第43話「資格と死角」
久々に心底面白かったな~!
いや、毎回面白いのだが、ここのところ、
ストレスフルな回が続いていたから……。
次週に悲劇があることはわかっているのだけども、
義時の実朝への陰湿な攻撃がなりをひそめた&
それどころじゃなくなったし、
笑いと緊迫感のバランスもよかった。
予告からめちゃ気になっていたのが
「時房が後鳥羽院をどつく」シーン。
「どういうシチュエーションだよ!?!?」
と思っていたのだけども、院だと知らずに
「蹴鞠で認め合ったぜ☆」のノリでやってたのね……。
しかし、当時、貴人は明らかに肌つやが違うし
(栄養状態に格差がありすぎる)、
直衣着てるんだから、明らかに自分より身分が高いと
わかりそうなものだが……。
しかし、「おもしれー男☆」展開で院の心をつかみ、
親王将軍の件もよい方向に。
ラスト、「言えません」「友を売るわけには」と言いながら、
平六がしゃべるしゃべる。
「あなたのお父上、北条に殺されたんですよ!」
とぶちまけるわけだが、伝えた内容、ほとんどが真実!
甥である主君が邪魔になったら、追放して暗殺!
本当にやりました! 主人公とは思えぬ所業!
「公暁が邪魔になったので小四郎と打ち合わせのうえで
追い込んで、謀反の咎で始末しようとした」
という可能性もなきにしもあらずだけど、
平六が本気で小四郎を始末しようとしたとしても
驚かないよ。
だって本当に、小四郎って平六からこれまでずっと
一方的に搾取してきたもん。
しかし、本当に鎌倉の人たちは、本当に、
ちゃんと報連相&コミュニケーションしようよ!!
小四郎は親王将軍の構想の話が出た段階で
平六に伝えて対策を取らなきゃいけなかったし、
政子は実朝に公暁を会わせる前に
小四郎と相談しなきゃいけなかったし、
小四郎&政子は、公暁と会わせる前に
実朝に口止めしなきゃいけなかったよ……。
小四郎がようやく泰時に自分の思いを語ったのが
今回唯一の進歩。
しかし泰時からの質問には答えない小四郎……。
【その他いろいろ】
・実衣「次の鎌倉殿は公暁様か私の息子!」
平六「それはない」
はたきあっている二人、子どもじみてて
なんだかしんみりしちゃった。
この二人も、昔から知ってる幼なじみの
従兄妹どうしなんだよね。
・大江殿「私がお仕えしてきたのはただ一人、尼御台でございます」
いきなりの告白。
政子に「重すぎます」って言われてたの、なんかよかった。
男女の恋心じゃなくて、「推し」発想なんだな。
・大江殿の入れ知恵で、卿二位の心をうまくくすぐった政子。
丹後局から圧迫面接されてたときから、ずいぶん成長した!
京都マウントにも、
「はいはいそうですね、田舎者です!」
と応じるしたたかさ。
しかし、干鮹は当時としてはまともな手土産だったのだろうか……。
・政子「私が都に行く」
仲章「お供いたしましょう」
政子「結構!」
即座に断られてたの、笑った。
今日の仲章は実権を手にする前から調子に乗りすぎてて、
「これは殺されるね……」という説得力がすごい。
のえにモーションかけてたのは、なんだったんだろう。
小四郎への嫌がらせ??
・仲章「たたずまいに雅さがただよっている」
のえ「よく言われます」
のえさん、すっかりおもしろキャラになっちゃったな。
あんなに「都を知ってる」アピールしてたのに
生まれは遠江!!
・泰時から酒を取り上げる初ちゃん、
朝時に「あんた、また何かしでかしたの」という初ちゃん、
好き……
・政子の「従三位~☆」は、
頼朝との「征夷大将軍~☆」の再現なんだな。
夫を亡くしただけでなく、我が子4人が全員病死&暗殺って
とんでもない不幸だよ……。