金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

130:柿崎こうこ 『美食日記』

2011-10-14 20:22:38 | 11 本の感想
柿崎こうこ『美食日記―美味しい生活、おいしい時間』(KKベストセラーズ)
★★★☆☆

ふと気づいたら食関連の本が続いているのだけど、
単純に、ここしばらくずっと体調が悪くぐだぐだしているので
読む本も文字量の少ない、ビジュアル要素の多いものに
なっているだけです。

さてこれは、食にまつわるイラストエッセイ。
この人の本を読むたびに思うんだけど、
美のために割くエネルギーの量がすごい……。
わたしはもともと搭載されているエネルギー量が少ないうえに
「美しくなるために~する!」という思考回路が
備わっていないので、なんか、異文化を目にしたような気分。
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129:幕内秀夫 『変な給食』

2011-10-14 19:52:50 | 11 本の感想
幕内秀夫『変な給食』(ブックマン社)
★★★☆☆

学校給食の変なメニューを再現し、
ひたすら怒ったりツッコミを入れたりしている本。
給食にパンが出たっていいと思うし、
たまのお菓子もいいんじゃないかと思う。
なので著者の主張もややヒステリックに
感じられるところがあるんだけど、
毎日でないにしろ、ここに紹介されているメニューは
「これはやばい……」と思える取り合わせが多く、
家庭でまともな食事をとっていない子どもが
給食でもこれじゃあ……と暗い気分になる。
「生クリームサンド・やきそば・牛乳」とか
「カレーうどん・アメリカンドッグ・小倉白玉・牛乳」とか
「みそラーメン・手作りあんドーナツ・くだもの・牛乳」とか、
素人でも栄養的にどうなの?と思える組み合わせ。

しかし、給食費も払わない親が問題になっている昨今、
栄養士の人々も苦労してるよね。
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128:ドミニック・ローホー 『シンプルに暮らす』

2011-10-14 19:10:04 | 11 本の感想
ドミニック・ローホー『シンプルに暮らす』(中経出版)
★★★☆☆

『シンプルリスト』と同じ人。
ずいぶん前にお風呂用にBOOKOFFで購入。
生活の中でも基本となる「食」について書かれたもの。
過食の傾向にある現代人が食べ過ぎないために
どうしたらいいのか、断食や器の選び方、
飲み物の摂取の仕方等について述べている。

「胃の大きさは、にぎりこぶしひとつ分」
と視覚的に提示されたのが印象に残って、
食事のときにちょっと気をつけるようになった。
肉をやめて魚を食べるようにもしている。
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127:竹宮ゆゆこ『ゴールデンタイム!<1>』

2011-10-14 19:06:29 | 11 本の感想
竹宮ゆゆこ『ゴールデンタイム〈1〉春にしてブラックアウト』(電撃文庫)
★★★☆☆

『とらドラ!』の竹宮ゆゆこ新シリーズ。
新しいシリーズが出ていたのを最近知った。
今回は大学生のラブコメ(?)。
入学してすぐのサークルの勧誘とか宗教サークルとか、
なんだか懐かしい。
前作でもそうだったけど、服装の描写が多いのは
女性作家っぽいよね。
1巻の時点では「普通におもしろい」という程度だけど、
3巻まで出ている今の段階で評価が高いようなので楽しみ。

イラストが一昔前の少女マンガっぽくて(特に男性の描き方)
あんまり好きじゃないので、本文に挿絵がないのはよかった。
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126:永井するみ 『レッド・マスカラの秋』

2011-10-12 10:32:10 | 11 本の感想
永井するみ『レッド・マスカラの秋』(理論社)
★★★★☆

前回の事件で知り合ったモデル・ミリが出ると聞き、
ファッションショー・東京ガールズフェスティバルに
やってきた凪と雪絵。
ミリは印象的な赤いマスカラをして登場。
ところが、ショーの後、楽屋を訪ねると
ミリは気落ちしている様子。
ミリがすすめた赤いマスカラをつけたモデルのイリヤが
マスカラのせいで瞼を腫らし、
ショーに出られなくなったというのだった。
ミリがイリヤを蹴落とすためにマスカラを渡したのだという
噂もあり、凪はミリのためにマスカラを製造した会社・
フレアにコンタクトを取る。

*****************************************

カカオ80%の夏』に続く、三浦凪のシリーズ。
今回も意外な方向に話が進み、楽しめました。
理論社の倒産?で、もうこのシリーズも出ないのだろうか……

ガールズ・ハードボイルドと銘打っているから?
乙女チックなエッセンスもある割に
凪の恋はなかなか進展しないのであった。
しかしこの二人のロマンスにはなぜか興味がわかない。
凪が乙女になるのがイヤなのかしら。
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125:中田薫・中筋純 『廃墟本』

