King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

気が付いた変化

2019年10月31日 09時54分13秒 | 珈琲

季節が進み雨続きの10月も最終日となりました。

 

秋ということでいろいろな旬の食べ物や実りで食のフェスも多く、そんなイメージの

ものを季節のブレンドにもずっと考えていました。しかし、今月はまさに風と雨と天災に

耐える月でした。

 

明日からはどんな月になるのかそれをイメージして来月の季節のブレンドを作っていきます。

 

柿やら夕景やら豊かな実りやらの今までのキーとなる言葉に反応してすぐ今までならこれと

迷わず浮かんだイメージが今はありません。それより舞い込んだ注文に朝から焙煎が続き

月末と移転作業とやることは立て込んでいます。

 

この急な変化に珈琲についても気が付いた方がいたようです。それは自身の体調の変化など

いつも飲んでいるものでも時に妙な味の変化を訴えたりする人は時にいます。ただ、それほど

格別にいつもの珈琲を入れるテクニックがあるのか、頑なな自身のルーティンを持ち淹れて

いるのかというとそうでもなく、あれほど熱湯でなくドリップポットで細く継続的に注ぐと

いうことと、最初のお湯を入れて少し置く蒸らしも忘れずにということすら守れず、見ていると

沸かしたやかんからぞんざいにドバドバと注がれて注ぎ込みもぞんざいでそれなのにいつもの豆と

違うなどとクレームをいただいたりするのです。

 

まあこれも当店のような弱小店ではよくあることです。使い始めてしばらく続けているとそんな

ことを言ってくるお店の人はたまにいます。こういう季節の分かれ目のような夏日が続いたのが

いつの間にか手足が冷え込むような霧に包まれた朝などにそんなことを言われます。

 

よく有名喫茶店では入ってきた人の雰囲気から即座にどんなコーヒーを飲むかを判断してカップを

選び提供するという話があります。カウンターにはいくつものカップがつるされて後ろの棚にも一品物の

高いカップなどが並び、この人にはというチョイスをするというのです。もちろん会話の途中でどんな

珈琲を飲むかも判断して好みのドリップに仕上げるのも当然なのでしょう。その日の気温や天候にあわせ

落とす温度や濃さを調整してその人の気分と雰囲気に合わせて落としているのでしょう。

 

そんな人だから豆がおかしいというコメントもさすがに駆けつけてどんな感じかと落としているものと

様子をうかがうと先のようにぞんざいにやかんからドバドバと適当に入れているさまを見せられるわけです。

 

まあそんなことがあっても毎日やることは同じで、天候や天気湿度などで豆の日の入り方が違うので

各メーターと記録に従い豆を仕上げます。いつもと違う豆ならその場で解ります。焙煎が失敗したかどうかも

その膨らみ方やハンドピックする豆の数などから違いがあれば解ります。でも、お客様からの反応は

そんな万全の態勢で臨んでいても一蹴するわけにもいかず、対応が迫られます。

 

以前にも試飲して買っていった豆がまずかったというお客様がいて今度は前と違う豆を買って来いといわれた

と来店された方もいました。試飲もして納得して買っていかれてまずいと感じたならもう来ないとなるはずです。

それなのに違う豆を買いたいという望みもよくあります。

 

そんな希望も何が不満かまずいという根本も探って解決していく努力をします。試飲していただいての反応は

重要な手がかりです。贅沢な飲み比べ試飲などと気にしますが、それよりも相手に気付かせるブレンドというのも

最近は使います。酸味が嫌いという方には特に有効です。気が付いた変化は重要です。

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