シャンハイ
2010年/アメリカ=中国
本物の愛を生み出す‘魔都’
総合
90点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
冒頭はアメリカ諜報員のコナーが日本人の娼婦のスミコの家を出た直後に何者かに殺されたことから、彼の親友のポール・ソームズが犯人探しに新聞記者を装い上海に潜入するところから始まるのであるが、本作は誰がコナーを殺したかということよりも、コナーが殺された原因に焦点が当てられている。
諜報員が主人公であるために、本作は陰謀が渦巻く。コナーはスミコを日本軍に関する情報収集のために利用し、ポールはドイツ軍に関する情報収集のためにドイツ領事館付きの夫を持つレニを誘惑する。上海三合会のボスで中国人実業家のアンソニー・ランティンは日本軍とつながりを持っているが、妻のアンナ・ランティンは実は反日レジスタンスのリーダーである。
このように本作の男女関係は偽装された愛でもって成り立っている。しかしそのような偽装された愛は、ポールに日本軍の情報を提供していたキタが恋人と国外に逃げるために偽造パスポートを要求し、脱出しようとするまでは良かったのであるが、その恋人がスパイであり(偽造パスポート作成のために提供された彼女の横顔の写真が、出来上がったパスポートでは正面を向いている)、キタが捕えられて殺される頃には完全にほころんでしまう。
捕らえられた仲間たちと交換するために、アンナが匿っていたスミコは瀕死の状態でタナカ大佐に発見される。その時、タナカ大佐は本気でスミコを愛しており、嫉妬でもって大佐がコナーを殺したことをポールは知ることになる。真珠湾を攻撃して日本がアメリカに宣戦布告したことから、中国人のアンソニーと一緒にいるとアンナの身が危険に晒されると分かっていたタナカ大佐は、スミコを丁寧に匿ってくれていた御礼のためなのか(あるいはアンナにそれまでのスミコの様子を訊きたかったためなのか)、アンナに事情聴取をしたいとアンソニーに申し出るが、アンソニーがそれを断ったことから撃ち合いになる。アンソニーはアンナを本気で愛していたのである。アンソニーは撃たれながらも、アンナを連れて、ポールに車を運転させてその場を離れるが、既に上海は日本軍によって統制されていた。瀕死のアンソニーに頼まれて彼を車に残してポールはアンナを連れて船に乗って脱出しようと試みるのであるが、船乗場には怪我をしたタナカ大佐が待っていた。タナカ大佐が二人を見逃した理由は、ポールとアンナの愛が本物であることを確かめるためではなかったのか?
何とか船で上海を脱出したポールとアンナであったが、アンナはマカオで下船して上海に戻ってしまい、ポールも暫くして上海に戻る。偽りの愛がはびこる中で宿る本物の愛は男女を超えてしまい、人々はその‘魔都’を忘れられなくなるのであろう。諜報員殺害を巡るミステリーと、様々な男女のメロドラマが絶妙に絡み合っている佳作である。
岡村&たけしの「嫌ならTV見るな」にネットでは猛反発(R25) - goo ニュース
ミステリー作家の深水黎一郎の、「放送局は電波を独占していて新規参入ができないの
だから、『嫌なら見るな』は成立しない」という主旨の反論は、テレビを見なくても全く困らない
私にはピンとこない。さすがのテレビ局も、誰も見なくなればタダでは済まないだろう。
「フジに不満をいだく側も、《ノーモア韓流》ではなく、《ノーモア偏向放送》というスローガン
を前面に掲げるべき」とも指摘しているが、私が偏向放送よりも問題だと思うのは、
バラエティ番組の“通販番組化”である。タイアップすることで番組の制作費を浮かせている
のだろうが、特にテレビ朝日は酷いことになっている。一見、便利だと思って買ってはみた
ものの、実際には2、3回使っただけで物置きにしまってしまったものは数限りない。
これこそ“洗脳”だと思うのだが、ナショナリズムが絡まないと議論は盛り上がらないようだ。