2011-10-11 09:09:42 | 11 本の感想
中田薫・中筋純 『廃墟本 The Ruins Book』(ミリオン出版)
★★★★☆

廃墟マニアな人たちがいることは知っていたけど、
この手の本を読むのは初めて。
「読んだら陰鬱な気分になるんじゃないだろうか……」
と思っていたけど、そんなことはありませんでした。
各地に残る30の廃墟を取り上げ、写真とともに
その廃墟持つエピソードを交えながら紹介。
同じカテゴリーの本をたくさん読んでいると
また評価も違うのかもしれないけど、
廃墟にまつわる本を読むのは初めてだったので、
その建物が持つ物語が単純におもしろかった。

難点を挙げると、まず、
写真の上に説明文が書いてあるところがあるんだけど、
文字の色と写真の色が同化して読めないところがあった。
そして、文章がイマイチ。
エピソードの紹介にあたる部分はよいのだけど、
著者のつぶやきとか感想みたいな部分になると
なんだか下品。
言っちゃ悪いけど、知性がまるで感じられない。

後からamazonのレビューを読んで初めて生首に気づいた。
心霊現象とかまったく信じてないので、見ても全然怖くない。
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映画:『英国王のスピーチ』

2011-10-10 09:17:50 | 映画の感想
映画『英国王のスピーチ
★★★☆☆

ジョージ5世の次男として生まれたアルバートは
子供の頃から悩む吃音のため、スピーチを苦手としていた。
妻のエリザベスは夫の吃音の治療のため医師を探し、
ライオネル・ローグを見つけ、夫を通わせる。
対等の関係を要求するローグに反発しながらも、
アルバートはローグの治療に効果を感じる。
そんな中、父である国王が死去し、兄・デヴィッドが
エドワード8世として即位。
しかし、離婚歴のあるシンプソン夫人に熱を上げる兄は、
彼女との結婚のため退位し、
アルバートが国王の座に就くことになってしまう。

*********************************

主人公の成長とローグとの友情を描いた物語。
派手さはないんだけど、いい話だな~と素直に思える。
その中心となっているテーマもいいんだけど、
ジョージ5世とエドワード8世の確執、
「王冠をかけた恋」がジョージ6世に与えた影響……という
このあたりの国王交代の流れが面白い。
映画では書かれなかったけれども、
エドワード8世のナチスとの接近をめぐるごたごたも
見てみたい。
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124:菊池誠 『科学と神秘のあいだ』

2011-10-08 09:29:01 | 11 本の感想
菊池誠『科学と神秘のあいだ(双書Zero)』(筑摩書房)
★★★☆☆

仕事柄、新書系の流行りのテーマは、
うんざりするほど読むことになるけど、
「疑似科学」批判ブームは去ったんだろうか??

著者は物理学者。
「科学」と「ニセ科学」をテーマとしたエッセイ。
このエッセイは「ニセ科学」批判というよりは、
「科学」と「ニセ科学」の関係や考え方を書いたもの。
ここまでが「科学」、ここからが「非科学」と
明確に線引きできるわけではなく、
グラデーションになっているその両者の間にある諸々の事柄を
どのようにとらえるべきか、
騙されないためにどのような姿勢を持つべきか、
ということをライトな語り口でつづっている。
堅苦しさはまったくない。
平易な言葉で書かれているので、中学生くらいでも読めるかも?
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映画:『塔の上のラプンツェル』

2011-10-07 18:23:52 | 映画の感想
映画『塔の上のラプンツェル
★★★☆☆

ヒロインの人形めいた目が不気味に感じられて
仕方ありませんでした
あれさえなければ、映画全体に対する印象もちがったはず。

グリム童話をベースにしながらも
完全にディズニーテイストに仕上げているところはおもしろい。
ロープになったり武器になったり大活躍のヒロインの髪。
「キューティクルが!!
とはらはらする場面もあったけど、魔法の髪だから
摩擦なんぞものともしないのだろうか? うらやましい!
会って数日で「真実の愛」とか言われても……って感じだけど、
「一目ぼれ即結婚」というディズニーアニメの世界では
言うだけ野暮というものか

それにしても、いくら悪とはいえ、ヒロインには、
育ての母に対する葛藤みたいなものはないのかしらねえ。
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123:桜庭一樹 『少女には向かない職業』

2011-10-05 13:31:10 | 11 本の感想
桜庭一樹『少女には向かない職業』(東京創元社)
★★★☆☆

中学2年生の大西葵は、学校では明るいお調子者を装っているが、
家では、苛立ち自らの不幸を訴える母親と、
アル中で暴力をふるう義父におびやかされ、
陰鬱な気持ちを抱いている。
夏休みのある日、目立たないクラスメイト・宮乃下静香と
出会った葵は、静香の手助けを得て
殺したいと思っていた相手を死に追いやることになる。

*****************************

まだ数冊しか読んでいないけど、なんとなく、
著者の初期の作風がわかってきた。
たぶん、「少女」とか「女の子同士」が好きで、
残酷でグロい描写もその少女性とセットなんだよね。
恋愛対象としての男の子というのもいるんだけど、
オマケというか、蚊帳の外。

スプラッタ的な展開は好きじゃないけど、
最初の殺人の過程と、終盤の
「彼女の言っていることは本当なのか? うそなのか?」
と迷うあたりは、読みながらドキドキ。
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