金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

36:姫野カオルコ 『桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク』

2020-02-18 20:03:29 | 20 本の感想
姫野カオルコ 『桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

近畿地方の田舎町。
長命商店街の娘、田中景子は、
京美の“グループ”に入りたくてたまらなかった。
“可愛い女子のグループ”に。
Jみたいな子が入れて、なぜ自分は入れないの?
私とJは何が違うの?
同級生Jへの嫉妬に苛まれながらも、
初恋にときめいたあの頃を景子は回想する。「青痣(しみ)」。
『ツ、イ、ラ、ク』のあの出来事を6人の男女はどう見つめ、
どんな時間を歩んできたのか。
表題作「桃」を含む6編を収録。

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今まで読んだ恋愛小説でベストスリーを挙げるなら、
『ツ、イ、ラ、ク』は必ず入るだろうと思っているんだけど、
なにしろ読んだのが十年以上前なので、細部をすっかり忘れてる。
隼子と先生、先輩くらいしか覚えていないので、
「誰だっけ??」がほとんどだった。
しかし本編の、切羽詰まったような切実な恋の雰囲気は
鮮やかによみがえってくる。

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35:小池一夫・やまざき拓味 『鈴虫小吉御庭日記』

2020-02-18 19:31:52 | 20 本の感想
小池一夫(作)・やまざき拓味(画)『鈴虫小吉御庭日記
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

直参でありながらも、お役に就こうともせず
吉原で遊んでばかりいる下級侍、美土路美小吉。
実は今は亡き兄の未亡人、“いち”にホの字。
そんな彼に、ついにお城勤めの好機が巡って来た!
しかしその条件は妻帯者である事。
小吉はいちを家から追いだし、
新しく妻を迎え入れる事を迫られる。
しかし、死んだ夫には義理も愛も無いはずのいちは
家を出ていこうとしない。
義弟と兄嫁、一つ屋根の下で暮らす二人の男女の内に
芽生えた感情は、女の打算か禁断の愛か?
叔父など周りの親戚は、いちを石女と決め付け、
他の娘との見合いを勧めるが……?
小池一夫・やまさき拓味のコンビによる、
時代恋愛コメディの快作! 「ビジネスジャンプ(集英社)」

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漫画。読み放題にて。

夫に先立たれた兄嫁と、家を継ぐことになった次男が
ひとつ屋根の下で微妙な空気を醸し出しているところへ
上様からの密命が……という流れ。

なんの伏線もなく主人公がいきなり有能ぶりを発揮したり、
お色気シーンが無駄に大ゴマだったり、
「なんで???」と思うことが多く、
ウエイトの置き方が間違ってるように見えるんだけど、
不思議と嫌いじゃない。

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28~34:小池一夫・松森正 『片恋さぶろう』1~7巻

2020-02-18 19:16:38 | 20 本の感想
小池一夫(作)・松森正(画)『片恋さぶろう1~7』
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

時は元和の頃、未だ徳川の時代も盤石になる以前。
孫娘の和子姫を天皇のもとへ入内させることが、
老家康最後の悲願であった。
しかしまだ姫は齢八つ。
病に臥せっていた家康は悲願達成を見ぬまま、この世を去る。
一方その頃、家康の計画を未然に防ぐべく、
京の公家たちが和子姫の命を狙い、刺客を差し向けていた。
姫の乗った籠に凶刃が迫る…その時! 
武士が一人、迅雷のごとく駆けつけ、
群がる刺客を全て切り伏せたのだ! 
その名も家康公直参・片乞三郎信綱。
天下無双にして、姫を守るために命を賭した男の、
真の忠義と愛を描いた傑作長編!!

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漫画。
読み放題にて。

「和子の命を狙う刺客が差し向けられる
 →三郎(たまに和子)が撃退」
がひたすら繰り返される。

秀忠には娘が複数いるから、
和子ひとりを亡きものにしたところで
意味ないんじゃないの~?と思っていたんだけど、
正室腹の実子は和子が最後なのか。
「およつ御寮人事件」や本多正純の吊り天井事件など、
実際にあった事件や人物を取り入れつつ、
史実とは違う展開になっていたりもする(藤堂高虎の最期とか)。

三郎が命懸けで、とにかくストイックだし、
実力行使に出たわけじゃないから別にいいんだけど……
そうですか、おじさん、十三歳の娘っこに
マジ恋しちゃったんですか……。
あと、敵方に新たな刺客が登場してすぐ、
三郎が敵の正体を「墨者だろう」とか「鉄砲撃ちだろう」とか
予想するんだけど、たいした判断材料もないのにやるもんだから、
「先読み」じゃなくて「超能力」になってる。

終盤に出てきた、鉄砲撃ちと貧乏公家の姫の恋が印象的。

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