■これはキクラゲ・・・・たぶん。
ここんとこ一日おきに降る雨のせいか、三年前ぐらいに伐った桑の木の切り株から、何やらビロビロ~ンとしたものが生えてきた。形状からするとまさにキクラゲ。これはイタダキだと思った。
ただし、相手はキノコ、毒を含むというリスクも無視できない。
ということで、ネットで調べまくった。
一般的な記述としては、キクラゲの仲間で毒キノコはほとんどないという。そして、私の例と同様、桑の木から生えたキクラゲ状のものをおそるおそる食べたが、美味かったという記述が。
こんなことを書くくらいだから、彼(彼女?)はまだ生きているということだ。
ここへ来て私の決心は固まった。ヨッシ、喰おう!
この決断はちっぽけなものかもしれないが、人類にとっては大きな一歩になるに違いない(オヒオヒ)!
というわけで、さっそく採取し、水洗いをして乾した。
ラーメンにいれると美味いというから、次回、ラーメンを作る折に使うとしよう。
というわけで、もし私がこの場に急に現れなくなったら、人類史的にしてかつ壮大な実験のために、この身を捧げたと思ってほしい。
キクラゲを食べてあの人逝ったから三月某日キクラゲ命日 瓦町
■つくしん坊に悪戦苦闘
友人の記事にツクシの話が出ていたので、ハッと気づき、出遅れてはなるものかと、私のひみつのアッコちゃんの場所へ出かける。
ないっ! 場の荒れようからしてつい最近、というか今日の午前中に採られたのかもしれない。
かくなる上はと、ほかの心当たりをチェックして回る。どこもチョロチョロっとはあるが、なんとなく貧弱だったり、もう傘が開き切ったりしている。
もう今年はこんなところかと諦めて帰途につく。
途中、解体現場に出くわし、スマホで撮る。解体フェチ、廃屋フェチなのだ。
鎮守の森へと向かう参道の石灯籠越しにユンボが活動しているところを写真を収める。
まあ、面白い現場に出会えたからいいかっと家に向かう。途中、2、3年前に田んぼを埋め立てて山土を入れ、そのまま駐車場にした空き地の近くを通る。
その向こうの田んぼの、意外と近いところから、ケリが一羽飛び立ち、私の頭をかすめた。
ひょっとしてその巣が、と飛び立った辺りへ向かって覗いてみた。もう田起こしがされていて、その巣がある様子もなかった。
しかしだ、その埋めててた駐車場と田んぼとののり面に、何やらつんつくつんつくと立っているものがあるではないか!
ほとんど人が気づかないような場所で、今年最良のものを採ることができた。これでなんとか、鉢を満たす分ぐらいのツクシは揃った。
ケリは私の好きな鳥である。田んぼで鳴き交わしている段には地味な鳥だが、ひとたび飛び立つと、羽の裏は白く、ただしその先端は黒く、その対照が鮮やかである。
アグレッシヴな性格で、縄張りうちに他者が侵入すると、鋭く鳴いて襲いかかる。それが人間であっても。
これは5年ほど前、いまはなき田んぼで憩うケリの勇姿
今回は、鳴かなかったが、それでも私の頭上をかすめるようにして飛んだ。
私としては、お前の探しているツクシはここにあるぞと教えてくれたのだと思っている。
今度逢ったら礼を言いたいが、私にはケリの個体を見分ける能力はない。さてどうしたものか。
鳧一羽土筆の在り処教え飛ぶ 禮を述べてぞケリはつくらし