きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

新しいタブレット

2013-10-08 | 今の会社
社長の新しいタブレットが机の上にドンと置かれていた。
ドコモから使えるようになっているはずなのだった。

「sake君、これ充電どうするの?」と言う。
私だって分からない。

私は電話で小さい声で「社長のタブレットはどうやって充電するんでしょう?箱に取説が入っていませんでしたか・・?」と尋ねると、「そこから始まるの?・・」みたいな暗黙の空気が流れ、「スマホの充電器でできるから」と返事が返ってきた。

「社長、何かスマホの充電器で充電できるみたいですよ」と私は言い、二人で必死で充電の穴を探す。
社長は「これか?」と蓋を開けるが、社長の充電器のケーブルと穴が合わないのだった。

「これじゃねーだろ」と言い、「どこなんだよ」と言い、も一度二人で穴を探すがやはり見当たらず、私はまたヒソヒソ電話で「穴が合いませんよ」と言うと「えぇ・・」みたいな空気が電話の向こうで感じられる。
その後、他の人のスマホの充電器を持ってきて、どうにかつながったが、一向に充電されている気配がなく、しょうがないのでドコモのお問い合わせセンターに相談したりして、やっと充電まで行き着く。

これで一安心と思ったのも束の間、またまた社長が「sake君、これネットにつながらない」とまたタブレットを持ってきて、「どうにかしてよ、パスワードとか適当に決めていいから」と業者と出かけてしまった。

残された私が頼るのはDocomoのお問い合わせセンターしかなく、またまた電話して「昨日登録していただいたタブレットがネットにつながらないんです」と言って、お姉さんの言われた通りにすると、どうやら「飛行機モード」になっていたらしい。それを解除するとヤフーのHPも見れた。

さて次は社長がやりたかった、朝日新聞をこれで見れるようにすることである。
私は自分のPCからそのサイトに飛んで、該当ページをプリントアウトして、ふんふんと読んだ。
どうもサイトに登録が必要らしく、自分のPCから社長の利用者登録をしている所に秀クンが帰ってきた。片手には「タブレットの使い方ABC」みたいなリーフレットを持っている。

「助けてやってくれと言われて来たよ」みたいなことを言い、「それからGメールアカウントを取るんだよ」と言う。
分からないまま秀クンの言われるようにGメールができるようにするけれど、メールのアルファベットを入れるだけでもスマホを使ってない私は一苦労ものである。秀クンはこうすると簡単だよ、と言って、スルッと指を滑らせると、タテヨコに
  k
 ↑
g←h→i
 ↓
  6  (例)
こんな画面が出てきて、「ここで横にすべらせるとその文字になるんだよ」みたいなことを言う。だが、これが不器用な私にはなかなかできたものではなく、あっ!とかうっ!とか言うので「普通に連打でも出てくるよ」と秀クンは言うが、携帯メールもろくにしてないので、普通の連打もできないのだった。

その時社長は帰ってくると「ネットにつながったのか」と喜んで、「今、新聞が読めるようにしてます」と二人で言いながら、どうにかできるようになって、タブレットのデスクトップに朝日新聞のショートカットを置くと、秀クンは「もう読めますよ」と社長の所に持って行った。

それから午後になると、またまた社長が「sake君、メールはどうやるの?」と言い出して、「SPメールって何ぞや?」と言う感じで、どうして良いかわからず秀クンを手招きして「どうすればいいの?」と言うと、秀クンは「さっきのGメールを使えばいいんだよ」等と言い、またまたGメールのショートカットを作って、これでメールのやり取りができますから、と言う。

社長は「オレも個人的にメールのやり取りがしたい」と言い出し、「それではこれから会社に届いたメールは、今まで通りプリントアウトして机に置いておきますか?それとも、タブレットに転送しますか?」と私と秀クンが尋ねると、「もうこっちに送ってくれればいいよ」と言う。
そして、オレの名刺にこのGメールアドレスも入れておいてくれ、と言う。


