MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『妖怪の孫』

2023-04-09 00:59:37 | goo映画レビュー

原題:『妖怪の孫』
監督:内山雄人
脚本:内山雄人
出演:安倍晋三/江島潔/古賀茂明/西田亮介/木村三浩/マーティン・ファクラー/鈴木エイト/野上忠興/山岡俊介/小林節/古舘寛治
2023年/日本

今日の下関が未来の日本であることについて

 元共同通信社でフリーのジャーナリストである野上忠興の証言がとても興味深い。元々野上は父親の安倍晋太郎と親しく、その際に息子の晋三とも知り合い、若い頃の晋三のこともよく知っているようで、三冊も晋三に関して著書を出版しているにも関わらず、学生時代にアルファロメオを乗り回していたり、「要領」や「やってる感」で人生を乗り切っているという「バカ息子」ぶりを喜々と披露していたものの、インタビュー中に急に電話がかかってきてその後のインタビューを断ったということは野上の部屋が盗聴されていたとしか思えない。
 新聞やテレビの大手メディアが当時の安倍首相と近しいことで、はっきりと真実が言えないということが意外で、2000年6月の下関市の安倍事務所への火炎瓶投げ込み事件に1999年の江島潔が当選した下関市長選が絡んでいたことを本作で初めて知ったし、その事件に関して調べていたジャーナリストの山岡俊介が防犯カメラのない場所の階段の上で背後から押されて大怪我をしたというのだから、これは逆に調査していたこと全てが真実であると証明したようなものであろう。
 本作はとてもわかりやすいのだが、安倍批判に偏りすぎていると思う。だから安倍擁護の作品を安倍シンパには大至急制作してもらいたい。いくら友人であるとはいえ、何故ウラジミールに北方四島をただで与えるような売国奴(売ったわけではなく、プレゼントしたのだから売国奴というのは正しくはないのだが、それ以上の言葉がない)のような振る舞いを犯したのかの釈明を誰か代わりにしてもらいたいのだが、誰も動こうとはしないと思う。何といっても2022年7月8日に家族を残してでも安倍の身代わりになって死のうと思ったSPが一人もいなかったのだから。彼らはこの希代の嘘つきのために怪我でさえしたくなかったのだから。
 因みに安倍政権時の財政の問題に関しては『君たちはまだ長いトンネルの中』(なるせゆうせい監督 2022年)で主人公の女子高生を演じた加藤小夏の熱演もあって分かりやすいと思う。


gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/nikkan_spa/trend/nikkan_spa-1898449


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