雨が降るなか県立図書館へ行った。今日は車だ。
雨降りだから地下の駐車場もすいているだろうという判断が間違っていた。
考えて見ればもう夏休み、好天ならプールなどのアウト・ドアに向かう親子などがどっと図書館へなだれ込んだのだろう、駐車場の入り口には「ただいま満車」とあり、その前に数台が待機していた。
気の短い私は、とって返そうかと思ったが、今日が返却日のものが二冊ほどあることを思いだし、その最後尾に付けた。
幸い、気の短い私を待たせる限度ギリギリの一五分ほどで駐車場内に入ることが出来た。
館内へ行く。今日の返却は前に述べたように二冊だったが、そのほかに数冊を返却カウンターに置いた。
なぜ、そんなことをしたかというと、この数冊、「あ、これが必要だ」、「そう、これも必要だ」と何回にも分けてだらだらと借りて来たので、どれがいつの返却日か自分で管理するが困難になってきたからだ。
それに、その都度返却も面倒だ。
私はいった。
「これらを全部返却します。ただし、こちらの数冊についてはもし予約がなければ継続してお借りしたいのですが・・・」
これはある種の賭である。もし予約が入っていたら私が読みかけたものが取り上げられてしまうからだ。
幸いにもどれも予約がなく、数冊はすべて私の手に戻った。
しかも返却期限が同一日に揃ってだ。
なんと賢いやり方であるか・・・と、自分を誉めてやった。
そのほかにも雑誌を一冊借りた。
で、帰ろうとしたら、館内の一角のあまり大きくない展示室になにやら面白そうなものが飾ってある。
近寄ってみると、「絵本のなかの住人たち」展と題されたそれは、岐阜市出身の画家・高橋ユタカが、岐阜県図書館が所蔵する絵本の中からいくつかのおはなしを取りあげ制作したアクリル画・切り絵・ペーパークラフト(モビール等)のさまざまな手法を用い描き出した作品の展示で、幻想的でけっこう雰囲気のいい空間を作り出していた。
大人の私が観ても面白そうなのに、図書室には子連れがあふれていた割に、ここには私の他の観客はいない。
ひととおり観たあと、写真に撮りたいなと思ったが、たいていこうした催しは撮影禁止と相場が決まっている。
念のため、入り口へ戻ったり場内を確かめたりしたが、撮影禁止とはどこにも表示されていない(「作品に手を触れないで」というのはあった)。
これ幸いと、人気配のないのを確かめて携帯で撮ったのがこれらの写真である。
数枚撮ったのだが、やはり遠慮がちに撮ったせいかうまく撮れていたのは少なかった。それに作品がガラス越しなので、フラッシュが反射したりして難しかったこともあった。
写真を撮りおわった頃、やはり私と同じような年頃の男性が入ってきたが、私は何食わぬ顔でそこを離れた。
中途半端な雨がだらだら降り続けるなか、家路についた。
ワイパーがフロントグラスをスウィープすると、そのすぐ前を濡れ燕が一羽、スイッと横切っていった。
雨降りだから地下の駐車場もすいているだろうという判断が間違っていた。
考えて見ればもう夏休み、好天ならプールなどのアウト・ドアに向かう親子などがどっと図書館へなだれ込んだのだろう、駐車場の入り口には「ただいま満車」とあり、その前に数台が待機していた。
気の短い私は、とって返そうかと思ったが、今日が返却日のものが二冊ほどあることを思いだし、その最後尾に付けた。
幸い、気の短い私を待たせる限度ギリギリの一五分ほどで駐車場内に入ることが出来た。
館内へ行く。今日の返却は前に述べたように二冊だったが、そのほかに数冊を返却カウンターに置いた。
なぜ、そんなことをしたかというと、この数冊、「あ、これが必要だ」、「そう、これも必要だ」と何回にも分けてだらだらと借りて来たので、どれがいつの返却日か自分で管理するが困難になってきたからだ。
それに、その都度返却も面倒だ。
私はいった。
「これらを全部返却します。ただし、こちらの数冊についてはもし予約がなければ継続してお借りしたいのですが・・・」
これはある種の賭である。もし予約が入っていたら私が読みかけたものが取り上げられてしまうからだ。
幸いにもどれも予約がなく、数冊はすべて私の手に戻った。
しかも返却期限が同一日に揃ってだ。
なんと賢いやり方であるか・・・と、自分を誉めてやった。
そのほかにも雑誌を一冊借りた。
で、帰ろうとしたら、館内の一角のあまり大きくない展示室になにやら面白そうなものが飾ってある。
近寄ってみると、「絵本のなかの住人たち」展と題されたそれは、岐阜市出身の画家・高橋ユタカが、岐阜県図書館が所蔵する絵本の中からいくつかのおはなしを取りあげ制作したアクリル画・切り絵・ペーパークラフト(モビール等)のさまざまな手法を用い描き出した作品の展示で、幻想的でけっこう雰囲気のいい空間を作り出していた。
大人の私が観ても面白そうなのに、図書室には子連れがあふれていた割に、ここには私の他の観客はいない。
ひととおり観たあと、写真に撮りたいなと思ったが、たいていこうした催しは撮影禁止と相場が決まっている。
念のため、入り口へ戻ったり場内を確かめたりしたが、撮影禁止とはどこにも表示されていない(「作品に手を触れないで」というのはあった)。
これ幸いと、人気配のないのを確かめて携帯で撮ったのがこれらの写真である。
数枚撮ったのだが、やはり遠慮がちに撮ったせいかうまく撮れていたのは少なかった。それに作品がガラス越しなので、フラッシュが反射したりして難しかったこともあった。
写真を撮りおわった頃、やはり私と同じような年頃の男性が入ってきたが、私は何食わぬ顔でそこを離れた。
中途半端な雨がだらだら降り続けるなか、家路についた。
ワイパーがフロントグラスをスウィープすると、そのすぐ前を濡れ燕が一羽、スイッと横切っていった。