お友達からおみやげでいただいた某ファンデーションは毛穴が目立たないような気がしたので、なくなった今、それを買ってみようと思った。
そして1年前にもらったデパート商品券(1年間目を楽しませてもらった)を取り出し、デパートに行くことにした。
「50歳、おしゃれ元年。」(地曳いく子さん)の本を読むと、「ショッピングの前にはまず化粧品売り場でメイクをしてもらいましょう、そして自信あるメイクで似合う服を選びましょう(ただしメイクしてもらったら1品は買うこと)」と書いてあり、ファンデーションを買おうとしている私は今まさに、メイクをしてもらえるチャンスだと思った。
慣れないデパートの化粧品売り場で、うろうろしていると、さっそく売り場のお姉さんが寄ってくる。
そして私はファンデーションを買いにきたんです、と言い、メイクも教えてほしいんです、と年甲斐もなく言うと、お姉さんも「どうぞどうぞ」と言う感じである。
「お客様はお肌の悩みはありますか?」
「そうですね、男ばかりの職場ですので、化粧直しをする習慣がなくて、午後になるとメークはしてるんだかしてないんだか、分からないほど落ちてます。」
「それでは今日は長時間でも崩れないメークをしてみますね。」
そして早速顔を出すと肌チェック、「お客様はほおは水分が不足していて、Tゾーンと鼻周りは油分が出てきてますね。」等と言われ、メイク落としを塗られ、角質も落とす化粧品、それから乳液、何とかの美容液・・・・
次々と塗っては目の前にボトルが並べられ、下地クリームはまだこれからである。
値段を聞くと、どれも4,000円、5,000円と言った高額な化粧品ばかり。
それが紫、黄色、緑・・・と数えると8本も目の前に並んでいる。
そしてやっとこれから下地クリームを塗って、やっとファンデーション。
この目の前にある8本のボトルを見ながら、「世界が平和になることはこの先なかろう」と考えた。
世界には食うに困る人もいれば、この8本のボトルを自分のお顔を整えるためだけに買う人もいるのだから。。。
しかし、食うに困ってる人からみたら、8本のボトルを買う人も、ファンデーションに4,200円を出す私も、目くそ鼻くそなのだろう。そうだ、私は世界の貧しい人なんかより、自分の顔の毛穴の方が大切なのである。はっきり言ってそうなのである。
まざまざとそれを思い知った。
この年になって、いったい化粧が何なのだろう。
エコバックみたいに「もう無駄な化粧はやめましょう」みたいな風潮が流れたら、私はまっさきにそっちに飛びつきたい。が、化粧をしない女を「エコで素晴らしい」なんて思う男がいるだろうか。「身だしなみすらできない女」と言うレッテルを貼られるだけ。
美容店員のお姉ちゃんは、「それではここで使わせていただいた化粧品をもう一度説明させていただきますぅ」と10品だか11品だか並んでいる化粧品を端から説明する。
「ここで気になったり、使ってみたい化粧品はありますか?」と言うので、私は「いや、最初からファンデーションを買いに来たので、ファンデーションで。」と言うと苦笑しつつ、袋に化粧水と乳液のサンプル品も入れてくれた。
そうか!化粧サービスは、他に何か買わせるためのサービスだったのか、と気がついたが、今は客だ。
お姉ちゃんは丁寧に店の外まで見送ってくれた。
私は車を走らせて、信号待ちで頭の上にあるミラーをパカッと開ける。
やっぱりいつものオバサン顔がここにあるだけ。(長持ちはするだろうが。)
そりゃそうだ、おおもとがこれだもの。
私はまた車を走らせた。
そして1年前にもらったデパート商品券(1年間目を楽しませてもらった)を取り出し、デパートに行くことにした。
「50歳、おしゃれ元年。」(地曳いく子さん)の本を読むと、「ショッピングの前にはまず化粧品売り場でメイクをしてもらいましょう、そして自信あるメイクで似合う服を選びましょう(ただしメイクしてもらったら1品は買うこと)」と書いてあり、ファンデーションを買おうとしている私は今まさに、メイクをしてもらえるチャンスだと思った。
慣れないデパートの化粧品売り場で、うろうろしていると、さっそく売り場のお姉さんが寄ってくる。
そして私はファンデーションを買いにきたんです、と言い、メイクも教えてほしいんです、と年甲斐もなく言うと、お姉さんも「どうぞどうぞ」と言う感じである。
「お客様はお肌の悩みはありますか?」
「そうですね、男ばかりの職場ですので、化粧直しをする習慣がなくて、午後になるとメークはしてるんだかしてないんだか、分からないほど落ちてます。」
「それでは今日は長時間でも崩れないメークをしてみますね。」
そして早速顔を出すと肌チェック、「お客様はほおは水分が不足していて、Tゾーンと鼻周りは油分が出てきてますね。」等と言われ、メイク落としを塗られ、角質も落とす化粧品、それから乳液、何とかの美容液・・・・
次々と塗っては目の前にボトルが並べられ、下地クリームはまだこれからである。
値段を聞くと、どれも4,000円、5,000円と言った高額な化粧品ばかり。
それが紫、黄色、緑・・・と数えると8本も目の前に並んでいる。
そしてやっとこれから下地クリームを塗って、やっとファンデーション。
この目の前にある8本のボトルを見ながら、「世界が平和になることはこの先なかろう」と考えた。
世界には食うに困る人もいれば、この8本のボトルを自分のお顔を整えるためだけに買う人もいるのだから。。。
しかし、食うに困ってる人からみたら、8本のボトルを買う人も、ファンデーションに4,200円を出す私も、目くそ鼻くそなのだろう。そうだ、私は世界の貧しい人なんかより、自分の顔の毛穴の方が大切なのである。はっきり言ってそうなのである。
まざまざとそれを思い知った。
この年になって、いったい化粧が何なのだろう。
エコバックみたいに「もう無駄な化粧はやめましょう」みたいな風潮が流れたら、私はまっさきにそっちに飛びつきたい。が、化粧をしない女を「エコで素晴らしい」なんて思う男がいるだろうか。「身だしなみすらできない女」と言うレッテルを貼られるだけ。
美容店員のお姉ちゃんは、「それではここで使わせていただいた化粧品をもう一度説明させていただきますぅ」と10品だか11品だか並んでいる化粧品を端から説明する。
「ここで気になったり、使ってみたい化粧品はありますか?」と言うので、私は「いや、最初からファンデーションを買いに来たので、ファンデーションで。」と言うと苦笑しつつ、袋に化粧水と乳液のサンプル品も入れてくれた。
そうか!化粧サービスは、他に何か買わせるためのサービスだったのか、と気がついたが、今は客だ。
お姉ちゃんは丁寧に店の外まで見送ってくれた。
私は車を走らせて、信号待ちで頭の上にあるミラーをパカッと開ける。
やっぱりいつものオバサン顔がここにあるだけ。(長持ちはするだろうが。)
そりゃそうだ、おおもとがこれだもの。
私はまた車を走らせた。