金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

158:齋藤孝 『友だちいないと不安だ症候群につける薬』

2012-12-19 19:53:15 | 12 本の感想
齋藤孝『友だちいないと不安だ症候群につける薬』(角川文庫)
★★★★☆

仕事で読んだ本。
絶版なのが残念! 中学生に読ませたい、いい本なのに。

たくさん「友だち」がいることがいいことじゃない、
友だちとの適切な距離をとることができるのが
「友だち力」が高いということだ……というのを前提に、
友人関係が切実な問題となる中学生をメインの読者層に想定して
友だち関係やいじめについて語った本。
特に友人関係が重要だった学生時代、
「友だちがたくさんいる」ことを自慢にしているけれど
常にその関係を維持するために心をすり減らしたり
相手の言動について必要以上に深読みして悩んだりしている人って
確かにいたなあ……と思い出した。

友だちとは好きなものを挟んで三角の関係にある、
共通の好きなものがないとその人の人格そのものと
付き合わなければならない……というのに納得。
そして、女性はつきあった男性の世界を
自分のものとして取り入れられるけど、
男性はそうではないことが多い、というのも
身近な事例を思い出して、確かにそうだなと思った。

「力のあるテキスト」の話には、仕事柄はっとした。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする