10時、起床。間違いなく真夏日。しかし全国的には雨降りで、それだけにこの青空が貴重なものに思える。フィールドノートの更新をすませて、朝食兼昼食を「鈴文」に食べに出ようと洗面所で髭を剃っていると、妻の声で、「炒飯を作ってありますから」。う~ん、バッド・タイミング。さすがにここで、「いらない。とんかつを食べてくるから」とは言えない。いや、言えたとしても、ブログには書けない(好感度に影響するから)。炒飯と冷麦茶の朝食兼昼食。う、うまい。
3時を回った頃、散歩に出る。暑いけれど、仕事にでかけるわけではないから、暑さを楽しもうという気持ちになれる。子どもの頃から夏が好きなのだ。適度な風があり、歩いていても汗が吹き出るということはない。小腹が空いたので、「カフェ・ド・コペ」でドリアと珈琲。静かな店内を予想していたのだが、おばさんたちの集団とぶつかってしまい、彼女たちの一人が最近受診したらしい大腸検査の話でもりあがっている。食事中に聞きたい話ではない。よっぽど側に行って注意してさしあげようかと思ったが、私の非難のまなざしに気づいたのか、あるいは自分たちが注文したものが運ばれてきて、さすがに食事中の話題としてふさわしいものでないことに気づいたのか、静かになった。本をバッグに入れてくるのを忘れたので、テーブルの上にメモ帳を取り出して、ゼミの夏合宿のスケジュールを考える。生涯発達心理学とライフストーリー研究を融合させたたプログラムを考える。 二泊三日、基本的に勉強漬けであるが、天気に恵まれたら近くの太海(ふとみ)海岸に散歩にでかけるくらいのゆとりは必要であろう。スケジュールの骨格が出来上がったところで喫茶店を出て、くまざわ書店に行って、以下の本を購入。
菅野昭正『憂鬱の文学史』(新潮社)
野口裕二編『ナラティブ・アプローチ』(勁草書房)
四方田犬彦『歳月の鉛』(工作舎)
新井克也『劇場型社会の構造』(青弓社)
ミッチ・ウォルツ『オルタナティブ・メディア』(大月書店)
村上春樹研究会『村上春樹の「1Q84」を読み解く』(データハウス)
蒲田交差公園の花壇の縁に腰かけて、近くの自販機で買ったフルーツジュースを飲みながら、購入したばかりの本をパラパラと読む。通りすがりのおばあさんが、「私も座らせてもらいましょう」と言いながら、花壇の縁に腰かけた。ちょうどビルの陰になっていて、一休みするにはちょうどいい場所なのだ。これでちゃんとしたベンチがあったらいいのだが、うっかりベンチなんてものを設置するとホームレスの人が停留して困ると誰かが考えたのであろう、ここはベンチのない「公園」なのだ。しばらくして先ほどのおばあさんが立ち上がり、「ありがとうございました」と私に言って立ち去った。なんでお礼を言われるのかわからないが、「どうも」と答える。
夜、「官僚たちの夏」を観てから、明後日の「現代人間論系総合講座1」の試験問題を作成する。途中で、本当は土曜日が締め切りだった書類のことを思い出す。い、いけない。これから書かなきゃ。今日も就寝は午前3時ごろになりそうだ。