(赤焼けた空の下を@上今市駅)
日の出直前の赤焼けた空の下、上今市の駅に入線する903レ。これも現在では貴重な6050系の4連運用。早朝5時前に新栃木の車両区を出庫し、新鹿沼に回送。新鹿沼→栃木→東武日光→新栃木と走ってすぐ入庫してしまう朝のショート運用。確か6050系のリバイバルを初めて撮影しに来た時に、この運用に入られてろくすっぽ撮影が出来なかったという苦い記憶があるなあ・・・あれは二年前の秋だっけ。リバイバルには振られましたけど、あの日は野岩線内の紅葉が素晴らしくて溜飲が下がった。それもまたいい思い出。結果的にはなるけど、6050系の写真は秋~冬にかけてのものが多い。四季をしっかり撮れなかったのは不徳の極み。もう時間は帰って来ないのだけど。
男体女峰を仰ぎ見て、日光地区らしい杉並木の道を登って行く903レ。秋冬だとあまり太陽が出ている時間を走らないのが難点。903レは、新鹿沼発の始発電車から流れて来る運用ですが、前日は南栗橋から新鹿沼行きの最終列車を務めています。翌日の新鹿沼発のために滞泊すればいいものを、いちいち新栃木の検車区へ戻る行路を取るのだけど、おそらく新鹿沼には乗務員の方々が休息するような場所はないのでしょうね。
JRの日光駅を跨ぐ跨線橋から、折り返して来る910レを。ちょうど昇り始めた朝陽に、日光連山が真っ赤に染まります。左に女峰、右に赤薙が紅に染まる朝のドラマティックタイム・・・ 二荒颪の吹く中を、北のターミナルを出発して行く6050系4連。構内のポイントを渡る音も心地良く。吹きっ晒しの古レールで組んだ頼りなげな跨線橋からの壮大な風景は、寒さを忘れる眺めでした。