広島県府中市長選挙の結果

４選を目指した現職が新人に破れた。投票率は７割を超えていたことから市長の給与引き上げなどに批判的な意見が集まったという見方もできよう。

私は「投票率の低さ≒民度の低さ」と考える人間である。市長の能力・実績を厳しく評価できない市民が多い場合は結果として故郷の衰退につながる。北杜夫さんは「賢からぬ人間が権力らしいものを握ると実に恐ろしい…」と自作に書いている。眠巣の悪政を忘れずに次は私たちが裁く番だ。広島県知事と広島市長が交代してどう変わったかを見れば答えは自ずと出る（笑）

総社市総社２丁目１７・まちかど郷土館（その３）

売薬さんの格好のマネキンのそばには総社製置き薬の数々が展示してあった。備中売薬の起源は江戸期までさかのぼり現在の真壁・三輪などが生産の中心だった。


ドラッグストアがない時代は大きな柳行李を背負った商人が遠くまで薬を売り歩いていたのである。薬事法の改正によって薬の製造は昭和５０年代で終了したが、置き薬の文化は今でも細々と続いている。



２階休憩室では自分が売薬さんとなって記念撮影もできる。窓際からは旧松山往来がよく見える。旧道が真直ぐではないことがお分かりになるだろう。備中国總社（総社宮）の門前町として非常に賑わっていた頃の話を気さくな館長から伺うことができた。

近代的な国道が整備され人々の要求を満たすために郊外に広大な駐車場を備えたショッピングモールが進出するのは全国的な流れで仕方がないことだというのが私たちの共通の意見だった。商店の駅前一極集中型から郊外多数分散型への移行（駅から遠方の住民の利便性を考えれば望ましいことだ）で戦前から続く商店街が寂れたことばかりをメディアは取り上げるが、都市とは時代と市民の生活スタイルの変化に合わせて柔軟に変わっていくべきものだ。また商人も従来の考え方を改め顧客のニーズに合った店づくりに着手し独自性で勝負する必要があろう。

春のシャコを買い求めよ

業社が茹でたシャコのむき身は綺麗だが、私としては活けを買ってきて酒蒸しにしたくなる。行平鍋にシャコを並べて少量の酒を振りかけ落し蓋をして強火で炒りつけるだけで子どもにも出来る。茹でたものよりはずっと旨いことを瀬戸内沿岸部の人間は熟知しているのだ。笠岡辺りのピンピンはねるシャコは福山市内のスーパーで手頃な値段で手に入る。