King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

欲望の細るとき

2010年08月06日 23時16分17秒 | 日々のこと
先日のNHK-BSで続けてやっていた山本薩夫監督
の作品を見続けて、日本人がぎらぎらしていた
時代の黒々とした欲望の煮詰まる世界を見た思い
でした。

そんな中、今日は商工会のイベントに参加して
地域の企業の人たちと話をしました。

話をしていて、かつての地域の主産業が次々に
衰退して行き、地域に残るのは年寄りばかりで
どうしようと思うという今の思いを語るうちに、
欲望が乾いたとき、それでも地域を富ませるアイデア
はあるはずだという気持ちを抱きました。

そんな地域のエゴ的な自分のところだけ豊かになる
工夫などいくらでもあるのですが、それでいいのでしょうか。

例えば、秩父のちょっと北にあの日航機が落ちた上野村
は、ある事業でリッチなんだと言う話をした人がいて
行政主導とか市長のアイデアしだいでどうにでもなるか、
どうにかする事は可能なのだという考え方でした。

水道代や固定資産で優遇して企業を誘致する手はあるが、
どこまで思いきってやれるかだという人もいました。

私はそれに対して答えた事は、優遇策や誘致策で企業を呼ぶ
市町村は日本中にあるでしょう。

ただ、それが秩父で育っていくかは大いに疑問です。

甘い汁によってくるだけの人や企業に期待するのも
限界があるということです。

それに、似たような事をして企業を誘致しているところに
しても、企業を呼べばそれで全て問題クリアなのでしょうか。

かつての基幹産業が時代の変化でかつての輝かなくなり、
地域に若い人たちの仕事が無くなり、人口減と経済的な
落ち込みが起きているという全国的な地域疲弊に答えが
甘い汁で企業を増やすではないはずです。

そして、観光というのも余りに頼りなく、もっと構造的な
ものが望まれるのだと思うと主張しました。

つまり、秩父に来ればこういうチャンスがあり、こういう
起業も可能です。と提案できる能力です。それだけの情報
ネットワークを持ち、どんなスキルと情報を持つ人がどれだけ
いて、どんな人材を求めそれに対して行政ができる事、地域
企業体ができることを即座に提案し紹介できるだけの
マネジメント能力を持つことです。

今の市長は、選挙の際に市役所にすぐやる課をつくると
いっていました。

これなどは完全に人気取りの遅れた考え方です。

まずは秩父に対して真摯に取り組む姿勢を持てば、
何を問い何を示せばいいかおのずと見えてきます。

まずは地域をマネジメントする意識をひとりひとりが
持ってみる事が重要でしょう。
コメント
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