金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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59:永井路子『恋のうき世』

2022-04-02 21:51:00 | 22 本の感想
永井路子『恋のうき世』
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

「今は昔……」
有名な「今昔物語」は、どの話もこの書き出しではじまります。
「今となっては昔のことだが」といった意味あいなのでしょう。
 でも私のささやかな「恋のうき世―新今昔物語―」は「今は昔」でなくて、「今も昔も」という感じで読んでいただけたらと思います。
(本文「はじめに」より)

平安から応仁の乱までを舞台に、男女の織り成す恋の綾を
直木賞作家、永井路子が描く珠玉の歴史短編集。

****************************************

永井先生の本、だいたい把握していると思っていたのだけど、
これはまったく知らなかった。
タイトル通り、恋を描いたものなのだけども、
たいてい、男が奇妙な女に魅入られて
だまされることになっている。
逆に男が女をだましていい思いをした……と思っても、
「実は……」とまたひっくり返されるのであった。
元ネタがあってアレンジしているのか、
今昔物語集のパターンに沿ったオリジナルなのか、
確認してみたいところ。

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アニメ「平家物語」第5~7話

2022-04-02 00:16:49 | 2022年に見たドラマ・アニメ
〈各話のトピック〉
【第5話】以仁王の挙兵
【第6話】福原遷都、頼朝・文覚登場、富士川の合戦
【第7話】高倉院崩御、南都焼き討ち

源平合戦に興味を持つきっかけが義経だったせいか、
ずっと平家に興味が薄くて、
重盛以外にはたいして思い入れがなかったんだけど、
このアニメ見て、維盛がすごくかわいそうになってきちゃった……。

すでに戦の必要がなくなってから成長して
美少年としてちやほやされてきたのに、
突然武士として活躍しろって言われても困るよね。
小松家は、父の代から一門の中で孤立していたうえ、
清盛とのつながりが強い父・重盛が亡くなっているわけで、
そんな状況で小松家を背負って
向いてない戦に出なきゃいけないのが気の毒すぎる。
「重盛にできたんだからできる!」じゃないよ清盛!!
(平家物語がそういうものだから仕方ないが、
 この話の中では、ほぼすべてが清盛のせい!)
富士川で敗走したあと、「戦わなければならない」と
自分に言い聞かせてるのが気の毒で気の毒で。

端正なおじさんとして登場した重衡も、
そのつもりもなかったのに
焼き討ちキャラにされちゃってかわいそう。
「憧れのいとこだった」と言われても
高倉院に愛されていないと思ったまま死に別れ、
彼の愛が届かないままでいる徳子もかわいそう。
気の毒な人ばかりだよ……。
亡くなった院が徳子に寄り添っているのに
本人にはそれがわからないの、切ないね。
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