世の中には予期できぬ出来事が沢山ある。
問題はそれらのほとんどが、私達を悪い結果へと導くことだ。
いきなり見知らぬ女性からメールが来て、このホームページを見てくれなければ死ぬという。例え見知らぬ人であっても、そう簡単に死なせるわけには行かないからそのページを開く。
そうすると、裸のねえちゃんがアヘアへという画像が出てくるので、こんなに元気なら死ぬことはあるまいと安心してそのページを閉じる。すると、後日、なんとか視聴の契約第十三項とかに基づくとかいって、ン十万の請求メールがやってくる。

なんとか遺児に愛の手をという募金のおばちゃんがやってくるので、ついほだされて千円ほどカンパしたら、数日してまた、そのおばちゃんがもう一人を伴って現れ、あんたの背中に背後霊がとりついているという。最近肩こりがするのはそのせいかなと思って聞いていると、水晶の印鑑や、なんとか塔とかいうものをン十万とかン百万で買うと、その霊は退散するという。
百万を投資すると、三年で、三倍になるという結構なお知らせが来る。さして収入のない身、何ともありがたいお知らせである。ならばと所定のところに振り込んで、一週間後に連絡をするともぬけの殻、もはや電話すら通じない。

ネットオークションで、棟方■功の版画が、なんとか鑑定団で保証つきで、ン万円という。これは買い得と競り落としたところ、送られてきたのは●学館特製のレプリカときた。
通りがかりの「親切な人」が、床下を覗き込んで、あんたんちはシロアリにやられている、あと三年で崩壊すると教えてくれる。格安に駆除するというので依頼すると、これは耐震構造もひどい、震度五までは持たないという。姉歯氏より明るく温厚な笑顔に、つい一切を依託すると、なんとン百万円の請求書。
万一のことに備えて、生命保険や、損害保険に入っていて、それに相当する損害があったと思い、支払いを請求すると、顕微鏡で見なければ判読不能な小さい字で書いてある契約条項で、それは支払い対象外になっているといわれて諦める。しかし、その会社が追いつめられて白状したところによれば、なんのことはないやはり、彼らの支払い義務違反だと判明する。

(つぶれた映画館)
民間ならまだいい。お上の年金すら、納めたはずのものがそれ相当に支払われない。聞けば、5千万件という天文学的数字の年金が宙に浮いているという。私は、職を三度ほど変わった。しかも私の名前は、音と訓とで両方で通用する。どちらかが宙に浮いている可能性もあるわけだ。しかし、ン十年も前の話、それを証明するものはない。
領収書?ン十年前の領収書を持っているのはある種、偏執的な性分でなければあり得ない(持ってる人ゴメンネ。尊敬します)。
問題は、これらがみんな、情報社会といわれる現実の中で急増していることである。
ということは、情報社会は、私達が素朴に信じているように、どうやら、みんなにいろいろな情報が提供され、様々な事態が透明で明らかになり、暮らしやすくなるということではないらしいということだ。
一部に情報とやらを持ち、それを管理し、操作する連中がいて、彼らがそれからの上がりをかすめ取っているのであり、情報社会とは彼らのメシの種であり蓄財の手段なのではあるまいか。

極めつけは、「美しい日本」だ。
この日本のどこが美しくなったのだろうか?
任命した大臣の何人かは既に不正な金の問題で辞職し、なんとか還元水を年間500万円も飲み、緑化資金を黒色資金にした大臣は、「美しさ」をこよなく愛する総理の執拗で理不尽な庇いたてで、ついにはその命さえ差し出すというこの美しさ。しかもこの美しさは、まだまだ残るその黒い痕跡を、死という尋常ならぬ行為でうやむやにしたのだった。
その前後の合計三人の自殺(?)に彩られた「美しい国・日本」は、また、死臭につきまとわれた国として、私達が知り得ない情報の暗闇の中で、その「黒い美しさ」を拡大再生産しているのではなかろうか。

