日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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【本】小飼 弾著 「働かざるもの、飢えるべからず。」(サンガ新書)

2020-06-24 06:00:00 | 本・映画・展覧会
 サブタイトルは長く「だれのものでもない社会で、だれもが自由に生きる-社会システム2.0」。2.0と書くあたり「インダストリー4.0」みたいであざとい(笑)。が、内容は全然あざとくなく笑えない。

 そもそもタイトルを一瞥して「そんなの当たり前じゃ…ん?食うべからずじゃなくて!?」と大抵の読者は思うのではないか。ツカミは万全だ。しかし目次が長い。25頁もある。書いてる一つ一つの項すべてを網羅しているためだ。ここだけ読めば本文は読まなくても内容は伝わってくるかも?

 要は国民に対するベーシック・インカム(BI)を引き上げよと言う話に総括されそうだ。乱暴に書くなら、生活保護給付額を引き上げ、全世帯に給付すると言い換えても良い。そのレベルで良いやって人は働かず、よりお金が欲しい人や自己実現を目指す人だけが働けば良い、その方が生産性は向上すると(そこはそうかもしれない)。

 それで(平均すれば)現在より多くの国民が少なくとも物質的、金銭的に幸せになるのならと思わないでもないが、一方で給付頼みのグータラ民が増えるのではないかと言う疑念は捨てきれない。日本人は本質的に勤勉だから大丈夫とは、昨今の日本社会を見て思えはしない。

 何より、富裕層に多い保守基盤に支持された政治家が、本策の実施を検討するとは思えず、せっかくの奇策であればそこをどう処理するのかまで書いて欲しかった。

 2020年5月23日 自宅にて読了
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