金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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大河ドラマ「真田丸」#48

2017-11-02 21:30:00 | 大河ドラマ「真田丸」
大河ドラマ「真田丸」#48

間者から家康に伝わることを念頭において、
幸村は家康の暗殺を企てる。
かつて利休の茶室のあった場所から、
「馬上筒」(ピストルだよね?)を掘り起こした幸村は、
家康の首を本気で狙う気なのだった。
大野兄弟の不仲で豊臣方の団結に暗雲が立ち込める中、
牢人たちに報いるために褒美の金を与えたことが
裏目に出る。
牢人たちは得た金で武器を買いに走り、
家康に戦の口実を与えてしまった。
幸村からの手紙を読んだ信之は、弟が死ぬ気だと察し、
彼を留めようと大阪へ向かう。

料理人のじいさんはやっぱり怪しい。
わざわざじいさんに身内の話を振って、
妻子が死んだことを話させる脚本が不自然なんだよなー。

その他いろいろ。

・佐助、きりにプロポーズするも間髪入れずにふられる

・徳川側との内通を幸村に暴かれ、
 「斬るがよい」→「ちと待て」、を繰り返す有楽斎。
 利休の例もあるし、茶人は信用できないね。

・千姫、なにか精神疾患があるの? と思える態度の不自然さだったが、
 豊臣家になじめないということを表しているだけだった模様。
 秀頼と仲良しの描写もないしね。

・信之の次男・信政の性格の悪さにびっくり。
 明らかに年下の大吉に
 「(お前も叔父も)一族などと思ったことはない」
 などと言って暴力をふるう始末。
 稲の子なのに。

・母にぴしりと言えるようになった大野治長だが、
 勝手なことをした弟をとがめたら闇討ちされるし、
 母もそれに一枚噛んでいそう。
 大野ファミリーでこの人だけはまともになったのが救い。
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映画:『婚約者の友人』

2017-11-02 14:46:34 | 映画の感想
映画:『婚約者の友人』(フランソワ・オゾン監督)
★★★★☆

【シネマトゥデイの内容紹介】

1919年のドイツ。
婚約者のフランツが戦死し悲しみに暮れるアンナ(パウラ・ベーア)は、
フランツの墓に花を手向けて泣いているアドリアン(ピエール・ニネ)と出会う。
フランツと戦前のパリで友情を育んだと語る彼に、
アンナとフランツの両親は次第に心を開いていく。
やがてアンナがアドリアンに婚約者の友人以上の感情を抱いたとき、
彼は自らの秘密を明かし……。

****************************************

何とも背徳的な香りのするタイトル……!
モノクロ映画であるのもいいなと思って
映画館に見に行った。

※以下、ネタバレあり。


「友人」というのが嘘だというのは、かなり早い段階から
匂わされていたし、途中、
「実は二人の間には同性愛があったのでは?」
とほのめかすような演出もあったのだけども、
真実は予想の範囲内。
背景に戦争があるのだから、
「殺した/殺された」という関係だったのは
容易に想像がつく。
沢口靖子似のアンナと、
昔のヨーロッパ人のイメージを体言したような端整な
容姿のアドリアンの死んだ男を間に挟んだ空気が、
モノクロのしっとりした映像とあいまって物悲しくも美しい。

後半、行方不明のアドリアンを探してフランスに向かったアンナが、
今度は自分にとってアウェイな社会に身を置いて
ドイツにやってきたアドリアンの心境を追体験する……
というところまではよかったのだけども、
アドリアンの生活空間に足を踏み入れてからは
個人的に好きではなかった。

相手の人生の、一時的に自分のそれと交差した部分だけを見ていた。
自分の知らない相手の人生があって、
人生を再構築しようとした自分のエゴも、
許されたい相手のエゴにも気づいてしまう。
そんな展開を迎えて、婚約者の両親にだけは美しく優しい世界を
見せるためにまた嘘をつく。
物語は都合よく美しくは閉じない。

個人的にはもっと単純に、ハッピーエンドにしてくれたほうが
うれしいのだけども、まあ、これはこれで。

ピエール・ニネ、存在を始めて知ったけど美しい男の人だなあ。
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