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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

週末の県図書館の周辺 夏椿とナンキンハゼ

2015-07-06 21:34:30 | 花便り&花をめぐって
 さほど広くはないがお気に入りの図書館の中庭、この時期、ここには花の気配はない。
 20日ほど前に訪れた折、咲き乱れていた夏椿(沙羅)の花は、すっかり落花(散るのではなく花ごと落ちるのはこの前書いたとおり。椿もそう)してしまっている。
 それでも近づいてみると、こんな感じになっている。一見したところ、蕾のように見えるがこれは落下後の実だ。触ってみると硬い。




 花といえば、いつも見ている隣の美術館前のナンキンハゼが花盛りだ。黄色い房状のそれが垂れ下がっているのが遠目にもわかるが、かといってさほど派手な花ではない。近づくと栗の花同様の、青臭い匂いがする。

        

 写真を撮っていたら、犬を連れたおばさんが通りかかって、何を撮っているのですかと訊くので、「この花です。やがて青い実になり、秋には茶色く色づいて、さらにそれがはじけて真っ白な実が出てきます」と説明すると、「へえ、そうですか。毎日通るのですが、気が付きませんでした。これからは見るようにします」とのこと。
 ついでに、「昔はその白い実から和ろうそくを作ったのですよ」とうんちくをひとくさり。

   

 もう何年も前からの私のお気に入りの木なので、関心を示してくれる人ができると味方が増えたように嬉しい。きっと彼女も、これからこの木の下を通る時、ときどきは見上げてくれることだろう。

 幾分日が短くなったような気がするが、考えてみたらもう夏至を過ぎたのだった。


コメント
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