森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ケヤマウコギ

2014年01月08日 | 自然観察日記
ウコギは数年前に話題になった大河ドラマの直江兼続との関係で取り上げられます。山菜として定番のウコギ、越後の魚沼の地ではウコギを微塵に切ってまぶした「ウコギごはん」のことを「兼続めし」というのだそうです。ウコギは棘もあって垣根にすると侵入者を防ぐ効果がありそうで、兼続がウコギを垣根にすることを奨励したとか。そして、その若葉が山菜として利用できますから飢饉の時は一役買えるかもしれません。質素倹約にも合っていそうなウコギですからそれを身近において活用した名君として言い伝えられているようです。このウコギ、実際はヤマウコギという種ですが、目の前にあるものはかなり大型の葉で毛深い姿です。あいにく花がないのが残念でした。この種は奥山の湿地環境で見かけます。味はどうなのでしょうか?葉をちぎって匂いを嗅げばよかったと、少々後悔しています。

ヒメザゼンソウ

2014年01月08日 | 自然観察日記
やや田んぼの土手みたいな土質の場所に葉を広げているのはヒメザゼンソウです。ウバユリとすごく似ている葉ですが、醸し出す雰囲気が違います。と言っても納得してもらえないとは思いますが・・・。ザゼンソウの花は早春に咲いてそれから葉が展開します。ヒメザゼンソウは花より先に葉が展開し、花が咲きだす頃には葉がなくなっている場合もあって、花にはほとんどの人は気づきません。ましてや花の季節は7月ころですから他の草が生い茂ってくるとますます分からなくなります。そういうこともあるのですが、久しくこの花を観察できずじまいですね。花のある頃にまた来たいものだと思いました。小さく可愛いらしいザゼンソウなのです。