青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

駅の無い 駅で電車を 待ちわびて。

2021年10月13日 17時00分00秒 | 万葉線

(でんしゃのりばはどこに@吉久電停)

「でんしゃのりば」と看板に示されてはいるものの、ハッキリとした駅の形もホームもない吉久の電停。路面電車が停留所を設ける場合、道の狭い場所ではホームが作れないケースがあるんですよね。なので、こんな感じで道路にラインを引いて、安全地帯を設けて電車の乗降場とするケースがあります。ここでは、青とオレンジのラインに囲まれた場所が吉久の電停。クルマ目線で見ると、道路の真ん中に何も標識の無い電車乗り場があるというのは、慣れた地元民でもなければギョッとしてしまうかもしれないねえ。実際、安全地帯で待っていた乗客にクルマが接触する事故とかもあるらしいし・・・

旧家立ち並ぶ吉久の家並みを抜けて、万葉線のトラムがやって来る。高岡駅周辺の繁華街と違って、いかにも潮風の吹く港町的な佇まいが優しい。郷愁の深い感じとでも言いましょうか。

安全地帯しかない電停で乗り降りする場合、一応、電車が来るまでは歩道側に設置された待合室で待っている事が推奨されているようです。この小さな風除け程度の待合室が吉久の電停。冬の雪の日なんかは、電車を待つのも大変そうですな・・・ちなみに、安全地帯において路面電車の乗客の乗降がある場合には、「車のドライバーは電車の後方で停止して乗降が終わるまで待機していなければならない」という道路交通法上の明確な規定があるそうです。関東の教習所では絶対に教えてくれなさそう。

自分も、安全地帯から路面電車に乗車するのは初体験。ちょっとドキドキ。おっさんの無駄なドキドキなど何事もなかったように停車した電車は、一路越ノ潟を目指します。


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