私の下宿から舟入方面へ行くには橋を二つ渡る必要があった。鷹野橋商店街を抜け、まず明治橋を、そして本川に架かる住吉橋を通過した。
![住吉橋東詰めから舟入本町方面を望む](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/c3/1afb82fbf030e2cb89513ab55ac15ee7.jpg)
住吉橋西詰めから“元締め”のアパートまでは歩いて数分の距離だった。彼は数ヶ月に一度、貧困に喘ぐ同級生を招いて、温かい食事をふるまってくれた。
誘いを受けると飢えた野犬のような三人(ろくでなし・ひでえ・私)は嬉しげに出掛けたものである。ソーセージ入りの鍋や納豆汁を食べて満腹になった後に必ずすることがあった。
“元締め”はカーテンを少し引っ張って、道路を挟んで斜め向うの雀荘の様子を窺い、私達に「またやっとるわ」と呟いた。某ビルの2階は裏稼業専用の雀荘だった。そこにたむろしているのは人相の悪い日陰者ばかりで、皆真剣に牌を眺めていた。それが賭け麻雀であることは明らかだった。
“元締め”は眉間に皺を寄せて「嫌やな~」と言い、“ろくでなし”と“ひでえ”はニヤニヤ笑った。四人の中で麻雀をするのは最年少の私だけであり、彼の部屋では肩身の狭い思いをしていた(笑)
![住吉橋東詰めから舟入本町方面を望む](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/c3/1afb82fbf030e2cb89513ab55ac15ee7.jpg)
住吉橋西詰めから“元締め”のアパートまでは歩いて数分の距離だった。彼は数ヶ月に一度、貧困に喘ぐ同級生を招いて、温かい食事をふるまってくれた。
誘いを受けると飢えた野犬のような三人(ろくでなし・ひでえ・私)は嬉しげに出掛けたものである。ソーセージ入りの鍋や納豆汁を食べて満腹になった後に必ずすることがあった。
“元締め”はカーテンを少し引っ張って、道路を挟んで斜め向うの雀荘の様子を窺い、私達に「またやっとるわ」と呟いた。某ビルの2階は裏稼業専用の雀荘だった。そこにたむろしているのは人相の悪い日陰者ばかりで、皆真剣に牌を眺めていた。それが賭け麻雀であることは明らかだった。
“元締め”は眉間に皺を寄せて「嫌やな~」と言い、“ろくでなし”と“ひでえ”はニヤニヤ笑った。四人の中で麻雀をするのは最年少の私だけであり、彼の部屋では肩身の狭い思いをしていた(笑)
![にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ](http://diary.blogmura.com/hitorigoto/img/hitorigoto80_15.gif)