ポール・モチアン『The Windmills of Your Mind』(Winter & Winter、2010年)を聴く。
Paul Motian (ds)
Bill Frisell (g)
Petra Haden (vo)
Thomas Morgan (b)
モチアンのフレキシブルなドラムスはいつも通りなのだが、ここでは、主役をビル・フリゼールとぺトラ・ヘイデンに譲っているように聴こえる。
かつて、フリゼールとゲイリー・ピーコック(ベース)のデュオ盤『Just So Happens』があった。それは<アメリカ>への郷愁感を強烈に押し出したもので忘れがたいのだが、ここでも、フリゼールのたゆたうギターと、カントリーのようなヘイデンの素朴な声も相まって、やはり<アメリカ>なのだった。<古き良き>なのか、それは永遠に到来しない過去なのか、自分のくにではないのでよくわからないのだが。
ぺトラはチャーリー・ヘイデンの娘。そのせいかどうか、トーマス・モーガンのベースもヘイデンのようにゆっくりと響きを残している。
●参照
ポール・モチアン『Flight of the Blue Jay』
ポール・モチアンのトリオ
テザード・ムーン『Triangle』
トニー・マラビー『Adobe』、『Somos Agua』
ベン・モンダー『Amorphae』
ビル・マッケンリー『Ghosts of the Sun』
ジェリ・アレン+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Segments』
ポール・ブレイ+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Memoirs』
ゴンサロ・ルバルカバ+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン
キース・ジャレット+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Hamburg '72』
70年代のキース・ジャレットの映像
キース・ジャレットのインパルス盤
ビル・エヴァンス『The Complete Village Vanguard Recordings, 1961』