King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

雨の関越珈琲旅

2009年09月13日 12時08分38秒 | 珈琲
下妻物語という映画に貴族の森という店が出て
きてそれ以来あの町で見かける奇抜な外観と
入りにくそうな店構えが気になっていました。

似たような店が埼玉県にはいくつもあり、尖塔を
持つ喫茶店のようなレストランのような建物を
所々で見かけます。

中には自家焙煎とか珈琲という文字が目を引くの
ですが、一度も入ったことがありませんでした。

今回の目的は、スペシャルティコーヒーであり、
ついに珈琲もテロワールを語りだしたというコンセプト
なので、地方の気取った店は本来目的から離れています。

スペシャリティコーヒーをネットで調べてもお店の
ページは出て来ないで、ネットでの豆売りばかりが
でてきます。

ある雑誌に群馬でスペシャリティコーヒー専門店で
開店した記事を見かけ出かけてみようと思ったのは
昨日のことです。

天気予報も雨であり、走りにいくのも休みになりそうで
好都合です。

結果、雨の高速を前橋まで走ることになりました。

最初は、花園から乗ったのですが、雨で80K規制がかかり
道路は土曜日らしく大変混んでいました。

ナビに電話番号を入れるも新しい店のため該当なしで
急遽上里SAでネット検索して地図を確認してたどり着き
ました。

そんな時間と手間をかけてやっとたどり着いた店ですが、
店には農園の説明の表示とかスペシャルティコーヒーの定義とか
説明はなく、よくある豆売りの店でした。

まずは店内喫茶コーナーで一番お勧めのストレート
コスタリカをいただいて見ます。

しかし、コーノ式のペーパードリップで淹れたコーヒーは
メニューの説明文の深いコクというものが中々表になく、
酸味やら苦味やらそれぞれの味がそれぞれの主張をして
あまり好きな味ではありません。

これは高速代とガソリン代を掛け飲みに来る価値があるか
というものです。

雨の高速で思ったことは、なぜワインのようにテロワール
が云々されないで今まできたかを考えたら、コーヒーとは
日常の刹那的な飲み物であり、あまりに日常の生活飲料で
あるため有名な産地は誰でも知っていてもそれを突き詰めて
誰もがそれを求めるとならないのだろうと考えていました。

まず日本茶ですが、等級付けして高く売ろうとする動きは
ありますが、それを農園名をブランド化して売るという
形にならないように、高い茶葉を好んでいつも日常的に
飲む人は非常に少なくなっています。

珈琲も同様に、刹那的で日常的でありながら、喫茶店の
文化があり、世界中の豆を飲むという風習が日本にはあります。

プロが淹れて、いいカップで味わう専門店の文化から、
豆にもテロワールが語られて当然と思われますが、それが
長い間国別産地表示で終始していたのです。

それも最高の豆がブルマンという観念が根強く残り、価格と
味がつりあわない状況が依然続いています。

ですからスペシャルティコーヒーがもっと普及して
ブルマン支配の価格破壊をなしてもらいたいのです。

ただ、本当においしい珈琲が安く飲めなくなるのは
避けたいので、まずは喫茶店でブルマンが1000円と
いうような価格がなくなることと、スペシャルティ
コーヒー専門店が増えること。

しかし、期待の店がこの味はどうなのだろう。

そんな疑問を持ったので、その店の一番高いパナマの豆を
買って帰りました。

その後、高速を降りた後、目に入った尖塔を持つ店
貴族の森に寄ってみました。

これは、長年の気になる店であることと下妻物語への
オマージュです。

丁度お昼で先の店にはケーキしかなく、珈琲のみだった
のでランチにしました。

中にはいると意に反して店内の雰囲気は子供の声が響く
ファミリーレストランでした。

メニュー構成もそんな感じでした。

ただ、食後に飲んだブラジルは先の店よりはるかに
おいしいものでした。
コメント
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