私自身が岐阜市民だから、興味の有無に関わらず、ぎふ信長まつりのキムタクが信長に扮した騎馬武者行列のフィーバーぶりについて多少触れてきた。それが終わって数日経つが、ざわめきや余波はまだまだあるようだ。
その一つが、キムタクに岐阜栄誉市民章をという案が出ているということだ。「何を馬鹿なことを」と一蹴してしかるべきだと思った。しかしである、しかし、岐阜の市民栄誉賞に限らず、各自治体の栄誉賞、いや、国民栄誉賞も含めて、一体どんな基準で選ばれているのかが改めて気になった。
最近の岐阜市民栄誉賞を検索したところ、以下のようだった。
*2021年3月 福島由紀・廣田彩花さん
「フクヒロペア」として第110回全英オープンで優勝。東京2020オリンピックバドミントン女子ダブルスにおいて5位入賞。
*2021年11月 松原梨恵さん
東京2020オリンピック新体操団体総合で8位入賞。ロンドン、リオデジャネイロ大会に続き、3大会連続入賞。
*2022年7月 村瀬心椛さん
北京冬季オリンピックスノーボード女子ビッグエアにおいて、冬季五輪では日本女子最年少メダルとなる銅メダルを獲得
ウ~ンと唸ってしまった。私のような岐阜市民も、そしておそらく一般の岐阜市民も、彼女らの活躍時に新聞などの岐阜地方版に載ったことで岐阜出身であることを知ったのがせいぜいで、私なんかはその事実もよく知らず、彼女らが受賞したことも知らなかった。それほど印象に残らない市民栄誉賞だといえる。
もし、市民栄誉賞が岐阜市民の一般的抽象的な栄誉のみではなく、功利的にいって岐阜市に大きく貢献した実績をも含むとすれば、キムタクもまた、それに値するのではと思う人たちが出てきてもまったく不思議ではない。
通常の金華橋通り 横断歩道でもないところを渡れてしまう
数十万人の人出を誘い、推定経済効果38億円を叩き出したのだから。この際、岐阜の名誉市民賞を与えておけば、今後も観光大使として岐阜に貢献してくれる可能性も見込めるかもしれない。
私はその行列を観に行かず、地方局の実況を観ただけだが、普段は信号や横断歩道のない場所でも、平気で横切れてしうようなあの金華橋通り(片側三車線 一部四車線 戦前は「凱旋通り」、戦後は「平和通り」と呼ばれていた)をあれだけの人並みで埋め尽くしたのはおそらく空前絶後であろう。
まあ、いずれにしても勲章騒ぎとは縁の遠い私のことだから、どうでもいいのだが・・・・。