相模原麻溝公園の第二駐車場入口のフェンス前に数本の「ヤマボウシ」(山法師)が白い花をつけ咲いている。「ヤマグルマ」ともいうようである。ヤマボウシは中国、朝鮮半島、日本の本州から琉球列島に分布し、江戸時代には観賞樹木として欧米へ渡り栽培された。同じ属のハナミズキより開花が遅く、葉が出たあとに枝先に開花する。花のようだが本来の花弁ではなく「ハナミズキ」と同様「総苞片」のようである。8月から9月に果実が紅橙色に熟し果肉は粘質で甘く生食できる樹木で、梅雨どきの希少価値の花木である。(1705)
相模原麻溝公園の「センター広場スロープ」に今、二つの珍しい花木が見頃となっている。ひとつし赤い花穂というか花糸をつけた「ブラシノキ」である。「ブラシノキ」はフトモモ科ブラシノキ属の常緑小高木。別名は「カリステモン」、ギリシャ語で「美しい雄しべ」の意味をもつ。オーストラリア原産で花弁は緑で小さくて目立たないが、赤の長い花糸が珍しい。穂状花序をして花序全体が本当に洗浄用のブラシのように見え、花序の先から枝が伸びている。色が赤だけに炎のような不思議で珍しい花である。このブラシノキの横に花が咲いた後、綿毛のような穂が木全体を包み込む「スモークツリー(煙の木)」がある。煙を上げているように見えることから名付けられた花木である。見た目がユニークだが寒さや暑さに強く生長も早いことから庭のシンボルツリーとして植える人も多い珍しい花木である。(1705)
奈良国立博物館や興福寺に東大寺、春日大社などの名刹がひしめく地に広がる大きな公園「奈良公園」はある。鹿がたくさんいることで有名な公園だが鹿は人を怖がらず楽しく触れ合うことができ、観光客は求めた鹿せんべいを与えてる様子は奈良ではお馴染みの光景で人気の観光地でとなっている。鹿は一体何頭いるのか、毎年一回の調査では現在園内には1200頭近くいるようで、その内オス鹿が20%、メス鹿が60%、子鹿が20%の比率ということである。奈良国立博物館の池の前、東大寺、春日大社の参道は悠々とせんべいや餌を求めて動き回っている。なんとものどかな光景であるが、このように鹿の放し飼いをしているところはここ「奈良公園」以外ないのではないか?(1704)
北区西ヶ原に武蔵野台地の斜面と低地の地形を活かし北側の小高い丘にはルネサンス調で煉瓦造りの躯体を新小松石の野面石積みで覆う造りで大正6年に完成の豪壮で大正の息吹を感じさせる建造物「旧古河庭園」はある。洋館前の斜面にはイタリア式とフランス式の洋風庭園が配されている。左右対称形の一段目、そして中央階段を挟んで左右に方形の植え込みの二段目からなる「バラのテラス園」には約100種199株の花の女王と称されるバラが植栽されている。また低地には日本庭園が配されている。昨日テレビでも見頃となったバラが放映された。今、「クイーンエリザベス」や「カトリーヌドヌウブ」など色とりどりのバラが華やかな花姿で「バラの花園」、「バラワールド」を形成し甘い香りを漂わせている。園内は5月6日(土)から5月31(水)まで「第17回 春のバラフェスティバル」を開催中で、重厚な洋館を背景に見頃を迎えた春バラとのコラボは美しいの一語である。(1705)
京都市右京区嵯峨天龍芒ノ馬場町に世界遺産で臨済宗大本山寺院「霊亀山天龍寺」はある。創建は康永4年(1345)、本尊は釈迦如来である。境内には天龍寺の総鎮守で八万大菩薩を祀っている天龍寺十境のひとつで、霊庇廟と呼ばれている「八幡社」がある。その前に「飛雲観音」がある。戦争の犠牲者、そして飛行機事故の犠牲者を弔うために昭和になって建てられた全世界の航空安全の観音様である。優しいお顔の観音様は胸には十字架が架けられている。「第二次大戦後 ソ連に抑留中死没した諸霊 この奥に眠る」の「道標」と「第二次大戦後 ソ連に抑留され不帰の客となったはらからの霊とこしえに眠りませ」の碑文の「ソ連抑留死没者慰霊碑」が建てられている。十字架を持った観音様の姿は宗教が異なっても平和を願う心は不変なのである。(1704)