鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

Vol.155『イエス殺害が国家の決定事項となる』(11章)

2006年06月10日 | ヨハネ伝解読
                


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=聖句=
 「パリサイ人たちと祭司長たちは議会を開いていった『・・・・もしこのままにしておけば、みんなが彼(イエス)を信じるようになるだろう。そしてローマ軍が行動を起こし、われわれの神殿も国家も破壊してしまうだろう』」(11章47~8節)
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 都エルサレム近郊でラザロを生き返らせて、うわさは神殿に来る人々に瞬く間に広がりました。彼らはまたそのうわさを持って帰って郷里の人に伝えます。イエス人気は鰻登り・・・。
イベントを起こした場所もよかったみたい。。。。。

 パリサイ派のユダヤ人僧侶たちは、緊急会議を開きました。このままでは、ユダヤ教信徒だったものが、どんどんイエス教団に鞍替えしていってしまう。国家宗教であるユダヤ教を支える信徒が少なくなってしまう。どうしよう? どうしょう?

 「イエスを殺そう!」

 これが彼らの結論でした。「ここはひとつ自分たちもマーケティング努力をしよう」なんて意見は出なかったんでしょうかね。


                


 「殺す」という見解は、その年の大祭司だったカヤパという人の預言として出されました。預言というのは、創主から霊感を受けていう言葉、ということになっています。はなはだ重いものです。人間の考えで反論できるようなものではありません。

 ここでの預言の趣旨は次のようなものだった、とヨハネは記しています。

 「イスラエル国内のユダヤ人がローマ帝国によって国家を破壊されないためと、他国に散っているユダヤ人が再び一つに集まるために、イエスは死ぬことになっている」

 ~~いまからみたら変な預言ですね。


                


 カヤパ大祭司は懸念していました~~このままイエス人気が続いてみんながイエスを信じるようになると、ローマ政府はユダヤの神殿も国家も破壊してしまうであろう~~と。

 当時イスラエル国家は、ローマ帝国の属国となっていました。政府はありますが、その政策について逐一支配国であるローマにお伺いをたてる必要がありました。敗戦後の日本に似ていますね。日本国政府はありますが、その上にGHQといって、占領軍が君臨していた。マッカーサー元帥はその総帥でありました。

 ともあれ、こうして、イエスを殺すということはユダヤ国家権力の決定事項となりました。それまでにも、イエスを捕らえよという命令や、殺したいという殺意はありました。だが今回それが、宗教会議という場で正式決定され、権威をもちました。

 ラザロ生き返りの事件は、その契機になる大きな事件だったのですね。 


                  
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