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六文錢の部屋へようこそ!
心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ
サッカーの残酷さ
2010-06-30 02:27:44
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よしなしごと
サッカーというのは結構残酷なゲームだ。
もっとも、野球にしたって、この外野フライを捕れば勝利というところでポロリとして逆転ということもある。
「出来事」はつねに人の思惑を越える。
だからその当事者を責めてはならない。
神託の通りに生きてしまったエディプスを責めることができないように・・・。
さて、寝るとするか。
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「外部」と「内部」 哲学の話ではありません。
2010-06-28 15:00:09
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インポート
前項の続きです。
ところで、この「外部」有識者の会議、新聞報道などでは、開催を疑問視する委員の意見が当初多かったのを、座長の伊藤茂(早大教授)という人が開催の方向で説得しまとめ上げたとあります。
で、この伊藤 茂という人をWIKIで検索したら、なんのことはない、 2008年以来の相撲協会の理事ではありませんか。
彼は完全に「内部」の人であり、これは明らかに、「内部」有識者のやらせ会議に過ぎません。
最初に開催ありき、時間稼ぎの最小解決なんだと思います。
まあ、これでは相撲協会の浄化なんてできっこないですね。
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コメント (6)
特別調査委、名古屋場所開催容認??????
2010-06-28 02:04:22
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催しへのお誘い
田代まさしさんと琴光喜関(田代さんのHPから)
特別調査委が名古屋場所開催を容認するような結論を出したそうですが、その根拠が分かりません。
関係者のどれほどがどの程度賭博や暴力団と関わり合っていたのかの詳細も一切明らかにされず、それに対して協会がどう対応するのかも明らかにされない段階での開催是認は、ようするに現状是認にほかなりません。
このまま開催を強行して、次の場所までは2ヶ月あるからそれまでには事態は沈静するであろうという計算ずくが見え見えです。かくて殺人と賭博、暴力団の資金源としての国技は温存されます。
愛知県犬山市の時津風部屋の宿舎の幟が引き裂かれる事件が起きました。
器物損壊事件で警察が捜査しているようです。
しかし、犬山署はもっと大切な捜査があるはずです。親方以下の賭博参加が確認されている部屋ですから、部屋の力士を全員任意で事情聴取するぐらいしてもおかしくはありません。
もっとも、昨年の同部屋の殺人事件にしても、遺族の訴えでやっと重い腰を上げたぐらいですから、幟を破いた人を追っかけ、「国技の権威」を守ることにうつつを抜かすのがお似合いかも。
こうして、「酷技」や「黒技」はまたしても生き延び、健在なのです。
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のこされた時間のざわめきなど・・・
2010-06-27 03:37:24
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ポエムのようなもの
人に会わなくてはならない用件がある
ところで 僕の方には話すべきことはなにもない
彼にもおそらくそんなものはないのだろうが
彼はそんなときのルールを心得 習得している
だから自動機械のようになめらかに話すことができる
女が通りかかって会釈をする
その一瞬に私を計量し 評価のリストに記入する
唇の端が少しまくれ上がったのが評価の結果だ
しかし私は それを読み解くコードを持ち合わせていない
ミニスカーからはみ出た足の運びが幾分ぎこちない
「今年のボルドーは」と彼が言う
今年も 来年も ボルドーには縁がない
「なるほど」と相づちを打つタイミングが難しい
「で 日照時間がですなぁ」といわれて
急に立ちくらみがしたのは
やはり 彼の言葉に反応してしまったからだろう
さっき通り過ぎた女性の下着を思う
ボルドーの赤のように深みのある
そんな色彩ではなかろうか
彼女はそれをどこで買ったのだろうか
誰がそれを見ると思ったのだろうか
僕ではないことは確かだ
股間で戸惑っているボルドーの赤
「で 次回ですが」と声がする
彼がこの会話を締めようとしているのだ
次回? そう まだ次回があるのだ
それまでにこの退屈な話の接ぎ穂を捜さねばならない
「もう僕には話すことはないのですが」とはいえない
彼の方にだって取り立ててはないのだから
夕日が傾いているわけではない
傾いているのは僕の方だ
これで今日が終わってホッとするのか
それとも残念なのか 誰がそれを判断するのか
僕であって僕ではないような
あの やたらケタケタ笑う女がいるバーへ行こうか
それとも部屋で安物のウィスキーを傾け
古いジャズなど聴こうか
アート・ブレーキー? エラ・フィッジェラルド?