本来なら、これで私の業務はだいぶ楽になるはずである。
楽になるはずなのだが、私は一向に楽になる予感がしない。むしろ、悪い予感が走るのは気のせいだろうか。

少なくても名刺に社長のメアドを載せるには、もう少し時間を置いて利用状況を確認してからでも良いのではなかろうか。

しかし、ここに来ていかに世の中に取り残されているのかがよく分かった。
ひらがなやアルファベットがあんな風に東西南北みたいにして選ぶものだったとは全然知らなかった。

みんな、会社のお金でスマホやタブレットの勉強ができて羨ましい限りである。

OROのコーヒー

2013-10-08 | 今の会社
休み明けは忙しい。

事務所に入ると、土曜にきたFAXやプリントが机に何枚もあり、打たなければならない見積、請求書を作ってくれと言う指示、それから銀行の支払伝票。

いったいどれから片付けようかと思ったら電話が鳴り、会計事務所からだ。
先月、私が源泉を誤って10万以上も払いすぎてしまい、どうすれば良いか尋ねた回答。(もちろん社長にはナイショで。)

そろそろコーヒーが沸いたかな・・と思ってお茶場をあけたら、なんとまぁ、ちゃんとデカンタをセットしてなかったので、沸いたコーヒーが全部あふれて床に流れだしている。
クゥーーーとうなりながら、床をタオルで拭いているうちに、どういうわけかこのタイミングで客が現れた。

私は慌てて、またデカンタをセットしてコーヒーを沸かす。
しかし、このコーヒーメーカーは時間が掛かるのだ。もう全部落ちるまで待ちきれずに、落ちてきたコーヒーをどんどんコップに注いで出すことにした。

その頃、社長が通販で注文した「タブレット」と言う代物が届き、「sake君、これで朝日新聞読めるようにして。」と言うが、私はタブレットもアイホンも、ドコモもそこらの事はサッパリ分からない。タブレットって、そもそも何?!
とりあえずそれは他の人にお願いして、銀行に行くことにした。
そして銀行から戻ると、まずは今の出し入れ、帳簿をつけることにした。こうして午前中は終わった。

そして午後になり、やっと机のFAXやプリントを片付け始める。
するとOROがやってきた。ムーミンのような体型に、まぶしいほど明るい若葉色のTシャツを着ていた。いつもノーテンキで明るいのは良いが、私の事をオバサン扱いするろくでもない男である。しかも都合が悪いと電話に出ないことで有名な男でもある。

こいつが本来忙しいであろうはずなのに、秀クンに話しかけ、相変わらずノーテンキにペラペラやっていた。
しばらく話をしているので、お茶でも出してやるかと思い、お茶場に行ってみると、目にうつるのは朝、客のために慌てて沸かして注いだコーヒーの残りである。最初の濃いコーヒーを客に出してしまったので、今デカンタに残っているのは、最後の出がらしみたいな液体部分である。

OROならこれでいいか、と思い、コップに大きな氷を二個入れて、その上からその(もうとっくに冷めてしまった)常温の出がらしコーヒーを注いだ。
ちょっと色合いが薄いような気もしたが、OROはコーヒーの苦味が苦手で、シロップもミルクも人一倍入れて飲むような奴なのである。これぐらいでも丁度いいだろうと思って、それで出した。

そして喜んで飲むかと思いきや、OROはコップの中身をじーっと見つめ、「sakeさん、これ薄すぎじゃないの?」と言い、これコーヒーじゃないでしょ紅茶に見える、と言う。
「いや、紛れもなくコーヒーなんですけど、やっぱり薄いですか。」と言うと、おかしいよこの色、と言い、何これ、とコバカにし、「これ、あれだよ、三角コーナーの下から出てくる水の色みたい」とまで言う。

なんて失礼な・・と思う反面、あながち間違いでもないような気がして、「それじゃ、紅茶いれてきますよ」と言うと、もういいよ!とOROは言い、いつものようにシロップとミルクを入れ、グイと飲んで、「シロップすい!」とでかい声で言う。

でも私もこの時点ではとても忙しかったので、相手にせず、仕事に取り掛かることにした。
OROはしばらく秀クンにペラペラ話しかけていたが、やがて帰って行った。

シロップ水がカラになったコップを見て、「次回はおいしいコーヒーを入れよう」と何気に誓う。