よしもとばなな『彼女について』(文藝春秋)
★★★★☆
ひとところに定まることのできないままに暮らしていた
由美子のもとへ、ある日突然、
母親同士が双子という関係にあるいとこの昇一がたずねてきた。
母親同士の仲たがいから、幼いころにあったきり、
親交のなかった二人は、過去に何が起こったのか、
母親たちをめぐる旅に出かけるが……
**********************************************
母親たちに何かあったらしい、
由美子の母親が普通の状況ではない死に方をしたらしい……という
過去に関する謎をほのめかしながら、二人の会話や回想によって
徐々に事情が明らかになっていく形で話は進む。
オカルトに宗教、昇一の描き方なんかはいつもの
ばななワールドだなあ……という感じなのだけど、
ラストでまさかの展開。
こういうどんでん返しは、他の作品では見かけるけれども、
ばなな作品では初めてではないかしら?
いろいろと釈然としない点はあるのだけれど、
ムードでねじ伏せられた感じ。
酷いのに救いのある、不思議なお話。
★★★★☆
ひとところに定まることのできないままに暮らしていた
由美子のもとへ、ある日突然、
母親同士が双子という関係にあるいとこの昇一がたずねてきた。
母親同士の仲たがいから、幼いころにあったきり、
親交のなかった二人は、過去に何が起こったのか、
母親たちをめぐる旅に出かけるが……
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母親たちに何かあったらしい、
由美子の母親が普通の状況ではない死に方をしたらしい……という
過去に関する謎をほのめかしながら、二人の会話や回想によって
徐々に事情が明らかになっていく形で話は進む。
オカルトに宗教、昇一の描き方なんかはいつもの
ばななワールドだなあ……という感じなのだけど、
ラストでまさかの展開。
こういうどんでん返しは、他の作品では見かけるけれども、
ばなな作品では初めてではないかしら?
いろいろと釈然としない点はあるのだけれど、
ムードでねじ伏せられた感じ。
酷いのに救いのある、不思議なお話。