彼女のスキャットはすばらしい
退落する言語は薄汚れていて貧しい
そこでの対話は僕を世間へと突き落とす
遺された時間から逆算するに
僕の世間へのお付き合いはもはや虚しい
同時にそこを離れた「本来」もまた虚しい
僕に許された半径をぐるりと回してみる
一瞬、多彩な色たちがざわめく
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植物には植物の事情が・・・とひとまず言ってみる。
2010-06-26 01:17:16
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花便り&花をめぐって
わが家の手入れもなにもしない狭い庭の、梅雨時というか初夏の植物事情について報告致します。
例によって、若干のご託付きです。
桑の実に続いて今年の琵琶は豊作でした。
甘みもまあまあでした。
今まで、三度収穫し、娘の勤める学童保育の子供たちへのおやつに持たせてやりました。
紫陽花は昨年伸びすぎて側を通るのに難儀したため、思い切ってばっさり切ったのですが、それが災いしてあまり咲きませんでした。
よく咲いたのは、地味なのですが柾木(まさき)の花です。
これが散り始めると、黄緑色の雪が降ったように樹下が彩られます。
そして秋には可愛い実をつけ、それが赤い色に熟す頃にはムクドリやヒヨドリがやって来てかしましくなります。
地味な花といえばセッコウジャノヒゲも咲きました。
薄紫の花が分かるでしょうか。
これが秋になると真っ青なルビーのように輝く実をつけるのです。
写真の実は昨秋のものです。
こうして私などは、今年はこれがよかった、これがよくなかったなどと勝手なことをいっているのですが、それはあくまでもそれを愛でたり、収穫したりする人間様の自己本位の評価にすぎません。
植物は植物で、その折々の自然条件、気候や土壌の状態などに反応しているのであって、その意味では、花の付きが悪かろうが実が小さかろうが、それがその折々の最適な適応なのだろうと思います。
とまあ、こんな具合にしたり顔でいって、怠けて放りっぱなしにしている自分の責任を棚上げしているのです。
こんなところで育つ植物はかわいそうで、なおかつけなげですね。
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深い眠りと久々の川柳もどき
2010-06-24 02:28:15
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ポエムのようなもの
久々に、一度も途中覚醒がなく、所定の時間を眠ることが出来た。
夢も見なかった。少なくとも記憶に残るような夢は・・・。
何ヶ月ぶりだろう。いや、何年ぶりかかも知れない。
結果として体重が一日にして1Kg 増加した。
もともと平均体重を割っているので心配はない。
しかし、これには驚いた。睡眠の力は偉大である。
春先以来の不調から、ほぼ脱出できたのではないだろうか。
というわけで(どういうわけ?)、久々の川柳もどき。
【炙る】
こんなにも炙り出された夜の記憶
炙られたままで静かに反りかえる
【つぼみ】
蕾から散華へ至る設計図
ゆっくりとつぼみを開くパスワード
開かないつぼみのままの童唄
【派手】
円熟の派手さ 文句がありますか
できるだけ派手に堕ちたい金曜日
花なんぞ勝手に見せて逃げた春
【カフェ】
カフェテラス見よう見まねの魔女といる
待ちぼうけカフェに道化たおぼろ月
【女】
女にはこの庭がある花がある
脚本はここで女と指定する
定位置を決めて女の貌になる
女はなお数え直すと皿屋敷
敗残の果てに女と出会うゆめ
*
男が「女」の句を詠むというのは危険な綱渡りでしょうか。
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拝啓 NHKさま(その返事はコメント欄にあります)
2010-06-22 02:09:00
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ラブレター
名古屋場所を含めそれ以降の大相撲中継を止めて下さいますようお願い致します。
理由は、貴局の放映権の支払いが相撲協会の財源となり、それが力士の給与となり、多数の力士が暴力団の資金源となる賭博に関与していることが明白になったからです。
ところで、貴局が支払われる放映料は、私どもの聴取料金から支払われています。ということは、私どもが貴局に支払ったものが、貴局を媒介として暴力団の資金源になっているということです。
ところで私は、暴力団に資金提供をするつもりは全くありません。
従って、貴局からの相撲協会への支払い、それに伴う放映を直ちに止めていただきたいと思います。
