ジュゴンが、環境省の『レッドリスト』に追加された。法的拘束力はないが、ジュゴンの生息域すなわち辺野古に基地建設を進めることへの反対根拠になる。(これまで延期されていたらしい。)
『レッドリスト』(レッドデータブックに揚げるべき日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)は、『レッドデータブック』(絶滅のおそれがある野生生物の種についての生息状況)の編纂の元になるものとして作成される。今回のジュゴンは、「絶滅危惧IA類」(ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種)であり、「絶滅」(我が国ではすでに絶滅したと考えられる種)、「野生絶滅」(飼育・栽培下でのみ存続している種)に次ぐ位置づけとなっている。たとえば、トキなどは「野生絶滅」、ヤンバルクイナなどはジュゴンと同じ「絶滅危惧IA類」である。
ところで、東京新聞(2007/8/1)では、「調査よりジュゴン保護を」という記事で、辺野古の状況を取り上げている。花輪伸一氏(WWF)、東恩納琢磨氏(じゅごんの里)、粕谷俊雄氏(帝京大学)の意見を紹介している真っ当な記事。そこでも書かれているが、WWFでは、辺野古のジュゴンに名前を付ける運動を開始したらしい(→リンク)。私はまだ良い案を思いついていない(笑)。
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衛星劇場で、『ヨコハマメリー』(中村高寛、2005年)を観た。横浜にいた、伝説の白塗りの娼婦である。
新宿歌舞伎町の「ナルシス」には、田村隆一による「港のマリー」の一節の色紙が飾られている(→過去の記事)。吉本隆明が「わが国でプロフェッショナルと呼べる詩人」のひとり(あとは谷川俊太郎と吉増剛造)と断定する田村隆一さえ、「週刊誌のグラビアで見た」と、この詩を書き出している。あまりにも長く、そして最近までの都市伝説のひとつのようなものだと思っていた。
実際には、そんな薄っぺらなものではなかった。映画は、街の多くのひとたちと関係を持ちつつ、お互いに存在を許されていたのだということがわかる、そんな論証になっている。撮影後亡くなったシャンソン歌手・永登元次郎、宝石屋の主人、クリーニング屋の夫婦、美容院の主人、「やくざと警官とアメリカ人と娼婦ばかり」だった大衆飲み屋・根岸屋、やはり撮影後亡くなったエロライター・広岡敬一、・・・。出てくる人物が、皆、メリーを懐かしんで思い出を語る。
妙にしみじみしてしまった、いい映画。

『レッドリスト』(レッドデータブックに揚げるべき日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)は、『レッドデータブック』(絶滅のおそれがある野生生物の種についての生息状況)の編纂の元になるものとして作成される。今回のジュゴンは、「絶滅危惧IA類」(ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種)であり、「絶滅」(我が国ではすでに絶滅したと考えられる種)、「野生絶滅」(飼育・栽培下でのみ存続している種)に次ぐ位置づけとなっている。たとえば、トキなどは「野生絶滅」、ヤンバルクイナなどはジュゴンと同じ「絶滅危惧IA類」である。
ところで、東京新聞(2007/8/1)では、「調査よりジュゴン保護を」という記事で、辺野古の状況を取り上げている。花輪伸一氏(WWF)、東恩納琢磨氏(じゅごんの里)、粕谷俊雄氏(帝京大学)の意見を紹介している真っ当な記事。そこでも書かれているが、WWFでは、辺野古のジュゴンに名前を付ける運動を開始したらしい(→リンク)。私はまだ良い案を思いついていない(笑)。



衛星劇場で、『ヨコハマメリー』(中村高寛、2005年)を観た。横浜にいた、伝説の白塗りの娼婦である。
新宿歌舞伎町の「ナルシス」には、田村隆一による「港のマリー」の一節の色紙が飾られている(→過去の記事)。吉本隆明が「わが国でプロフェッショナルと呼べる詩人」のひとり(あとは谷川俊太郎と吉増剛造)と断定する田村隆一さえ、「週刊誌のグラビアで見た」と、この詩を書き出している。あまりにも長く、そして最近までの都市伝説のひとつのようなものだと思っていた。
実際には、そんな薄っぺらなものではなかった。映画は、街の多くのひとたちと関係を持ちつつ、お互いに存在を許されていたのだということがわかる、そんな論証になっている。撮影後亡くなったシャンソン歌手・永登元次郎、宝石屋の主人、クリーニング屋の夫婦、美容院の主人、「やくざと警官とアメリカ人と娼婦ばかり」だった大衆飲み屋・根岸屋、やはり撮影後亡くなったエロライター・広岡敬一、・・・。出てくる人物が、皆、メリーを懐かしんで思い出を語る。
妙にしみじみしてしまった、いい映画。
