この前からちょっと危なっかしさを醸し出していた松本龍復興大臣が問題発言です。本人は、前々から思ったことを発言すると言っており、発言の後も問題ないと言っていましたが、結局のところ謝罪しました。確信犯的に言ったのに、結局謝罪したことで、発言を貫けないということを露呈した最低な状態です。
松本大臣については、菅首相側の思惑から見れば、ほかの人に断られた挙句の消去法で、軽量級との評価もありましたが、逆に地味だが真面目に復興に取り組んでいると評価する声もありました。民主党執行部がかばうような発言したことからも、実際その通り、真面目な人なのだろうとも思います。「民主党も、自民党も、公明党も嫌いです」との発言も、一部で評価されていたようです。しかし、自分が民主党議員でありながら、自分だけ別な安全地帯にいるかのような他人事な発言はとても信じられるものではありません。組織内でよく見かけますが、責任ある立場の人間が、「自分は反対だったけれども、みんなのコンセンサスだったものですから…」と言い訳するようなものだからです。
今日の発言は、松本大臣のそういう本質が露呈したもので、簡単に許されるレベルのものだとは到底思えません。「被災地に寄り添う」と言いながら、「~をちゃんとやれよ」というような上から目線の物言いも、許されるものではないと思います。また、松本大臣は、2分間待たされたことで、長幼の序について村井知事を叱責しましたが、この物言いも年長者だからと許されるものではありません。知事も言っていたように国と県は上下関係にはないと思ますし、ちゃんとやるべきは国であって、県にちゃんとやってもらいたかったら、そうできる状態を作ってあげてからだと思います(ちなみにビジネスマナーでも、来客があった時は、先にお客様を応接に通してから、そこに伺うものだと思いますけどね)。
確かに、これまで地味ながら真面目に頑張っていたのでしょうが、これで台無しというか、底が割れたというか、いずれにしても、大臣不適格なのがはっきりしたと思います。厳しい言い方ですが、政治家は「言葉」の職業です。何を語ったかがその政治家の信条を表します。今日の問題発言の中には、「九州人だらか云々」というのがありましたし、釈明会見でも、自らのことを「B型で短絡的」と語りましたが、これまた語るに落ちるではありませんが、本当に短絡的な言葉を大事にしない人だと言うことが判明しました。九州やB型の人を何だと思っているのでしょうか。
いくら真面目に頑張ろうとしていたとしても、こうした心構えの人が、復興に真っ直ぐ前向きに取り組めるとは到底信じられません。そして、この人を任命した菅違い首相は記者団からの問いかけに何も応えずに素通りです。孫正義の軽口にはあれだけ饒舌にベラベラ話す男が肝心なことは何一つ語りません。
この人もまた、政治屋以下です。菅くんに辟易し、反発していた自民党も、国民のため、国会再開に前向きに議論を初めていましたが、これで反発必至です。というか、反発しなければ仕方ないと思います。任命した人がきちんと、どういうことなのか説明すべきでしょう。くだらない軽口や、恫喝、居直りはたくさんです。責任ある答を国民に対してすべきでしょう。