野田サトル『ゴールデンカムイ〈1〉~〈29〉』
ついに完結! ということで、すでに出ている1~29巻を
再読&積読解消し、最終話までのコミックス未収録分を
公式アプリで読んだ。
(まだまだ全話無料公開中!)
ものすごい勉強・取材しているのがわかるし、
それをストーリーに取り込むのも大変だっただろうから、
人気作になって、作者の先生の想定する形で
完結できて本当によかった……と思う。
意欲作が報われるとは限らないから、
より強くそう思う。
ローティーンであろうアシリパさんに、
登場人物が最後まで誰一人として
性的な目を向けないところもいいし、
戦争やアイヌの文化、ロシアの歴史を描くにあたって
目配りが行き届いているのが感じられる……と思う一方、
変態度が相当ひどいので、読み返すと
「簡単に炎上する昨今、かなりクレームも来てたのでは……??」
とも思う。
ギリギリのバランスと、危うさを吹き飛ばすおもしろさで
成り立っていた気がする。
以下、ネタバレあり
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鯉登と月島のコンビが好きだったので、
二人がひどい目に遭わず、ちゃんと生き残っていてよかった……!
(月島、いご草ちゃんのことずっと気にかけてるんだね……)
どの陣営のキャラクターも好きになっちゃうような
愛嬌のある描き方だったから、
終盤で何人か死んでしまうのは悲しい(特に牛山)。
でも、死ななければ事態がおさまらないというか、
死ぬべくして死んだという感もあって納得できた。
正直なところ、最終話を読んだ直後は、
「もう少し劇的に終わるのかと思ってた……」
という感想だったのだけど、他の人の感想や考察を読んで、
死んだ登場人物の救済をしつつ、
今後起こりうるトラブルを丁寧に潰した展開だったことがわかり、
大満足。
それにしても実写化って……。
これだけ漫画の実写化が連発されているってことは
需要があるからなんだろうけど、
どういう人が望んでいるの??
これだけ動画全盛になってる時代なので、
映像化を求める人が多いのはわかるが
(わたしは文字を処理するほうが断然早いので、
「説明は動画オンリー」が増えてきたのは本当に困る)、
漫画原作はアニメでよくない??