金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
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135:小川洋子 『博士の愛した数式』

2005-11-11 12:40:56 | 05 本の感想
小川洋子『博士の愛した数式』(新潮社)
★★★★★

読み終わってから胸がいっぱいになってしまい、しばらくぼんやり。
文章の書き方は淡々とそっけないくらいなのに、静かな感動が胸にせまる。
悲しいことは多いけれど、世の中には美しいもの、やさしいもの、
明るいものが満ちているのだと、直接書かれているわけではないのに
感じられる。
オビに「ラブ・ストーリー」と書かれているのから想像した雰囲気とは
まったくちがったけれど、確かに「愛」の物語だなぁ。
映画で主人公を演じるのは深津絵里? 想像よりずいぶん若い。
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134:宮城谷昌光 『太公望〈上〉』

2005-11-11 12:39:36 | 05 本の感想
宮城谷昌光『太公望〈上〉』(文藝春秋)
★★★★☆

『夏姫春秋』以来、十年ぶりの宮城谷昌光。
とんとご無沙汰だった歴史小説ですが、ひさびさにそのおもしろさに
触れたなぁ!
鬼公・土公・箕子の英雄たちのやりとり、幼いながらに先を見据えて
自らを高めていく望のあり方にわくわくしたし、
壮大な物語に対する期待も高まります。
中国史はやっぱりスケールがちがうよ!
漢字という表意文字の持つ意味、呪術的な側面にも改めて気づかされて、
続きが楽しみです。
でも、最後で望がいきなり出てきた女と結婚しちゃったのがムカついたので
★4つ(笑)。
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