もしお聞き届けいただけないようでしたら、私自身の貴局への視聴料の支払いを停止させていただくとともに、ネット等を通じ、暴力団に資金提供をしたくない方の貴局への視聴料支払いを停止するよう働きかけたいと思います。
とりあえず、貴局への自動引き落としの停止の措置をさせていただきます。
充分ご考慮されますよう、重ねてお願い致します。
*
これは実際に送ったもののほぼ忠実なコピーです。ただし、実際に送った際、字数オーバーではねられた敬語などを復活させました。
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大垣 水都 「奥の細道」結びの地
2010-06-21 03:48:25
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想い出を掘り起こす
岐阜県に大垣という市があります。
私の住まいからは30分もあればゆうに行ける街です。
しかもこの街、今を去ること60年前、戦中戦後に私が疎開地として5年ほど過ごした街なのです。もっとも、疎開地として過ごしたのは、この街の中心街から5キロほど離れた郊外のどちらかというと農村地帯でしたが。
そんなこともあり慣れ親しんだ街だということもあって、かえって近年はほとんど訪れたことがなかったのです。しかしつい先日、あるグループとともにこの街を歩く機会に恵まれました。
もちろん全く訪れていなかったわけではなく60年ぶりということではないのですが、随分久しぶりだというのは事実です。
果たせるかな、私の記憶にある街とはあちこちに「えっ」という違いがあって、それが新鮮でした。
水が水を呼んで・・・・・
この街、かつての戸田10万石の城下町で西濃地方の中心地であり、木曽から岐阜を通ってきた中山道が京都方面へ走り、一方陸路、水路で伊勢方面に通じる往年の交通の要所でもありました。
この街の自慢は、まず、「水の都」といわれるほど水が豊富なことです。
さほど大きなエリアでもないにもかかわらず、揖斐川を筆頭に15本もの一級河川が流れています。
豊富なのは河川だけではありません。地下水脈も豊富で、ちょっとした低地には自噴する泉があります。私が疎開していた頃も、2メートルほどの竹の節を抜き、地中に打ち込むとそこから水が湧き出るほどでした。
こうした湧水池があちこちに
その後、紡績工場など水を使う産業が集中し、無際限に地下水を汲み上げた結果、その水位は随分下がったといわれますが、いまなお、自噴を含めた湧水は豊富です。
市内の随所に湧水池があり、市民や近郷近在の人が水を汲みに来ます。
投句などいかがですか
この街のもう一つの自慢は、ここが芭蕉の「奥の細道」の終焉の地であるということです。元禄2年3月27日(1689年5 月16日)に江戸深川の採荼庵を出発した芭蕉は、東北・北陸を巡ってこの地にいたり、約半年後の秋、この主著を閉じたのでした。ようするに、ここが「奥の細道」の結びの地なのです。
蛤の二見に別れ行く秋ぞ
これが結びの地での最後の句で、これから揖斐川沿いの船旅で伊勢の国にむかうという別れの句ですが、蛤を「二身」に割ると行く先の「二見」をかけ、その割ると別れとをかけた随分技巧的な句です。
それに対し、江戸深川を旅立つときの句は、
行く春や鳥啼き魚の目は涙
で、やはり幾分の誇張はあるにしても、私としてはこちらの方が好きな句です。
右:きそ道 左:京ミち 北:たにくみ(西国33ヵ所お札納め所)道
それはさておき、そうしたこともあって、大垣の街には至る所に句碑があり、また、投句箱が設置してあります。
現代の芭蕉たるあなたも、この街を逍遙し、ひねり出した句など投句されてはいかがでしょうか。
話が暗くなりますので敢えて述べませんでしたが、私は幼少のみぎり、この街が戦火に焼かれるのを目の当たりに見ています。それのみか、それを見ていた私の仮住まいも、焼夷弾のとばっちりで半焼の憂き目にあいました。
それらの街が今日、水の都として立派に蘇っているのを見て安堵した一日でした。
写真を撮っていたら、おばあさんが出てきて、「うち、もうやってまへんの
や」とのこと。許しを得て撮影、「薄利多売」が面白い
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「無言館」と「ご聖断」
2010-06-18 18:04:09
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歴史を考える
信州は塩田平、別所温泉近くの小高い丘の上それはありました。
「無言館」の名で広く知られるようになりましたが正式には、「戦没画学生慰霊美術館<無言館>」という長い名前です。
この名前が示すように先の大戦で、不本意にも志し半ばにしてその命を奪われた若き芸術家たちの絵画作品を集めた美術館です。
