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一昨々日かな、話題にした「食の起源」というNHKスペシャルの「お酒の回」ですが、「テーマがいくつもあって要約しにくい」と書いた内容の一つが、「日本人が遺伝子的にお酒に弱い」という話。
それ自体は結構有名な話なのですが、その理由というのが面白かった。
なんでも、遺伝子解析によれば、ある時、日本人に酒が弱くなる遺伝的変異が現れ、しかもそれが適応進化に乗っかった、という話です。
適応進化って、昔々、勉強した記憶によれば、突然変異などである特徴を持った結果、それが生存に有利であると、その特徴を持った個体が多く生き残るようになって、その特徴が集団の特徴になってくる、というもの。
つまり、アルコールに弱いことが(日本人の)生存に有利だったということですが、その理由、NHKスペシャルによれば、こんな感じでした。
昔々の稲作地帯、水たまりなどもあり衛生環境が悪く、(体に悪い)微生物が付着した食べ物を口にすることも多く、それで病気になる場合も多かったのに対し、二日酔いの原因でもある「アセトアルデヒド」が体内に残りがちなお酒の弱い人は、これらの微生物をアセトアルデヒドによって抑えることで、感染症などの微生物の体内での悪影響が少なく、結果として生き延びた、という仮説です。
ふーん、ですけど、ちょっと風が吹けば桶屋が儲かる、的な話でもありますね。
元の論文とかないかな、とちょっと調べてみたのですが、アルコールに弱い遺伝子が日本人の適応進化に強く出ているという一連の論文はいくつか見つかりました。
これは大阪大学ほかの論文。
日本人はアルコール、欧米人はパンというのがミソらしい(味噌じゃないよ)のですが、その背景については書かれていないようでした。
もうちょっと探してみましょう。
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