フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

7月16日(木) 晴れ

2009-07-17 16:02:04 | Weblog
  9時、起床。ハムトースト、アイスティーの朝食。フィールドノートの更新をして、家を出る前に、送り火の儀式を済ませる。
  昼休みの時間、専門演習のレポートの件で学生が相談に来た。ミルクホールで購入したクリームパン(焼きたて)を1つお裾分けする。
  3限は大学院の演習。論文を1つ読んでから、ライフストーリーインタビュー(同一人物を7歳から7年おきに35歳まで追跡調査)のビデオを観る。イギリスのBBC放送の番組で、インタビュー部分は英語で日本語の字幕が付くのだが、アメリカからの留学生のLさんとT君はてっきり英語音声の方で聴いているものと思ったら、二人ともイギリスの下層階級の7歳の子どもの喋る英語はほとんど聞き取れなくてもっぱら日本語字幕を見て理解していたそうだ。へぇ、そういうものなんだ。
  4限は研究室で専門演習のレポートの個人相談。5限はその専門演習「現代社会とセラピー文化」の授業。前半は各自が考えているレポートのテーマについて簡単に話をしてもらい、後半はTAのI君にテキスト(大沢真幸『不可能性の時代』)の結びの章についてミニ講義をしてもらった。一種の教育実習である。案外知られていないことだが、大学の教員には教員免許というものはなく、したがって制度としての教育実習というものもない。各自が見よう見まねで授業のやり方を身につけていくのである。私は自分が指導している大学院生(ドクター)には授業にTAとして参加してもらって、教育スキルも磨いてもらうようにしている。これは非常勤講師としてデビューする前にしておくべきことで、非常勤講師の仕事を「教育実習」と考えてはいけない。安いとはいえ給料をもらってする以上は、それは実習(訓練)ではなく、仕事(実践)である。
  6限は研究室で専門演習のレポートの個人相談。事前申し込み3名に当日申し込み2名が加わって5名。順番に指導をして、では終わりとなったところで、突然、一人の学生が恋愛相談(?)のような話を始めて、他の学生もそれに感化されたというか、感染したように、次々にその種の話を始めて、それが終わったのが8時過ぎで、7限の時間帯に入っていた。
  地下鉄に乗る前に食事をしておこうと、「秀永」に入ると、カウンターに見覚えのある人が座っている。同僚の長谷先生だ。声をかけて隣の席に座る。長谷先生は食事を終えようとしているところだったので、それほど話はできなかったが、私が研究室での学生との話が長引いた理由を話したところ、「そうそう、席を立ちかけたときにポロリと出る話は面白いんですよね」とうなづいておられた。話好きの長谷先生らしい感想である。
  10時、帰宅。シャワーを浴び、明日の授業の準備など。今日は夜になっても蒸し暑い。

         
           自宅の書斎はこのミニ扇風機で暑さをしのいでいる。