館長は故水上勉の子息・窪島誠一郎さんで、自らも出征経験がある画家・野見山 暁治さんの協力を得て、何年にもわたり戦没画学生の遺族の方を訪問し、その遺された作品を収集したのがこの美術館です。
もう何年も前からこの美術館のことは知っていましたが、機会に恵まれず、やっと今回の訪問になりました。しかし、そのおかげで、2008年に開館した第二展示館も観ることができました。
こうした人たちの作品ですから、その評価は未定といえば未定で、ましてや私のようなその道に疎い者から見れば、どれもなるほどということになってしまうのですが、それでも、既に一定の画風を身につけた人のものや、それに至る過程で苦闘しているのではという人との違いは何となく分かるような気もしました。
しかし、その共通点はといえば、どれもがひたむきだということです。戦局がますます悪化し、画材などの物資も窮乏する中で、絵を描き続けるということはなまじっかなことでは出来なかったのだと思います。ましてや、自分自身が戦場に駆り出されることは十分予想できる状況下にあったのですから。
若くして戦没した人たちの作品ですから、当然点数も限定されていますが、ほんとうはもっともっと描きたかったに違いないのです。
この続きは帰ってから描くといって征ったまま還らなかったひと、これが最後とばかり覚悟を決めて描いたひと、出征の時間ぎりぎりまで未練たっぷりに絵筆を放そうとしなかったひと、それぞれの執着がひしひしと感じられる絵ばかりなのです。
家族に宛てた手紙や、戦死公報、絵画仲間の弔辞などもともに展示されていますから、否が応でも万感胸に迫るものがあるのですが、これらを見ていて思ったことを二点に絞って述べてみたいと思います。
そのひとつは、その作品の対象についてです。
先ほどいいましたように、これらの作品のほとんどは戦局押し詰まった時点でのものが多いのですが、そのどれにも戦争を思わせるものがないということです。
無言館というこの美術館のコンセプトを知らないでこれらの絵画を見たひとがいたとしたら、それらが、まさにあの戦争のまっただ中で描かれたものだということに気づくことはないかも知れません。
それほどこれらの絵画は戦争とは無縁のところで描かれているのです。
具体的にいえば、家族の肖像や故郷の風景、四季折々の風物など、そこには何万、何百万の人たちが殺し合っている状況とは全く異なった心象風景が描かれています。
ということは、彼らが願ったそうした安逸の世界から否応なしに、暴力的に引き離されて戦地へ送り込まれたことが伺えるのです。
第二展示館近くのモニュメント 溝の中には絵筆がはめ込まれている
これは、画学生に限ったことではありません。
「お国のために命を捧げる」という勇壮な言葉は、よほどの狂信者ではない限り表向きのもので、一般の人々はただ闇雲に戦地へと駆り立てられたのです。
「反戦」などと口走ろうものなら、直ちに治安維持法で処刑され、家族や親類全体が「非国民の一族」と罵られた時代だったのですから、まさに顔で笑って心で泣いて、死地へと赴いたのでした。
もうひとつは、彼ら画学生の没年の表示を読んでいてのことです。
そこには、「何年の何月にどこで」が表示されているのですが、その絵とともに、その日付がどんどん私に迫って来て、必ずそれを確認せずにはいられなくなりました。
彼らの没年の圧倒的多数は1944(昭和19)年、45(昭和20)年に集中しているのです。これは戦局がますます悪化してきたことから当然予想されることですが、敗戦決定(1945年=昭和20年8月15日)の時点から2ヶ月前、3ヶ月前、あるいは7月23日などというのを読むと、「おい、もう三週間、生きていられなかったのか」とつい問いかけたくなるのでした。
戦火をくぐり抜け傷みが激しい作品も
よく、昭和天皇の「ご聖断」によって戦争が終わったのだからありがたく思えという人たちがいます。
もしほんとうに「ご聖断」が戦争を終わらせることが出来たのなら、なぜもっと早くその「ご聖断」を下さなかったのでしょうか。広島や長崎に原爆を落とされ、ずたずたになってからの「ご聖断」による「終戦」というフィクションにはついて行けません。それはたんに敗戦の追認でしかありませんでしたし、しかも遅すぎたそれでした。
もし、ほんとうに「ご聖断」に力があったのなら、昭和天皇は責められるべきです。なぜもっと早くその「ご聖断」を下さなかったのか、それが遅れたばかりに、多くの画学生はむろん、広島や長崎、そして沖縄の人々、米軍の絨毯爆撃にさらされた本土の都市部の人々の命が失われたからです。
昭和天皇の「ご聖断」によって戦争が終わったのだと強弁する人たちは、実は昭和天皇の戦争責任を別の面から立証しているのだと思います。
はっきりいって、開戦の「ご聖断」そのものが悲惨の始まりなのですから、せめて敗戦時の「ご聖断」ぐらいは時宜に即してもっと早めに行うべきだったのです。
若き画学生たちの無念と、この「ご聖断」とを、切り離して考えることは出来ません。
