金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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大河ドラマ『青天を衝け』#19

2021-06-20 21:01:51 | 大河ドラマ「青天を衝け」
頭は切れるし、有能ではあるのだけども
毎度毎度、確実に敵をつくる慶喜の言い方。
「私が将軍になったところで、誰もついては来ぬ」
って言うの、
「ほんとに実際そうなるやろな……」
って思えるだけに、今からすでにつらい!!

商売の経験と、それによって磨かれた商才で
一橋家の財政を救うべく大活躍する栄一。
第1話から丹念に村での生活を描いてきたことが
ちゃんとストーリーに活きている。
成功体験を積んでいくのにわくわく。

それを「せっかく武士になったのに」と
喜作が蔑むのが、腹立たしいけれど、
「わかる~! ありそう~!」
という説得力もあり。
事務職って地味で見下されがちなんだよね……。
失礼なこと言う喜作に
「道は違えるが、ともに一橋を支えよう」
なんて思える栄一。君は聖人か??

岩倉具視は養子だけど、岩倉家自体は、
村上源氏の源通親の子孫なんだなあ。
断絶することはあっても新規参入することはないから
当然と言えば当然かもしれないけど、
平安末期~鎌倉初期に成立した公家の「家」が、
本家・分家にかかわらず
明治まで残ってるってすごいね。
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168:万城目学『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』

2021-06-20 20:10:09 | 21 本の感想
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

かのこちゃんは小学1年生の女の子。
玄三郎はかのこちゃんの家の年老いた柴犬。
マドレーヌ夫人は外国語を話せるアカトラの猫。
ゲリラ豪雨が襲ったある日、玄三郎の犬小屋に
マドレーヌ夫人が逃げこんできて……。
元気なかのこちゃんの活躍、気高いマドレーヌ夫人の冒険、
この世の不思議、うれしい出会い、いつか訪れる別れ。
誰もが通り過ぎた日々が、キラキラした輝きとともに蘇り、
やがて静かな余韻が心の奥底に染みわたる。

*************************************

Kindle unlimitedにて。

思いがけず、終盤で泣いてしまった……!

小学生のかのこちゃんと、猫のマドレーヌの関係が
メインではなく、それぞれの世界と人間(猫〉関係があり、
それが交差してじんわりと染み入るようなラストに。
玄三郎のための願いを叶えてくれたかのこちゃんに対する
マドレーヌの感謝、美しい。

著者の作品、6冊しか読んでないけど、
これがいちばん好き。
トイレのネタがなければ★5だった!

コメント (2)
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