鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

キリスト教会の思考停止機関化と打開策(1)

2022年08月06日 | 永続確信のための聖書解読

 

(下記、Tomita様の論考は、とても参考になりました。 

   私、鹿嶋は、これからしばらく、その解明策を記してみます) 

 

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 Masaki Tomita 

  

人は思考停止を求めている。 

理不尽な労働、虐待に満ちた家庭環境、差別、不幸などで追い詰められた精神状態にある人は、精神の自由なんて求めると、それと不自由な自分の現実とのギャップがあり過ぎて、かえって苦しんでしまう。 

 

 そこに宗教がやってきて、「あなたの苦しみの原因は罪のせいなのだ」と教えてくれる。 

苦しむ人は、まるで原因不明の自分の病気に病名をつけられた時のように救われた気持ちになる。 

  そうやって、答えを与えられた安心感から、人は思考停止に陥ってゆく。 

 

・・・・(中略)・・・・・ 

  

 宗教は「罪を退ければ、天国に行ける(この世の苦しみから解放される)」と教え、信者は必死に罪だと教えられることを避けようとする。 

 

   その際、自分が罪を避けるだけではなく、その宗教が罪人だと指定する人のことを攻撃したり排除しようとする。 

 

   そうやってスケープゴートを作ることで、宗教は求心力を増してゆく。 

     これらが、カルトが流行し、キリスト教会でさえもカルト化する理由である。 

  

 しかし、本来キリスト教会は、人を思考停止に追い込む社会を改善してゆくべきものなはずだ。 

 

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富田氏が提起された問題の解明策を述べる。 

策は一つしかないが、言葉としては簡単。 

 

「スモールグループでの聖句自由吟味方式」だ。 

これは現在も、米国南部のサザンバプテスト教会で広く実施されている。 

 

だが、この方式をいきなり理屈で説明されてもわかりづらい。 

それが出来上がった歴史的状況をみるのがいい。 

 

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 聖句自由吟味集団は、人間の知恵でなく、歴史的偶然によってできている。 

新約聖書の『使徒行伝』を参照されたい。 

  

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 場所は今のイスラエル国のエルサレムという街。 

  そこでイエスキリストは十字架刑で殺され、復活し、数百人の人々の前に現れた。 

 

 弟子たちに「自分の教えを地の果てまで(全世界に)宣べ伝えよ」と命じて天に昇っていった。 

 

+++ 

 

 昇天する前に、イエスは弟子たちに「エルサレムにとどまっているように」と命じた。 

 

  120人ほどの弟子たちは「マルコの部屋」と後に言われる、神殿周辺の大部屋に集まって祈っていた。 

 

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余談だが~ 

 新約聖書には、イエスを迫害するユダヤ人たちの記録がたくさん書かれている。 

  その一方でイエス集団を経済的に支える富者たちもたくさんいた。 

 

 福音書に記録されている「アリマタヤのヨセフ」もそうだ。

  彼は死んだイエスが葬られるために、所有していた豪華な墓を提供した。 

   それは巨岩の横腹をくり抜いて作ったルームで、入り口は大きな石で閉じられるようになっていた。 

 

 イエスを訪ねてきて質問している,ユダヤ教の高僧ニコデモも支援者だった。

   当時ユダヤ教の高僧は、超高所得の金持ちでもあった。 

 

 最後の晩餐でイエス集団の夕食や部屋を提供したのも、その一人だろう。 

  そして、この「マルコの部屋」もまた、富豪の支持者が提供していたはずだ。

  それはエルサレム神殿のすぐ外側の一等地にあった。 

 

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  ~本題に戻る。 

  そこで奇跡が起きた。 

 

 轟音が生じ、弟子たちに聖霊が下り、彼らは自分の知らない他国の言葉(後に異言と呼ばれる)で、語り出した。 

   轟音はエルサレム神殿に参拝に来ていた人びとの耳にも入った。 

 

 「なにごとか!」とマルコの部屋に飛び込んだ彼らは、自分の国の言葉で酒に酔ったかのように語っている人びとを見て仰天した。 

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 そのとき、弟子のリーダー格だったペテロが立ち上がって語り出した。 

   彼はこの出来事を、聖書(この時には旧約聖書しかない)の聖句を独自に解釈して説明した。 

 

 聞いたことのない新解釈だが、現にそこに起きた出来事を説明している。 

   目からうろこが落ちた参集者たちは、自分もそのような解釈ができることを切望して、弟子たちの群れに加わった。 

    情報は広がり、新参加者はこの日だけでも3000人いた。 

 

+++ 

  

 だが、使徒たちには「これが正しい」といえるような、一致した解釈法はなかった。 

   参集者のおのおのが、聖霊に導かれて新解釈をえてくれることを望むしかなかった。 

 

 そこで彼らを数人のグループに分け、そのうち一人の家で聖句の相互吟味・解読をさせた。 

 

 リーダーを一人選ばせ、彼に議論を調整させた。 

   各グループの連携も、リーダー会議を通して行わせた。 

  

+++ 

  

 この小グループ体が後に言われるようになる「家の教会(house church)」だ。 

 

 これら小教会の連携体がキリスト教史における初の教会だ。 

    これが後に初代教会と言われるようになる。 

  

(続きます) 

 

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