フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

12月11日(木) 晴れ

2008-12-12 02:46:28 | Weblog
  昼から大学へ。いまの時期、スロープは赤茶色に染まる。メタセコイヤの並木の落葉のためである。短期間であっという間に落葉する。下を歩いていると頭や衣服に枯葉が振りかかるのだ。冬至の頃には、ジャコメッティの彫刻の人間を思わせる、完璧な冬木立になっているはずだ。

         

         

  3限の大学院の演習には今日も学部4年生の二人のT君は参加した。「今日も」といったのは、明日が卒論の提出期限であるからだ。とくに二文のT君の方はまだ完成の目処が立っていないとのことで、本人は気分転換のつもりのようだが、こんなところにいていいのかと心配になる。
  昼食は「メルシー」のチャーシューメン。食後のデザートにファミリーマートでWエクレアを購入して、自販機の紙コップの珈琲を飲みながら、研究室で食べる。Wエクレアというのは大きさが二倍とかではなくて、生クリームとカスタードクリーム、2種類のクリームが使われているからだ。これで150円は安い。喫茶店に寄っている時間がないとき(あるいは財布の中身が淋しいとき)にいいかもしれない。

         

  5限の基礎演習は、全員のレポートを納めたCD-Rを配布して、冬休みの課題を説明する。それから来週の火曜日が締め切りの論系進級希望届の話にからめて、1年後のゼミ選考について説明する。論系進級とゼミ選考はセットで考えておいた方がよい。希望の論系に進級できたとしても(できる確率は高い)、必ずしも希望のゼミに入れるとは限らないということは知っておいた方がいい。ゼミのことについて質問を受けながらあれこれ説明する。今日はいつもより早めに終る。「もう授業はないのですか」「これで終わりなんですか」と聞くので、「そうだよ」と答えると、名残惜しげな顔をしている。最終回の授業で金八先生のような感動的な語りをするのは私の好みではない。最後はあっさりと、まるで来週も会うかのように、「じゃあ、また」と終るのが、ダンディズムというものである。
  授業は早めに終ったが、すぐに帰るわけにはいかない。二文のEさんとK君が卒論の提出に6時に研究室に来ることになっているからだ。時間通りEさんは来た。パラパラと中身をチェックして、受理する。受領書に私がサインしたものをEさんが事務所に提出すれば手続きは完了である。一方、K君からはメールで連絡があり、間に合いそうにないので、提出は明日にさせてくださいとのこと。了解。あと一日、精一杯頑張りなさい。