金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

映画:『ジョジョ・ラビット』

2020-02-19 21:10:15 | 映画の感想
2020年の映画②:『ジョジョ・ラビット』(タイカ・ワイティティ 監督)
★★★★☆

【シネマトゥデイのあらすじ】

第2次世界大戦下のドイツ。
10歳のジョジョ(ローマン・グリフィン・デイヴィス)は、
青少年集団ヒトラーユーゲントに入団し、
架空の友人であるアドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)に
助けられながら一人前の兵士を目指していた。
だがジョジョは訓練中にウサギを殺すことができず、
教官に“ジョジョ・ラビット”というあだ名を付けられる。

*****************************

実は直前まで、見るのをやめようかと迷っていた。
ヒトラーをイマジナリーフレンドとして持つ少年が主人公、
という事前情報しか持っていなくて、
戦争もので重苦しい気分になるのは嫌だなあ……と思って。

結局見に行ったんだけど、ナチス時代のドイツを舞台にしながら、
明るくポップなムードで始まってちょっぴり驚き、
主人公のジョジョと、親友ヨーキーの可愛さにときめき。

コメディベースで話は進むけれど、
戦争の時代の話だから、やっぱり残酷なシーン、
つらく悲しい展開もある。
ゲシュタポが家にやって来たときは頭痛がするほど緊張したし、
突然やってきた別れの場面では打ちのめされた。
しかし、愛と希望を感じられるよい映画だった。
こんなふうに戦争を描くこともできるのだ、
という新鮮な驚きもある。

迷っている人は見るべし!

※以下、ネタバレ。


スカーレット▪ヨハンソン演じる母が本当に素敵だった。
しっかりとした信念を持ち、強く、
愛とユーモアに満ちていて。
二人で出かけた日、ジョジョが母の靴を見つめるシーンが
えらく長いな……と思ってたんだけど、伏線だったとは……
母の靴紐を蝶結びにするところ、泣いた……。

そしてキャプテンK、こんなの好きになっちゃうに
決まってるだろ! というキャラクター。
彼女を救い、ジョジョを守った背景も、
彼が迫害されていた同性愛者だということを
描くことで、ちゃんと説明してるんだよね。
その描き方も本当にさらっとしていてさりげなくてよかった。
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おでかけの記4:名古屋地方裁判所&POP☆OVER@金シャチ横丁

2020-02-19 11:24:56 | おでかけの記

名古屋地方裁判所

平日休みの友だちと、
ものすごーく久しぶりに、裁判の傍聴へ。

前回行ったのが、10年以上前だと思うから、
記憶もかなりあいまい。
見たい裁判がどこの階のどの法廷で行われているのか、
各法廷前の予定表を探し回らなければならなかったりして、
こんなシステムだったっけ?? と戸惑うこと多し。
詳細は書かないけれども、
以前見たのが判決ばかりだったため、
初の弁論がスリリング。
弁護士や検事はその場ですぐに対策を立てて対応しなければならないので
やはり頭の回転が速い人じゃないと務まらないな……と思った。
そして、やはり家庭環境か……と思うことしきり。



お昼は、金シャチ横丁へ。
ここ、初めて行ったけど、平日でしかも天気が悪かったせいか、
思ってたよりひっそりしてる。
義直ゾーンと宗春ゾーンがかなり離れており、
しかもそれぞれに小規模だ。
義直ゾーンはひつまぶしとか天丼とかちょっとお高い名古屋飯、
宗春ゾーンは若者向けのお店、といった印象。

入ったお店は「カフェダイナー POP☆OVER」。
市役所駅の近く。
内装も食器もおしゃれ。







「ポップオーバー」というのは、上の写真の
肉&野菜の土台になっているパンのことらしい。
折り曲げてサンドイッチにして食べるんだけど、
この手のオシャレ系フードのお約束で、食べやすさは二の次。
中身がこぼれて、手が汚れる。
食感はシュークリームのシュ―生地に似ている。

ひとりでも入りやすい雰囲気だし、
ランチタイムもめちゃくちゃ混むわけじゃないので、
近くに来たときには便利かも。
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36:姫野カオルコ 『桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク』

2020-02-18 20:03:29 | 20 本の感想
姫野カオルコ 『桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

