焼きアスパラガスは甘みが増す

アスパラガスをアルミホイルに載せてオーブントースターで全体に焦げ目が付くまで加熱する。茹でたものとは食感は全く異なり、表現が少しオーバーだが、牛の骨髄（焼き物）に似ている。中はトロリとした状態でまるでトマトのようだ。余計な水分を飛ばすことで旨味と甘味が増す。味付けは少量の塩で十分美味しい。

総社市総社２丁目１７・まちかど郷土館（その１）

備中国總社の隣に位置する、まちかど郷土館は明治四十三年（１９１０）に建てられた旧総社警察署である。市内では唯一の明治期洋風建築として知られる。



中に入って記念スタンプを葉書に押していると血色のよい館長が現れ「記帳をお願いします」と言った。そして来館の記念に薬の行商人が子どもに配っていたという紙風船のレプリカを手渡して去った。



中々粋な計らいである。私は１階の歴史コーナー「総社商店街絵図（昭和十年頃と昭和三十年頃）」の前で棒立ちとなった。僅か二十年の間に店が相当入れ替わっていることに驚く。館長は奥部屋で黙々と弁当を食べていたので２階の展示を見てから話を聞くことにした。

旬のグリーンアスパラガスの美しい姿

私は太いアスパラガスを見て「どう調理すれば一番旨いだろうか」と真剣に考えた。いつもは茹でて食べるのだが、ホイル（蒸し）焼きにすれば素材の味が最もよく分かるはずだ。筍や空豆の焼物と同様の感動が得られるのではないかと想像して涎がこぼれそうになった。