原題:『アイミタガイ』
監督:草野翔吾
脚本:草野翔吾/市井昌秀/佐々部清
撮影:小松高志
出演:黒木華/中村蒼/藤間爽子/安藤玉恵/近藤華/白鳥玉季/吉岡睦雄/松本利夫/升毅/西田尚美/田口トモロヲ/風吹ジュン/草笛光子
2024年/日本
美し過ぎるほど目立つ「かすり傷」について
本作は文句のつけようがないほど上手く出来ていると思うのだが、上手くできていればいるほど却って細かい点が気になってしまうことをパラドックスというのであろう。真っ白な衣装だと却って小さな黒いシミが目立つということである。
例えば、主人公の梓の親友である叶海はカメラマンなのであるが、作品冒頭で叶海はガンガン写真を撮っているが、被写体に断りもなく勝手に撮っており盗撮だと思う。あるいは梓の恋人の澄人が宝石店へ行って店で一番高い宝石を見せてくれと店長に頼み、ガラスケースから取り出した指環を店長が澄人の前に差し出すのであるが、「一見さん」に警戒心が無さ過ぎると思う。
児童養護施設からの叶海宛てのメッセージカードが届いた日は令和5年4月8日なのであるが、4月8日は土曜日で基本的に郵便の配達は無いとまで指摘すると余計なお世話と言われそうだな。