありました。型でねんどを抜いた後と、紙を切りとった後がそっくり。
◆くんが、紙を型で抜く真似をして笑っていました。
『だるまちゃん……』のおわんの帽子が、『14ひきのせんたく』のせんたくものを
運ぶ道具になりました。
大きな魚を釣りに海に繰り出す『11ぴきのねこ』の一シーン。
とても好評だったのが、『はらぺこあおむし』の食べたものを切って、
パンチで穴をあける遊びです。
ブロックでクレーンも作りました。
よかったら、こんな過去記事も読んでくださいね。
ひとりの子の体験がみんなの興味に。ひとりの子のひらめきがみんなの知恵に 1
ひとりの子の体験がみんなの興味に。ひとりの子のひらめきがみんなの知恵に 2
お外で危険なことをしはじめるとテンションが上がりだして、叱ってもストップが
きかなくなるという相談をいただいていた2歳後半の★くん、☆ちゃん。
まだ2歳ですからまだまだ大人の指示にきちんと従うのは難しい時期です。
それでも「危ない!」とお母さんが真剣な声で叱った時は止まれるようになることは
大事ですね。
絵本大好きクラブでの活動を通してふたりの様子を見させていただいたところ、
★くん、☆ちゃんのそれぞれに課題と必要な取り組みが見えてきました。
まず★くん。好奇心旺盛でいろんなことをやってみたい様子です。
2歳児さんは、このように「こんなことしてみたい」「自分で自分で!」という
好奇心や意欲が育っているかどうかがとても大事です。
★くんはまずそうした面ではしっかり成長している子です。
ただ「○○してみる?」とたずねられると、「うん」とこっくりするものの、
自分が「やってみたい」と宣言したことにどのように関わるかという点で
経験不足が感じられました。
★くんは「面白そう」と思った気持ちが、物に触れたとたん薄れて
別の興味に流されてしまうようなところがありました。
物に触れるまではお母さんの背中に隠れながら
ジィッと誰かがそれをしている様子を見続けていますから
興味や関心を持続する力そのものが弱いわけではないようなのです。
でも手を使って何かをしようとしたとたん心がくじけて気が散ってしまうのです。
最初にうまくいかなくても、ちょっとの間はそれに関わっていられるような
根気を育てるにはどうすればいいのでしょう?
そうした根気は、「自分が面白いと思ったことを、
今のその子の能力レベル(「もっともっとやりたい」と感じるレベル)で
とことんやってみた」という経験で育まれます。
★くんのお母さんにそうしたことを伝えたところ、
やらせてあげたくても危ないことや悪いことばかりするので、
「ダメダメ」と禁止することが多いというお話でした。
確かに★くんは弓矢やおもちゃの鉄砲といった飛ばし物のような
ちょっと危険を伴う玩具に夢中になっていました。
こうしたおもちゃで遊ぶときには、★くんはいつになく真剣そのもので
「他人に向かって打ってはダメ」「ちょっと我慢して順番を待って」
「先生のお手本をきちんと見ていてちょうだいね」といった注意をしっかり聞いて、
自分の行動に責任を持っていく練習ができそうではありました。
でも親御さんがあえて買ってまで遊ばせたいおもちゃじゃないかもしれませんね。
「子どもがルールに耳を傾けようともしないし守ろうとしない」原因のひとつに、
本人の興味も関心もない事柄で大人の注意や口出しが多すぎる、
大人が自分が興味を持っていることばかり子どもにやらせようとしている、
ということがあります。
「真剣に聞く」「責任を持つ」態度を育てるには、
本人が夢中になれるもの、心の底からやってみたいと思っていることに
大人の側も真剣にていねいに付き合ってあげる必要があるのです。
ドッグランで犬を放すような調子で
衝動のままに行動させて、後ろから、「それしちゃダメよ!ダメダメ~!」
と注意するだけでは、
子どもは大人の話にきちんと耳を傾けようとは思わなくなるのです。
やんちゃで危険なことをたびたびしたがる子は、低い段差からピョンと
飛び降りるとか、平均台の上を伝っていくとか、袋いっぱいに荷物を詰めて
移動するとか、ゴムでっぽうを打つとか、キャッチボールをするといった
本人にとって魅力があって、全身全霊でやりぬかなければできないことに
しっかり関わらせてあげると、無目的で衝動的な動きが減ってきます。
自分がやりたいと思うことには適度に大人のサポートが必要なことを理解して
大人の指示をまじめに聞くようになってきます。
「お兄ちゃんお姉ちゃんのようになりたい」「ぼくはすごい。もっとすごく
なりたい」といった向上心も目覚めてきます。
本人が「やりたい」と強い意欲を見せる事柄で根気よく物事に関われるように
