最後の忠臣蔵
2010年/日本
時代劇の‘ターミネーター’
総合
50点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
『曽根崎心中』という人形浄瑠璃を引用しながら、主人公の瀬尾孫左衛門の、16年間娘のようにして育て上げた大石内蔵助の隠し子の可音に対する男としての想いと内蔵助に対する忠義に挟まれて葛藤するという内面が上手く描かれているとはとても思えない理由は、そもそも『曽根崎心中』の話の内容と噛み合っていない上に、大石内蔵助が元禄赤穂事件の首謀者として切腹したものの、内蔵助の名誉は回復したどころか英雄化されたため16年もの長い間、可音の素性を隠す必要がないにも関わらず、瀬尾孫左衛門が親友であった寺坂吉右衛門を切り殺そうとするまで自分が与えられた使命を隠すことにある。
いくら忠実な家臣であったとしても、16年という歳月の中で2人だけで生きていけるわけはなく、実際に瀬尾孫左衛門は元夕霧太夫の‘ゆう’の援助を受けている。一緒に暮らそうというゆうの誘いを断り、有力商人の跡取りである茶屋修一郎に嫁いでいく可音の行列に寺坂吉右衛門を初め、かつての仲間たちが次々と加わって祝福してくれることに対して‘生き尽くす’理由を見出せないまま切腹することを勘案するならば、瀬尾孫左衛門は忠義のために感情を失った‘ターミネーター’と考えざるを得ない。それは後の‘特攻(Tokko)’や‘神風(Kamikaze)’の元祖としては興味深く、そのように割り切って観るのであるならばそれなりに面白くはあるのだが、明らかにアカデミー外国語映画賞狙いが見えみえで‘人間’を描く物語としては常軌を逸している。
それにしても‘切腹率80%’は異常ではないだろうか? 最近公開された時代劇の内、『武士の家計簿』以外の『十三人の刺客』、『桜田門外ノ変』、『雷桜』そして『最後の忠臣蔵』に切腹が描かれているのである。いまだに切腹で観客に感動を与えるという安易な手法が意外と通用してしまうことに不気味さを感じてしまう。
川清掃で拾った金品着服 大阪市42人処分 告発者免職(朝日新聞) - goo ニュース
これはなかなか判断が難しいケースだと思う。着服を内部告発した男性職員が
着服の様子をビデオで隠し撮りしていた理由が、当初はそのビデオで、河川の清掃
作業中に拾った金品を着服していた市環境局河川事務所の職員たちを揺すろうと
したけれども、うまくいかなかったために内部告発したのか、あるいはただ正義感
だけで内部告発したのだけれども、こんな風にいちいち内部告発されたら大阪市の
職員がいなくなってしまうことを恐れた平松邦夫大阪市長が、内部告発したものは
このようになるという見せしめのために懲戒免職にしたのかよく分らないからである
が、どちらにしても大阪市民は救いようがない事態に陥っていることは間違いない。