Sightsong

自縄自縛日記

東京琉球館

2014-04-06 21:30:54 | 沖縄

ちょっとした相談事などあって、元OAM(沖縄オルタナティブメディア)の西脇さんと、駒込の東京琉球館(旧・どぅたっち)に足を運んだ。

昼食を一緒にという約束。店主・島袋さんお手製の美味しいカレーライスをごちそうになってしまった。(勝手に写真を載せてみる)

映画『スケッチ・オブ・ミャーク』とそれを巡る批判、宮古の文化やことば(宮古島出身の女性も一緒)、目黒にあるという宮古料理の店「あんな ga きっちん」のこと、OAMのこれまでと今後の活動、東京琉球館の活動、読谷村にあるという沖縄そばの店「金月そば」のこと、大阪市大正区の関西沖縄文庫のこと、琉球独立論、米軍基地の県外移設論など、いろいろな話。

やっぱり、大事な場なんだなと改めて考えた次第。


ジョン・マグレガー『奇跡も語る者がいなければ』

2014-04-06 19:57:19 | ヨーロッパ

ジョン・マグレガー『奇跡も語る者がいなければ』(新潮社、原著2002年)を読む。

英国の住宅街、とある通りで生活する様々な人びと。

パキスタン系の家では、やんちゃな双子の兄弟が、外でクリケットをしたり、悪戯をしたり。やけに身の周りを小奇麗にした口髭の男は、近くでバンジージャンプを行う。いつも自分の車を洗う男もいる。ドライアイの若い男は、収集癖があり、記憶とともに缶詰に封じ込めようとする。眉にピアスをした若い男は、やかましい。老夫婦はいつも上品。

その中にいるメガネの女の子が、3年後、自らの妊娠と恋愛について語りはじめる。物語は、3年前の群像劇との間を行きつ戻りつし、絡み合う。

作者のいう「奇跡」(remarkable things)は、決しておとぎ話でない。むしろ、登場人物それぞれの小さな身のこなしや心の機微を丁寧に追うことで、物語の絡み合いが、一期一会の大事なものとなって見えてくる。つまりこれは、読者の物語にも転じうるものである。

マグレガーの最新短編集『This isn't the sort of thing that happens to someone like you』(Bloomsbury、原著2012年)は、随分「英国的」に、屈折した奇妙な魅力を持つものだった。この作品から10年を経たものであり、その間に、作者も20代から30代になっている。この興味深い変化を追うためにも、ぜひ、他の作品も邦訳してほしいところ。

●参照
ジョン・マグレガー『This isn't the sort of thing that happens to someone like you』


「東京の沖縄料理店」と蒲田の「和鉄」

2014-04-06 07:50:53 | 関東

元OAM(沖縄オルタナティブメディア)の西脇さんに誘われ、蒲田からふた駅の街にある沖縄料理店に足を運んだ。元、というのは、既にNPO法人として解散してしまったからであり、敢えてそう呼んでいるのは、西脇さんご自身が今後の沖縄との関わりを模索しているからである。ぜひ、これまでの経験を本にして出してほしいと思う。

それはそれとして、もずくの天ぷら、ぐるくんの唐揚げ、豚軟骨、ひらやーちーなど、料理は旨いものだった。リーズナブルでもあった。しかし、店の人は吃驚するほど無愛想で、いや無愛想なだけなら朴訥で素朴な人柄なのかと思うこともできるのだが、最後はほとんど乱暴に空いた皿やジョッキを回収していき、飲み食いが終わったなら早く出て行ってくれと言わんばかりだった。まったく混んでもいないのに。

まあそんなわけで、これをもって「東京の沖縄料理店」を語ることはできないものの、東京において「コンテンツとしての沖縄」を使うことの哀しさ自体はかいま見えるわけである。

代償行為として、蒲田駅で降りて、ラーメンでも食おうとうろうろ。西口側の雰囲気は猥雑でとても良いのだが、うまく入りたい店が見つからなかった。(あとで西脇さんが、西口なら「インディアン」が旨いと教えてくれたが、ちょっと駅から遠い模様。)

結局、東口にまわってスマホで調べ、「和鉄」という店に入った。注文したニラそばは、刻んだニラがスープの表面にびっしり載っており、また焦がしネギも入っていて、少しピリ辛で旨かった。根津の名店「BIKA」がこのようなニラそばを看板メニューにしていて、学生時代から随分好きだった。他のラーメン屋でもメニューに取り入れてほしいところ。

●参照
蒲田のニーハオとエクステンション・チューブ