近畿地方の田舎町。
長命商店街の娘、田中景子は、
京美の“グループ”に入りたくてたまらなかった。
“可愛い女子のグループ”に。
Jみたいな子が入れて、なぜ自分は入れないの?
私とJは何が違うの?
同級生Jへの嫉妬に苛まれながらも、
初恋にときめいたあの頃を景子は回想する。「青痣(しみ)」。
『ツ、イ、ラ、ク』のあの出来事を6人の男女はどう見つめ、
どんな時間を歩んできたのか。
表題作「桃」を含む6編を収録。

*********************************************

今まで読んだ恋愛小説でベストスリーを挙げるなら、
『ツ、イ、ラ、ク』は必ず入るだろうと思っているんだけど、
なにしろ読んだのが十年以上前なので、細部をすっかり忘れてる。
隼子と先生、先輩くらいしか覚えていないので、
「誰だっけ??」がほとんどだった。
しかし本編の、切羽詰まったような切実な恋の雰囲気は
鮮やかによみがえってくる。

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35:小池一夫・やまざき拓味 『鈴虫小吉御庭日記』

2020-02-18 19:31:52 | 20 本の感想
小池一夫(作)・やまざき拓味(画)『鈴虫小吉御庭日記
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

直参でありながらも、お役に就こうともせず
吉原で遊んでばかりいる下級侍、美土路美小吉。
実は今は亡き兄の未亡人、“いち”にホの字。
そんな彼に、ついにお城勤めの好機が巡って来た!
しかしその条件は妻帯者である事。
小吉はいちを家から追いだし、
新しく妻を迎え入れる事を迫られる。
しかし、死んだ夫には義理も愛も無いはずのいちは
家を出ていこうとしない。
義弟と兄嫁、一つ屋根の下で暮らす二人の男女の内に
芽生えた感情は、女の打算か禁断の愛か?
叔父など周りの親戚は、いちを石女と決め付け、
他の娘との見合いを勧めるが……?
小池一夫・やまさき拓味のコンビによる、
時代恋愛コメディの快作! 「ビジネスジャンプ(集英社)」

*********************************************

漫画。読み放題にて。

夫に先立たれた兄嫁と、家を継ぐことになった次男が
ひとつ屋根の下で微妙な空気を醸し出しているところへ
上様からの密命が……という流れ。

なんの伏線もなく主人公がいきなり有能ぶりを発揮したり、
お色気シーンが無駄に大ゴマだったり、
「なんで???」と思うことが多く、
ウエイトの置き方が間違ってるように見えるんだけど、
不思議と嫌いじゃない。

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28~34:小池一夫・松森正 『片恋さぶろう』1~7巻

2020-02-18 19:16:38 | 20 本の感想
小池一夫(作)・松森正(画)『片恋さぶろう1~7』
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

時は元和の頃、未だ徳川の時代も盤石になる以前。
孫娘の和子姫を天皇のもとへ入内させることが、
老家康最後の悲願であった。
しかしまだ姫は齢八つ。
病に臥せっていた家康は悲願達成を見ぬまま、この世を去る。
一方その頃、家康の計画を未然に防ぐべく、
京の公家たちが和子姫の命を狙い、刺客を差し向けていた。
姫の乗った籠に凶刃が迫る…その時! 
武士が一人、迅雷のごとく駆けつけ、
群がる刺客を全て切り伏せたのだ! 
その名も家康公直参・片乞三郎信綱。
天下無双にして、姫を守るために命を賭した男の、
真の忠義と愛を描いた傑作長編!!

*********************************************
漫画。
読み放題にて。

「和子の命を狙う刺客が差し向けられる
 →三郎(たまに和子)が撃退」
がひたすら繰り返される。

秀忠には娘が複数いるから、
和子ひとりを亡きものにしたところで
意味ないんじゃないの~?と思っていたんだけど、
正室腹の実子は和子が最後なのか。
「およつ御寮人事件」や本多正純の吊り天井事件など、
実際にあった事件や人物を取り入れつつ、
史実とは違う展開になっていたりもする(藤堂高虎の最期とか)。

