今日はNさんと二人で話す機会があった。
Nさんはこの会社を辞めて、前社長の興した新会社に就職する事になっている。
「前社長に誘われたんですか?」
「違うよ、会社辞めてついていきます、って言ったの」
「そしたら、前社長は何て?」
「『勝手にしろ』って。」
Nさんの話によると、新しい会社はいろいろな仕事の話がワンサカ来ているそうだ。「どちらを選ぶのも悩むけど(新しい会社は)借金がゼロだから。」と言った。
「それに、(ここは)新しい受注まだ無いでしょ?もう終わる現場も多いのに。」
「でも、いろいろ見積り出してますよ・・。」
「そういやぁさぁ~、某現場の地祭り、した?」
「いや・・まだ決まってないですから。」
「何か、地祭りしてたって聞いたんだけどね~」
「うそっ!!!・・・じゃ、他の会社で・・・まさか・・みんなに言わなきゃ。」
「ダメだよ!又聞きの又聞きなんだから。違うかもしれないでしょ。」
「でも・・・もしそうだったら・・・・。」
「絶対ダメだからね。」
Nさんは車も新しく買って、マイホームも考えているそうだ。
「でも、3年定職についてないと、都市銀行じゃローン組めないんだよね。地方銀行だと金利が高いんだよなぁ~」と言っていた。
Nさんは私に心を打ち明けて話してくれているのは、分かっている。
でも、だんだん私の心は重く沈んでいくのだった。。。
もしも、もしも、この会社に万が一の事があったらば、Nさんはどう思うのだろうか。前社長は「ほらみろ!」と笑えるのだろうか。
養育費もまだ入らない。
明日には入れると言う話である。
元夫も雲ひとつ無い空の下で笑いながら、ヘラヘラ暮らしているのだろうか。
勝つと言うのはこうして他人(或いは家族)を切って踏み越えて行く事だったのか。
そうかもしれないなぁ。
「だったら、私は負け犬でかまわない」今日はそんな台詞が出ないほど凹む。