小泉氏のあっけらかんとした表情とは対照的に、何を考えているのか分からない暗い表情の不気味な男が、私達を深い迷宮へと導こうとしているのではないだろうか。
問題はそれらのほとんどが、私達を悪い結果へと導くことだ。
いきなり見知らぬ女性からメールが来て、このホームページを見てくれなければ死ぬという。例え見知らぬ人であっても、そう簡単に死なせるわけには行かないからそのページを開く。
そうすると、裸のねえちゃんがアヘアへという画像が出てくるので、こんなに元気なら死ぬことはあるまいと安心してそのページを閉じる。すると、後日、なんとか視聴の契約第十三項とかに基づくとかいって、ン十万の請求メールがやってくる。

なんとか遺児に愛の手をという募金のおばちゃんがやってくるので、ついほだされて千円ほどカンパしたら、数日してまた、そのおばちゃんがもう一人を伴って現れ、あんたの背中に背後霊がとりついているという。最近肩こりがするのはそのせいかなと思って聞いていると、水晶の印鑑や、なんとか塔とかいうものをン十万とかン百万で買うと、その霊は退散するという。
百万を投資すると、三年で、三倍になるという結構なお知らせが来る。さして収入のない身、何ともありがたいお知らせである。ならばと所定のところに振り込んで、一週間後に連絡をするともぬけの殻、もはや電話すら通じない。

ネットオークションで、棟方■功の版画が、なんとか鑑定団で保証つきで、ン万円という。これは買い得と競り落としたところ、送られてきたのは●学館特製のレプリカときた。
通りがかりの「親切な人」が、床下を覗き込んで、あんたんちはシロアリにやられている、あと三年で崩壊すると教えてくれる。格安に駆除するというので依頼すると、これは耐震構造もひどい、震度五までは持たないという。姉歯氏より明るく温厚な笑顔に、つい一切を依託すると、なんとン百万円の請求書。
万一のことに備えて、生命保険や、損害保険に入っていて、それに相当する損害があったと思い、支払いを請求すると、顕微鏡で見なければ判読不能な小さい字で書いてある契約条項で、それは支払い対象外になっているといわれて諦める。しかし、その会社が追いつめられて白状したところによれば、なんのことはないやはり、彼らの支払い義務違反だと判明する。

(つぶれた映画館)
民間ならまだいい。お上の年金すら、納めたはずのものがそれ相当に支払われない。聞けば、5千万件という天文学的数字の年金が宙に浮いているという。私は、職を三度ほど変わった。しかも私の名前は、音と訓とで両方で通用する。どちらかが宙に浮いている可能性もあるわけだ。しかし、ン十年も前の話、それを証明するものはない。
領収書?ン十年前の領収書を持っているのはある種、偏執的な性分でなければあり得ない(持ってる人ゴメンネ。尊敬します)。
問題は、これらがみんな、情報社会といわれる現実の中で急増していることである。
ということは、情報社会は、私達が素朴に信じているように、どうやら、みんなにいろいろな情報が提供され、様々な事態が透明で明らかになり、暮らしやすくなるということではないらしいということだ。
一部に情報とやらを持ち、それを管理し、操作する連中がいて、彼らがそれからの上がりをかすめ取っているのであり、情報社会とは彼らのメシの種であり蓄財の手段なのではあるまいか。

極めつけは、「美しい日本」だ。
この日本のどこが美しくなったのだろうか?
任命した大臣の何人かは既に不正な金の問題で辞職し、なんとか還元水を年間500万円も飲み、緑化資金を黒色資金にした大臣は、「美しさ」をこよなく愛する総理の執拗で理不尽な庇いたてで、ついにはその命さえ差し出すというこの美しさ。しかもこの美しさは、まだまだ残るその黒い痕跡を、死という尋常ならぬ行為でうやむやにしたのだった。
その前後の合計三人の自殺(?)に彩られた「美しい国・日本」は、また、死臭につきまとわれた国として、私達が知り得ない情報の暗闇の中で、その「黒い美しさ」を拡大再生産しているのではなかろうか。

小泉氏のあっけらかんとした表情とは対照的に、何を考えているのか分からない暗い表情の不気味な男が、私達を深い迷宮へと導こうとしているのではないだろうか。