戦争が悲惨であるという事実を確認するだけでももちろん意味があります。しかし、それがもたらされた過程と結末に関して、今一歩踏み込んで考えろと彼らは迫っているようでした。
さて、そろそろまとめねばなりませんね。
画家を目指すということは、自分の作品を観てもらいたいという一心でしょう。
ですから、彼らを悼む方法はその作品を観てやることだろうと思います。
遺された僅かな作品のうちに、彼らの熱い思いと満たされることがなかった未来への志向を共感すること、それが彼らにたいしてなし得る私の唯一のレクイエムだと思いました。
こうして彼らの作品を観ることができた今、積年の肩の荷が下りたように感じています。言い添えておきますが、決して戦争の史料として彼らの作品を観たのではありません。いまだ花開いたとはいえない蕾の段階ではあっても、その作品それ自体に寄り添い、それぞれが訴えかけてくるものをちゃんとそれなりに享受してきたつもりです。
未見の人たちは、信州観光のついでで結構ですから、是非足を運んでやってください。
外に出ると、私が絵に集中していた間に塩田平をよぎった通り雨が、ニセアカシアの白い花々をぬらし、丘全体にしっとりとした風情をもたらしていました。
無言館の名に反して、彼らの言葉が一瞬、幾重にも重なって聞こえたように思われたのでした。
*
館内撮影禁止のため、絵画はネットからの引用です。
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【相撲】「小釘」、「酷技」、それとも「黒技」・・・
2010-06-17 01:51:36
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よしなしごと
以下は先般、とある喫茶店で、背後のボックスから聞こえてきた会話です。
私にはなんのことだかさっぱり分かりません。
なにやら「小釘」についての話のようでしたが、どうも大工さんの話ではないよ
うでした。
力士も親方も何十人もがもみんなで賭博に関わっていたってガタガタ騒ぐんじゃないよ。
それがどうした? 相撲は国技なんだぜ。
そこいらのスポーツとはぜんぜん違うんだよ。
それでも、スポーツマンシップは必要だろうって?
何でそんなもんが要るんだよ。
俺らがやってるのはスポーツじゃないって言ってるだろうが。
国技なんだよ国技。
それに「湿布」だったら俺らだって怪我したところにべたべた張ってるじゃぁないか。
暴力団との付き合い?
それがどうしたんだよ。
「職業に貴賎はない」って習わなかったかい?
相手が誰だろうが仲良くするのは当たり前田のゴマセサミだろう?
なんたって国技なんだからさあ。
若い衆をリンチで殺したってか?
そりゃあそれで道理があるのさ。
この頃の若いやつは理屈っぽいから体に叩き込むしかないんだ。
でも、殺すのは残酷だって?
仕方ねぇだろう、「酷」技なんだから。
他にも黒い噂がいっぱいだって?
そうだとしてもそれがなんなんだい。
だから、はじめっから「黒」技って言ってるじゃぁないか。
相変わらず星の貸し借りをやってるんだろうって?
お前、自分が何言ってるのか分かってるの。
学校で習ったろう、借りたものはちゃんと返せって。
それが人の道ってもんだ。こちとらぁ国技だぜ。
朝青龍には弁明の機会すら与えず首にしたろうって?
それは大きな勘違いってぇもんだ。
いくら活躍しようが外人力士は不正規労働者にすぎないのさ。
だから、国技の掟におとなしく従っているうちはいいが、個性だの出してものを言い始めたら即、首は当たり前さ。
貧乏人の出稼ぎに大きな顔させないってのも国技なんだよ。
あ、朝青龍問題など持ち出してくるところから見ると
お前ら、「格差是正」や「外国人に参政権を」などとほざく反日分子だな?
国技はお前らと断固として闘うぞ。
不正規雇用の外人になめられるわけにはいかないんだよ。
でも、そろそろ自浄能力を持つべきだって?
大丈夫だよ。文科相や世論がなんと言おうと人の噂も七五日。
頭を低くしていたら時刻の推移が解決してくれるさ。
なんてった「刻」技だもんな。
今までだってそうだったし、これからもそうさ。
そんなに正直に言っちゃっていいのかって?
あ、つい告り過ぎたかなぁ。
でもいいさ、これも「告」技。
ところで、うちの胴元のハンディ師のデータ、どうなっている?
思い切って横浜に賭けてみようかな・・・。
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眉目秀麗です。ただしかつては。
頭脳明晰です。ただしかつては。
精力絶倫です。ただしかつては。
品行方正です。ただしかつては。
今はいささかくたびれた不良老人です。
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