明太(ミョンテ)は韓国語でスケトウダラを意味する。スケトウの卵巣→明太+子→明太子という新たな日本語が出来たと考えるべきだ。
朝鮮人がスケトウダラ卵巣の唐辛子漬け(保存食)の技術を日本に伝えたのは大正期と言われている。
それはそのままでは到底受け入れられない「どぎつい味」だったので、日本人の舌に合うように香辛料を控えてグルタミン酸ソーダを添加してマイルドに調整したのが、辛子明太子の起源である。
辛子明太子は単に「めんたい」とも呼ばれる。これが関東では「たらこ」になる。ご飯の上にのっけて食べたり、焙ってたらこ茶漬けにしたり、料理もいっぱいある。それほど日本人は明太子好きである。
知人が送ってくれた辛子明太子は北海道近海でとれたスケトウの卵巣が原料になっている。卵巣を冷凍せずに塩蔵してから使用するので魚卵という感じが前面に出ている。
旨味が強いのは福岡という土地柄ゆえか。飯のおかずにするにはちょっと贅沢な感じもする。明太子に奴ねぎを小口切りにしたのを加えると「ねぎたらこ」になる。辛味が若干和らいで、卵のプチプチ感とねぎのシャキシャキ感の対比が楽しめる。
今日は「ねぎたらこ」で熱燗を飲んだ。道民の知恵は大したもんだと思う。