きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

スイミー

2009-06-16 | 息子keke

kekeが小学2年=まだ離婚したばかりの頃。
その年の学芸会でkekeの学年は『スイミー』と言う劇を演じた。
 
スイミーと言うのは小さい黒い魚。
ある日、兄弟の赤い魚たちが大きな魚にみんな食べられてしまう。

スイミーは最初は悲しみにくれていたが、その海の底には他にエビやクラゲとか他の友達に出会って、やがて元気を取り戻す。そして赤い魚のたくさんの仲間と出会って最後はみんなで大きな魚をやっつける、と言う内容である。
 
kekeの台本を読みながら、兄弟をすべて亡くしてひとりぼっちになってしまったスイミーが、他の海の友達をみつけて「でも、ホントのひとりぼっちではないんだ」って気がつく所で、私はウルッと涙をこぼした。
(なぜなら、私も当時何もかも失くしてひとりぼっちになってしまったのだ、と思っていたからである。)

何もかも失くしたようでも、また新しい出会いがある。。。
ここの世界で。


ちなみにkekeは「赤い魚」の役である。
最後に大きな魚に挑む魚集団の一人である。
他の赤い魚は、私の記憶によると全員女の子だった。
 
kekeはその配役を決める日に熱を出して寝込んでいた。
次に学校に行ったら、紅一点ならぬ黒一点の赤い魚の役だけが残っていたのである。

しかし、不平不満も言わずに黙々と名もない赤い魚を演じていた。
私は赤いバンダナを買いに行った。
赤いシャツはそのために、わざわざじいさんばあさんが買ってくれた。
 
以後、kekeは劇の配役も調理実習も「買わなくても済むかどうか」で役柄を選んでくるようになった。