サポートしていくと、外から強制されてルールに従うのではなく、自発的に自分の心で
何が正しいことかを判断してルールを守ることができる力が身についてきます。
↑見立て遊びでホットケーキのたまご割っています。
子どもたちの遊びには、個人差こそあるものの年齢ごとの
最重要のテーマのようなものが感じられます。
1歳児さんのそれは、「あれ」「これ」「なあに?」とひとつの何かに向けて
指をさしだすような世界。
「はいどうぞ」一方向に差しだす世界、「ちょうだい」と一方向で受け取るという世界。
穴があったら、何かを押し込んで、ボタンがあったら押して、ひもが引っ張るのが遊び。
2歳児さんのそれは、
「開きまーす」「閉まりまーす」や「あっ、夜がきた」「昼がきた」や
「ねむねむねんね。」「あっ、起きた」や「ママいないよー」「ママいたよ」や
「いっぱいいっぱい」「空っぽない」といった反対語の世界。いっぱいものを詰め
込んだかと思うと、ザアーッとひっくり返して空っぽを確かめたり、
瞬間ごとに、開店しては閉まり、開店しては閉まる忙しいお店屋さんといった遊び方。
「トントントン……とドアを叩いて、「はーい」と玄関でお出迎えするだけに
終始するごっこ遊びの世界。
3歳児さんのそれは、
「1,2,3,4,5……」や「月曜日、火曜日、水曜日……」のように
リズムのある秩序がわらべ歌の世界のように正確な意味はほとんど無視されたまま、
まずリズムの心地よさありきで存在する世界。
水の中に住む仲間や同じ種類の動物家族など、あるカテゴリーでものを集めることが
大事。形のあるものを覆うようにくるむように囲むように何かを作ることも多いです。
4歳に近い子や4歳児さんたちの遊びでは、「理由」を追求することがよくあります。
3年保育の年少さんの年齢にあたる4歳近く~4歳後半くらいまでの子というのは、
「飲んだ水はどこに行くのでしょう?」とか
「どうして雨の日に傘をさすのでしょう?」なんて
質問をすると、とんでもなくでたらめな答えが返ってくる
論理的な考えることから遠く離れたところにいるように見える時期。
でも、その一方で、
自分の興味にピンポイントで絞り込んだ形とはいえ、遊びの主流は、「理由の追求」と
いう論理的に考えるための準備かな?と感じられるものが増えてきます。
3歳9ヶ月のAくんの遊びの風景。
教室に着くなり、二件のドールハウスを出したがりました。
「お家からお家に(2階同士)どうやっていくの?はしご?階段?」とたずねると、
真剣に考え込んでいたAくん。
「橋をかけるのもいいよ」と家の2階と2階にブロックの板をかけてあげると、
顔いっぱいに笑顔が広がりました。
と、次の瞬間、ちょっと困ったように唇をとがらせて、
「でも、さぁ、ここはどうやって行けばいいの?階段がないよ」と、
ドールハウス内に空いた穴を触りながら言いました。
そこで、「ブロックで階段を作ることができるよ」とお手本を示すと、
うれしそうにしていました。それから、穴をふさぐために厚紙を選んで
穴をふさいでいました。
すると、Aくん。今度は屋根の上の穴を触りながら、
「でも、ここに上るのは、どうすればいいの?階段がいるよ」と言いました。
3歳前半くらいまでの幼い子たちは、たいてい、
人形が1階から屋根の上にジャンプして移動するのを何とも思わないものです。
現実には絶対ありえない形で移動したところで、それが現実的かどうかなんて
躊躇しません。
でも、年少児と呼ばれる年になると、
「これは現実的じゃない」「これは常識的でない」という判断や、自分の思う正しさに
沿って、問題を解決していこうとする姿が目立つようになってきます。
屋根の上の穴まで人形をのぼらせるのに、「どうやって登るの?」と問うAくん。
ブロックの板1枚では届かないことに気づくと、
「もう1枚、ひっつけたらいいよ」のこと。
でもうまくひっつけたと思うと、接続部分でブロックの板が折れてしまいました。
心配そうなAくんのために、ブロックの板の裏に補強の板をはめて、
しっかり屋根まで届くようにしました。
こういう部分で、「絶対、確実に屋根まで届かないと登れない」とばかりに、
適当に人形に空中浮遊させることを許さないAくん。この時期の子ならではの、
「ココは大事」というポイントのよう。
この時期の子の遊びは「論理的に考えるための準備なのかもしれない」と、
そうした姿を眺めながら感じています。
大阪城の3Dパズルに
紙で作った自分と妹ちゃんのお人形を登らせて遊んでいます。
はしごや忍者の道具を使って、正しい手順で(?)人形を移動させていました。