これまでいろいろ作品を発表しているが、観るのは初めてでは?という塚原重義監督作品。アニメって原作者がクローズアップされることが多いが、本作は監督の方がクローズアップされていると思う。
採鉱の統制が行き届かずヤミ盗掘があったりするようで、坑道の資料がないのを逆手に、そこを探り地図を作成し売るのが生業の少女カガリが主人公。cvは「あやねる」佐倉綾音。ちょっと内向きでマニアックな印象を受ける。その幼馴染の少年ユウヤ(cv.榊原優希)は、こうした混沌とし劣悪な環境からの脱出を夢見る。相次ぐ陥没事故の原因を探るうち、二人は大きな事件に巻き込まれてゆく…。
セピアがかった色調、オープニングはフィルム調で「雨」も流れたりする。時代設定は大正~昭和か、右から読みで送り仮名はカタカナだったりする。活動弁士ふうの場面回しが面白い。舞台はごちゃごちゃした山間と言うか言うか空中都市的な高低差のある空間、零細業者がひしめく鉱山。この空間の町は「えんとつ町のプペル」に似てるかな。本作の方がリアルっぽい。
冒険活劇風のストーリーも良かったが、場面設定や登場するメカ類(空想モノも含め)がとても良かった。
2024年4月18日 川崎・チネチッタにて
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