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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

【写真とおしゃべり】桑の実が熟する頃

2015-05-24 17:39:19 | よしなしごと
 この週末を利用して、この辺りの田起こしがほぼ一斉に終わった。
 都市郊外で兼業農家が多いからだろう。
 この時期、うちの桑の実も収穫期を迎える。
 今日、第一回の収穫を行った。
 黒ずんで甘く熟した実は、学童保育のおやつに供される。

          

 玄関先の隅っこに、この木が生えているのを見つけたのは何年前になるであろうか。ひょろっとした10センチを越えたぐらいだったが、田舎育ちの私にはそれが桑だということはすぐ分かった。
 こんなところにあっても仕方がないから引っこ抜いてしまおうと思ったが、田舎でお蚕さんを飼う手伝いなどをしたことを思い起こし、日当たりの良い南側、私が住む二階の眼下に植え直した。

          

 その成長は実に早い。途中で一度伐ったのだが、そこからまた枝が張り出してきてあれよあれよという間に、うちでもっとも大きな木になってしまった。
 あの食欲旺盛な蚕の餌になるのだから、この木の生命力も強いのだろう。
 でもお陰で、2階のベランダから実を収穫することができる。というより、ここからしかもはや収穫できないのだ。ここから届かない大半は鳥のとり分(洒落ではない)となる。

          

 もちろんはしごを登ればもっと採れなくはないが、落っこちたりしたら寝たきりになることは必定だから、無理はしない。
 お陰で鳥はよく来る。
 雀はむろん、ムクドリ、ヒヨドリ、などでみんな騒々しいほどだ。多分歓喜のはしゃぎ声だろう。
 黒い大きな影がバサバサと現れて、小鳥たちは今度は恐怖と警戒の声を上げて逃げ出した。体長50センチもあろうかというカラスのお出ましだ。

          

 見た目には赤い実のほうが綺麗だが酸っぱくてダメだ。黒ずんできてもまだ十分ではなく、手に触れると引っ張ったりしないでもポロリと落ちるぐらいが甘くて美味しい。まさに「触れなば落ちん」である。

          
 
 桑の実で思い出す歌に童謡の「赤とんぼ」がある。
 桑の実がでてくるのは2番であるが、この歌の1番、「負われて見たのは」を私はず~っと「追われてみたのは」と思い込んでいた。それだけ自分を赤とんぼと同化していたということか。

          

 なお、文字は「紅とんぼ」と違うが、ちあきなおみが歌うこの歌が好きだ。
 彼女の歌そのものも素敵だが、それと30年間やっていた店をたたんだ折の自分の経験を重ねあわせるからだろう。
 おっと、これは桑の話からは完全な脱線であった。 
 でも、時間があったら聴いてみてほしい。

    https://www.youtube.com/watch?v=jMPzaueVXKI


 






コメント
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