三郎が命懸けで、とにかくストイックだし、
実力行使に出たわけじゃないから別にいいんだけど……
そうですか、おじさん、十三歳の娘っこに
マジ恋しちゃったんですか……。
あと、敵方に新たな刺客が登場してすぐ、
三郎が敵の正体を「墨者だろう」とか「鉄砲撃ちだろう」とか
予想するんだけど、たいした判断材料もないのにやるもんだから、
「先読み」じゃなくて「超能力」になってる。

終盤に出てきた、鉄砲撃ちと貧乏公家の姫の恋が印象的。

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大河ドラマ「麒麟がくる」#5

2020-02-16 19:57:57 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
なぜ将軍家が、戦に使えそうもない鉄砲を
作らせているのか?
という謎で興味を引っ張ることに成功している。

その謎を追って京へやってきた十兵衛は、
将軍に邂逅、三淵や松永に再開する。

三淵と松永の会話、緊迫感があっていいね。
チャーミングでありながら腹の底の見えない松永の
キャラ立てがたいへんよろしい。

誰がなんと言おうと鉄砲を作らない鉄砲鍛治と
偶然幼なじみだったという縁で、
十兵衛は鉄砲を作らせるミッションを
背負わされることに。

このドラマ、今のところは、松永久秀以外に惹かれる要素が
ないんだけど、嫌いなところもない。
知名度のある主人公&人気のある戦国ものなので
逆風もなく、よほどのことがなければコケないだろうな、
という印象。
個人的には、マイナーな題材を面白く仕上げたドラマの方を
高評価するので、予想を超えたおもしろさを期待したい。

【その他いろいろ】

▪初めてなのに体幹しっかり据えて
 鉄砲使いこなしてる道三、
 すごい才能の持ち主では?

▪駒と菊丸のコンビ、可愛い。

▪将軍に仕える藤孝、一昔前の現代ものなら
 主人公にからむチンピラの役回りだったよな。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#4

2020-02-09 20:46:36 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
地元民の皆さん、ざわついていることでしょう。
「刈谷のイントネーションちがうぞ」って。
「熱田」も気になった。
こういうとこ、大筋には関係ないけどリアリティを
損なうよね。

美濃の斎藤家と尾張の織田家を渡り歩き、
情報をうまく操作する東庵の抜け目なさは
よかった。

十兵衛がわざわざ尾張に潜入したのは、

・家康と個人的なつながりをもたせるためのエピソードの仕込み
・織田家の追手に襲われたところを、正体不明の集団に救われる→謎の仕込み

と言った展開上の仕込みであることがあからさますぎて
何だかなあ……と思うのだけど、そうでもしないと
この時期は主人公の見せ場がほとんどないもんな。

帰蝶と駒がなかよくしているのは微笑ましい。
十兵衛をめぐる三角関係という
安直な展開にしなかったのは好感が持てる。
駒ちゃん、菊丸に
「私にだまってどこに行ってたの!」
とかぐいぐい行ってるけど、
十兵衛に帰ることを喜ばれて怒ったり、
ドラマの方針としてはラブ方面に持って行きたいのかしらね。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#3

2020-02-02 20:47:31 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
「そなた、頼純を殺したそうじゃな」
「ええっ私が!?」(すっとぼけ)

から

「まだそなたに殺されたくない」
「あやつり人形に毒は盛りませぬ」

まで、本心を全然隠していない道三と頼芸の
緊迫感あるやりとりはよかった。

帰蝶も、夫を父親に殺されたことに心を痛めつつ、
感情的になったり、変に女をむき出しにして
十兵衛に絡んだりしないのがいい。
(大河にしばしば出てくる、
 「ファム▪ファタル的なキャラを狙いました」
 って感じの女性、見てるとストレスなんだもの)

そして斎藤家のお約束、義龍の父親問題を展開。
いつでもどこでも話を見聞きしてて現れる道三の
怖さ……。
義龍はちゃんと親父の政治の弱点を把握してて
えらい。


駒ちゃん、あんなに小さかったのに、
記憶力良さすぎじゃない??
まるで、モチーフを確認させて
話を進めるためだけのキャラのよう!

そして、出ました2回目の「麒麟」。
義龍「どんな国ならいい?」
十兵衛「麒麟がくる国」
モチーフを確認させるためだけの会話、
マジではやめて……興ざめだよ……
コメント (2)
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